2017年11月13日月曜日

新人戦開幕、いきなりの激闘

土曜日はQueensのシスタージャビット準々決勝。しかし敗退...。その傷心の旅に出る思いで今日、日曜ブログを書くつもりだったけれど、本日の宮前新人戦の結果がそれを翻意(ほんい)させたんである。なのでQブログは後日なんである。

まずは第一公園へ。いよいよ来季を占う新人戦である。熱戦が繰り広げられていた。昼を挟んで第四公園へ。まだまだ幼い印象の子も多くいる中、やはり熱い戦いがそこにはあった。第一、第四の筆者が目にしたスナップショット数点。



組み合わせの妙もあろうか、或いは発展途上のチカラの差もあろう、数試合はほとんどコールドゲームなどの大差で終わったことを、連盟試合速報メールが告げていた。果たして来季の宮前を駆け抜けるのはウルフか、グリーンズか、アリコか、或いは...。

そんな中第四でフレンズが松風スラッガーズと対戦。他の大差の試合を尻目にいきなりの息の詰まるような凄い試合となったのだった。
先発Mは左腕のTakaharaくん、FがRuiの弟Shoh。捕手はこれまたHajimeの弟Aki。全国大会の兄のDNAを受け継ぐ二人のバッテリー。2回表FはそのShohがセンター前へのタイムリーで1点先制。




その後互いに一歩も譲らずの投手戦となった。貧打戦ではない。両軍投手が死力を尽くしての投手戦。
ライト観客席からこんな画像。画面下が薄ぼんやりボケている。

実は外野ネットのこの輪っかを通して本塁を撮ったショットなんである。

なーんて緊張感漂うグランドで不謹慎に遊びで撮っていたら、いきなり筆者の近くまで打球が飛んで来た。
「くわらキーーーン!」
5年カープ女子のRicoの打球はライト線ギリのフェア、俊足Rico走る。

走る、走る。

走る、走る、走る。

閉塞感漂う空気を一変させた三塁打であった。

その後RicoはPゴロの間隙を縫って果敢に本塁突入。0コンマ何秒という超クロスプレーとなったが、審判Kosakaさんはしっかり見ていた。
「アウト!」


どっと湧くMベンチとギャラリー応援団。まさかこんな投手戦になるとはと、Mの名将Abe監督がこぼすが、その表情には悲壮感はなく、むしろ笑顔で自軍の粘り強さを賞賛しているようだった。

Mは二番手Tahara(Tawara?)くんを投入。これまたキレのある速球派である。主審は大ベテラン、審判部長のKosakaさん。お孫さんの話をする時は目尻が5cm下がる。このあと審判団はどっと疲れる展開となる。


いよいよ1:0フレンズ僅差リードのまま最終回裏、Mの反撃。
失策、四球、重盗がからみ最後はフィルダースチョイスでMがついに1点を入れ同点に。Mベンチ湧きに湧く大盛り上がり。土壇場で同点に追いつき、ついに「特別延長=タイブレイク」に突入となったんである。風はMに吹き始めたか。筆者すかさずスコアブックをうしろから覗き込む。まるで中学生の試験時のカンニングみたいに。両軍打順が気になるわけで。しかし双方好打順で、無死満塁からのタイブレイクだった。


1:1からタイブレイク、7表Fは相手失策などでなんとか4得点。この4点というのは微妙である。3点ならば全く気が抜けない点差だし、5点ならばほんのちょっとは安心出来る数字。4得点というのはやはり緊張を強いられる数字ではある。


その裏Fはこの場面で二番手Akiをマウンドに。フレンズでは入部以来捕手専門でほとんど投手はやっていない。急造の練習でフォームが肩から押し出すような、がっつりキャッチャーの投げ方で、高低差のある粗いピッチングだったが、重いスピードボールでもある。これが功を奏したのだろうか。
Mは1番からの好打順、Takaharaくんのタイムリー二塁打などで3得点まで肉迫し、緊張MAX。おそらくM軍団は誰しも劇的サヨナラを想定していたに違いない。筆者が逆の立場ならそうだ。しかし4年生Aki、最後の打者をファーストゴロでスリーアウト。
なんとかFの薄氷の劇的勝利であった。

抱き合う父母たち、歓喜の瞬間。



いやはやなんとも素晴らしい試合であった。Fはタイブレイク前に二度の満塁で1点も取れなかったことが、ベンチを含めてチームの課題、反省点だろう。逆に勝ち負けは別として松風軍団もとてもアッパレだった。むしろ最後まで諦めずに選手を鼓舞し続けたAbe監督とベンチスタッフ、それに応えた選手たちに心から拍手を送りたい。
最後に笑顔のAbeちゃんと握手した。監督も来季に向けて得るものが大きかったのだろうと思う。

