2010年5月16日日曜日

海に放つガラス瓶の手紙

昔読んだ椎名誠の写真エッセイに、幼き息子「岳」のために作った手作りの三輪車(或いはプロレスのチャンピオンベルトもどきだったかもしれない)の文章と、写真を見てどういうわけか、思わず知らずふいに涙が頬を伝ったことがある。筆者は盆休みで家族が帰省し、家には自分ひとり。ベランダにレジャーシートを敷き裸になってサングラスをかけ、キンキンに冷えたビールを枕元にギラつく太陽をさえぎるように本を読むのが毎年の僕の密かな楽しみ。そんな状況でどうして軽いエッセイを読んで泣けちゃったのかよくわからないけど。でもこれだけは言える。自分も人の親になったからこそ、親父として共感するものがあったのだろうと。独身ならたぶん読み流していたんだろうな...。
さてどうして椎名誠なのか。以前も書いたけどこのブログはいろんな作家の影響を受けて頭の中で撹拌され抽出されてから、電気信号を送りキーボードを叩く指に命令している...と思う。椎名誠もしかり、清水義範や浅田次郎、石田衣良...。そして村上春樹。1Q84については少し前に書いた。
先日ここで何度か紹介、書かせていただいている熊本の少年野球ブロガー、いや少年野球という狭いカテゴリーには到底納まりきれない、hiratakuwaさんのブログを読んでいたら、筆者と作家遍歴がよく似ていてビックリ。それにちょっとコメントを書き込んだら、hiratakuwaさんがわざわざ僕へのメッセージというカタチを借りて、村上春樹との関係性を書いたブログをUP。これ。
テッシーさんへ
最後に人と人との「絆」についても触れていて興味深い。
昨今問題になっている、大学生のネットからのコピペによる盗作論文じゃないけど、僕がコメントした文面を以下にコピペしちゃう。
テッシーです。hiratakuwaさんのように人生を深く濃く生きている方に、平々凡々と過ごして来た私のような者にこのようなメッセージありがとうございます。
1Q84の前にそもそものキッカケを下さったのは他でもない、hiratakuwaさんからの私のブログへの一通のコメントでした。
あれがなければ?...例えば小田和正じゃないけど、「あの日あの時あの場所で○○と出逢ってなければ...」奥さんとの出逢いがなければ自分の子どももこの世にいないわけで。オヤジオフクロが出逢ってなければ、我々すらもこの世に存在しないわけで。邂逅というほど大袈裟じゃなくても「出逢い」ってフシギですね。
「絆」(確かに定義は難しい)
人は世間という名の海に浮かぶ、筏に乗る孤独の旅人。筏が朽ち果て自分が海に沈んでは息が出来ない。自分の居場所を知ってほしくて、せっせと手紙を書き透明のガラス瓶に入れコルクの栓をし放流する。
変な例えですが人って人との絆=繋がりがないと、息が出来ない動物なのでしょうか。時にはガラス瓶の放流をやめて、私は深く息を吸い込み海に潜り、しばらく海底の美しさを楽しみたいと思うタイプです。
もっとも息を止めている時間は長くは続きませんが(^^)
私の方こそ、変なコメントですみません。これをソックリ私のブログに引用させて下さい。最近寝る暇もなくブログ全然書いてないので(^^)》
.........
コメントにしては長っ! (^^)
ヒトとの関係性が煩わしく、しばらく海底散歩を孤独に楽しんだものの、結局息が長く続かずに、やっぱり海上に浮上し人肌のぬくもりを求めてガラス瓶をせっせと流してしまう僕でした。

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2 件のコメント:

  1. テッシーさんの頑張りを知ると、自分のがんばりが恥ずかしくなってきます。ホントに。
    設計がいかに過酷な業務であること、知っています。
    応援の言葉も見つかりません。
    ですが、心の底から応援していること、お約束します。

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  2. hiratakuwaさん、ありがとうございます。
    ウググ...、励みになります。
    暖かいお言葉、本当にありがとう!

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