......
さて最後にひとつ忘れてはいけない。筆者、連盟広報としての一文。
この時季第一公園レフト後方の駐輪所は銀杏の悪臭爆裂なんである。エンジンを切ってバイクを押していくとパチパチ、ブチブチ銀杏の実が破裂して悪臭を放つのだった。季節の変わり目を感じる風物詩と思えば嫌いではないし、銀杏の実本人は悪くないので可愛いプチプチには罪はないのだが、でもちょっと困っちゃうわけで。「にゃんこスター」と「アキラ100%」が二日酔いでゲロッたような匂いがする。

筆者が第一からバイクで第四の戦場へ赴こうとした時、独り静かに地面を掃いていた男がいた。連盟事務局のFujisawaさんだった。キーを差しメットをかぶりながら訊いた。
「Fさん、事務局ってこんなこともするの?」
黙々とかつニコニコしながら答えた。
「いやあ、子文(子ども文化センター)さんにはいつもお世話になってますからね。みなさんもこの匂いはキツイでしょうから」と。

頭が下がる思いであった。転じて...。

我々野球関係者が第一第四などの駐輪駐車ルールを無視して怒られるのは、我々ではなく矢面に立たされるのが連盟関係者である。各チーム当局へは事務局から再三ルール遵守の通達が行っているはずだ。フレンズでも監督Itohからチーム連絡網で回している。
子どもに野球のルールを教える前に、我々はまずオトナの社会ルールを守ろうではないか。彼らの陰の努力に報いるためにも。
エンジンを掛けずに粛々とバイクを気持ちよく押して行ったのは言うまでもない。

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2017年11月10日金曜日

歓喜のその瞬間

昨日のブログで書いたように、今日待望の「ブレードランナー2049」を観に行ってきた。感動と興奮で頭の中がいっぱいだった。帰宅後すぐに仕事にとりかかったが、ややもすると映画のシーンが頭の中から溢れてきて、それを両手ですくい取り頭蓋骨の中に戻す作業に手間取り仕事のペースが鈍ったほどだった。今でもまだ興奮が冷めずに、軽い脳震盪を抱えながら書いているわけで。これにはいつかまた触れて、「映画」のカテゴリーで書いてみたい。

さて、こちらもまだ感動と興奮が冷めやらぬうちに、Queens川崎大会優勝の軌跡を記しておこうと思うのだった。
イっちゃうぞ!超長いぞ!

仕事のスケジュールの隙間を縫って監督Koshimizuさんが愛馬HONDAのカブを駆って大師までやって来た。魂を込めた入念な試合前のノック。先発マウンドはもちろんエースAyaka。決勝の相手は麻生シスターフレンズ。先発はYamaguchiさん、監督は玉置宏似のいつもにこやかなKatsukawaさん。しかし今日は互いに真剣勝負だ。


初回裏、Qは先頭いきなりAyakaが右中間安打で出塁し、4番Akaneの打席で相手WPで1点先制。まずは上々の滑り出し。

実況席にはQ代表Murataさん。インカムとか装着しちゃってからに、いったいどんな解説をしていたんだろうと12月の放映が楽しみなんである。試合後は「どっと疲れた」と言っていた。

2回表には早速麻生がQと似たような展開で1点を返して同点に持ち込む。

Qの3塁側応援席には、ぎゅんぎゅん宮前関係者が詰めかけて大声援を送る。決勝4試合に宮前が3試合にからんでいて、前後の試合の選手や指導者親たちが応援してくれたのだった。OGたち親も来てくれた。

1:1の同点で迎えた3回表Aの攻撃。下位打線の打者をQが連続失策で出塁させてしまうと、更に伝染したようにまた失策がからみ逆転を許す。緊張の決勝で怖いのがエラーである。筆者の経験上、大事な一戦で負けるその敗因は概ね、四死球か失策に起因することが実に多いことを知っている。その後Aの4,5番が安打を放ち、Qは3失点、4:1と一気に点差を広げられてしまう。

しかし、なんである。更にその裏QはMikkuが内野安打で出塁するとDBや相手失策などが絡んで4人が続々本塁へ帰還する展開。これもまたAと同じような経過でQが4得点し僅か1点差で3回を終了、4:5とQがまた主導権を握る。握ったのは主導権だけではない、手にも汗を握る緊迫したゲームとなった。





4,5回はAもQも互いに1本ずつ安打を放つも走者三塁到達とまでは行かず、無得点の拮抗した後半戦。このままQリードで最終回を終えることが出来るのだろうか。或るいは終盤波乱が起きるのだろうか。近隣住民が観戦に訪れて立錐の余地もない外野席から筆者はひたすらレンズを向けていた。
4:5でQリードで迎えた最終回となる6回表。Aは一死後下位打線に連続安打が飛び出した。走者を二人塁上に背負いながら、ここでマウンドには満を持してHinata。
Ayakaの球を計算された制球力のあるカミソリ速球と比喩するならば、Hinataのそれは、ターボエンジンを搭載した対戦車バズーカ砲のような速球である。対極的な「投球の色の違い」に相手打線は翻弄されてくれるか?しかしAベンチはここでスクイズを敢行、これが結果的にツーランスクイズとなり、Aが再逆転に成功し、土壇場で6:5とする。大いに湧くAベンチとギャラリー。対してQは一瞬息を呑み言葉を失う。

1点ビハインドで迎えた最終回裏Qの攻撃。
先頭Yurikoが死球で出塁。それだけでも最後の望みをかけてQギャラリーが大いに湧いた。筆者はこの時球場の周りの徘徊を終えてベンチ横へ帰還していた。(余談だけれど、最後の瞬間を撮るために最終回はたいてい本塁近辺に戻るようにしている。これは長年の戦場カメラマンとしてのルーティンなんである)
Yurikoが盗塁をふたつ決めて三塁まで到達した。これが帰れば同点だ。当然「特別延長」の場面を想定する。続くHasumiがセンター前への安打...と思いきやセンターゴロで一塁アウト。しかしその間に当然Yurikoが同点の本塁を踏んだ。どっと湧く応援団。
これで負けはなくなったのか?

一死後続く8番Kuuが四球で出塁し盗塁。逆転サヨナラのランナーだった。9番ラストのMikkuには送りバントのサイン。これが犠打にはならず奇しくも内野安打となりKuuは三塁まで進塁した。なんとか上位打線に繋ごうと必死のベンチとQ姫たち。

筆者はベンチ横からネット越しにDaiちゃんだったかYamaguchiさんだったか忘れたが、そっと訊いた。

「時間は?」
「あと1分」

打席はAyakaである。ここまで強豪Aに対して3の2を打っている。誰しもが信じてやまなかった。この日最後の3本目を。
普通なら初球は見送る場面。しかしランエンドヒットのサイン(?)だったらしい。
相手投手の鋭く重い速球がミットに吸い込まれようとした瞬間、Ayakaのバットが完璧なスィングで一閃し球の真芯を捉えた。
打球は糸を引くようにセンター方向へ。一瞬ライナーか?タッチアップか?それとも中堅手前に落ちるのか?

芝の上にボールがバウンドした瞬間、センター方向を凝視する観衆。

そしてKuuが本塁を踏む瞬間を見届けようとホームへ目を転じる。

その瞬間、時間切れでの大逆転サヨナラゲームとなったのだった。

ベンチのこの喜びよう、応援してくれた宮前関係者。何よりもこの過酷なゲームを勝ち抜いて頂点に立ったQueens戦士の姿に、筆者思わず知らず目頭が熱くなってしまった。私は出口付近にいたのでQ姫の一人ひとりの肩や頭ををたたいて祝福する。気がつけば応援団みんな握手やハグをしあっていたのだった。


.....
素晴らしい試合だった。両軍ともに頂上決戦に相応しい死闘を繰り広げ全力で闘った結果だった。Queensナイン、控え選手、ベンチ、最後まで声援を送り続けた父母、宮前関係者。全てが一体となり価値ある優勝だったと思う。
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このあと連合宮前対決。最後の単独の部決勝戦は、筆者ついに腰が悲鳴を上げ、こともあろうに脚までつり始めてきたので、写真は撮っていない。まだ硝煙くすぶる外野席芝で休養をとっていた。せめて両軍先発投手の写真だけアップ。

以下、決勝に臨んだ各投手の勇姿と閉会式の模様を簡潔に写真にて。怒濤の枚数になる。Q関係者には写真ストレージサイトにいずれアップしてDL出来るようにしたい。(※写真は順不同)
この閉会式でなぜ自分が場内でカメラを構えることが出来たのか。急遽川崎市少年野球連盟の帽子を貸与されて広報的な任務を拝命したのだった。Satohさんの機転と、穏便な「大岡裁き」で許可をされた川崎連盟審判部に感謝したい。よってそれに報いるためにも宮前以外のチームの姿も収めて、閉会式のスナップを掲載。









........
そして、やっぱり最後はコレだよね。

明るく写っているけれど、実際はかなり夕闇迫る11月の季節。
心地よい疲れを全身にまといつつ、川崎少年少女野球のメッカ、大師球場をあとにした。

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