2018年10月27日土曜日

第四のバニシングポイント

久々のスコアラーでベンチ入り、今日は第四公園で宮前公式戦ではないものの、ローカル大会の北部大会B、VSリトルグリーンズ戦である。例によってスコアラーゆえ写真はないけれど、人目を忍んで数枚撮ったのでそれだけアップ。

先発マウンドはKaito。電池...じゃない、バッテリーを組むのはいよいよ6年生を間近に控え、連合を経て益々貫禄を増してきた感のあるAki。


試合はF、初回から先制点を取り毎回得点で終始優位に進める展開となった。Akiの2本の特大ツーベースに加えて、4番に座ったManatoも二塁打2本、2打点の大活躍。特に最初の右中間を深々と破るツーベースは、うまく腕を折りたたんで強振した見事な打撃であった。
本当はイケナイルージュマジック...じゃない、本当はイケナイのであるがローカル大会ならではのこっそり、ひょっこり、もっこり、ぱっくり、じっくり、がっつり、撮った写真1枚。彼の目にはボールに蝿が止まって見えるのだろうか?当たる瞬間までボールを見ちゃっているわけで。

試合はFの安打数が8、LGは5、スコアは8:3で勝利。

さて周知のように過日の台風の爪痕は、宮前ジュニアの聖地、第四公園にも残されていたのだった。あの時の台風では多摩川河川敷球場も軒並み全滅であった。昔はプレハブのトイレなども流されたこともある。今二子玉川の橋のたもとにあるトイレは、それを教訓としてちゃんとした建造物として建てたものである。今回初めて知ったこと。河川敷のバックネットは冠水するとそこに流されてきた流木やゴミが引っかかり、その後処理がものすごく大変なんである。それで近年はあの金網のネットはグランド側へ倒せるように可変式になったんである。台風の前に畳むことが出来るとのこと。凄いね。

簡単な基礎ごと持って行かれたプレハブの倉庫を連盟メンバーが修復していたんである。倒壊し無残な姿を露呈した樹木の根っこを処理していた人物がいた。なんとMatsui連盟会長自らユンボを操り、身を投げ出すようにチカラ技で切り株とガリガリガリクソン、グリグリグリーンズ、ギリギリイギリス、バリバリバリーホワイトと奮闘していたのだった。

夕刻マフラーを気にしつつバイクにまたがり第四の坂を駆け上ると、坂の上には秋のつるべ落とし、ギンギラギンにさりげなく、太陽が沈みゆく瞬間であった。実際は写真でみるよりも明暗のコントラストがもっと激しく、全く前方が見えない危険な状況であった。
ちょっと路肩に停車しiPhoneで撮ってみる。明と暗のパースペクティブ(遠近図法)、そのバニシングポイント(消失点)にオレンジの太陽が沈みゆく。

そう言えば今日の試合でも両チーム共に高く上がった飛球を見失う場面があったなと、胸中にそのシーンをVTR再生、回顧、咀嚼しながら夕陽に向けてアクセルを回し帰路についたのだった。

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2018年10月24日水曜日

真っ赤な木の実

日曜は「剣山ひまわり」というチームとの練習試合であった。剣山なので自宅から第四公園よりも倍以上遠いけれど、バイクで行くのであった。昨年あたりから第四公園あたりまでの距離だと、マフラーから白煙をあげるようになったんである。マフラーの中に燃えカスが溜まって、煙を出すわけで。マフラー交換に数万使うよりはと、年頭に買い替えを計画してHONDAのダンクを購入思案。ところが日々の忙しさでつい怠慢、今年ももうすぐ11月じゃないか。この日も途中2回ほど公園で停車し15分ほどマフラーを冷やして、白煙をあげずになんとか辿り着いたんであった。あの白煙もうもうは、もう嫌だ。地球の大気汚染を一気に助長するのではないかと思うほどもの凄く、経験した者でないと理解できないほど恥ずかしく、他人に迷惑をかけちゃうのであった。

プロローグはこの辺で。今日こそは写真のみで。ただ最近カメラの調子が悪いんである。ズームで撮るとオートフォーカスが利かずにピントが合わなくシャッターも下りない現象が頻繁に起こるように。以前もたまにはあったけれど、最近は異常に多くて困っているわけで。ネットで調べて対策を講じたけれどあまり改善せず。困ったもんである。仕方なく手動でピント合わせると瞬時のプレーには追いつかないわけで。困ったもんであるPart2。

ベンチメンバーたち。

お父さんたち。

近所の野球好きのじーさんか?ビニールシートを敷いて一人座り込み黙念と観戦中。
実はAraganeオヤジなんであった。今にもワンカップ大関を取り出しそうな風情であった。ファインダーを覗きながら思わずプッと吹き出してしまった。

それにしても今時珍しいチームであった。いろんな意味で。試合中バッテリーが大声で会話までする。投手が高いボール球を投げるとピッチャーくん「あっ!」と叫ぶ。するとキャッチャーくんが返球しながら「あっ、とかって言うなよ!」すかさずピッチャーくん「えっ?なんでだよ」とか、他にもいろいろ...。良く言えば昭和の草野球の匂いがする。


子どもたち。

オトナたち。

近所の野球好きのじーさんか?Part2。

フレンズ美女軍団。ピンボケでやはりピントが甘くなっちゃった、なっちゃんに、なっちゃったん。

試合経過はあえて記載しない。


エピローグ。
公園球場の入り口には、秋の青空をバックにちいさな真っ赤な木の実が浮かんでいた。これはiPhoneにて撮影。iPhoneのほうが、よほどピントが合っていた。

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2018年10月21日日曜日

宇宙へ逝く

土曜午前はQueensと花フラの練習試合であった。午後は仕事で帰宅したものの、実際仕事を始めたのは夕刻間近で、己の体たらくには呆れてしまうんである。Q練習試合、写真はあまり撮るつもりはなかったのだが...。

カメラを持ってグランドを睥睨(へいげい)していると、ライト外野である団体が輪を作って集まっていたのだった。
※この光景を良心に照らしてブログに書いて良いものかどうか逡巡したのだけれど、ある理由が芽生えて書くことにする。もし、関係者の方で不愉快に思われたら申し訳ない。
Queensには「外野で風船を上げるイベントがある」との情報しかなかったらしい。
そちらへ打球が飛んで行かないようにと、花フラ父たちがガッチリガードしていた。

男女比はほぼ同数、年代は中年層以上が中心でシニア世代もちらほら。Queens母たちもどういう団体なのか訝(いぶか)しがった。もしや、妙な...と思う向きもあったけれど、それはあとで大変失礼な憶測だったと知ることになる。しかしこの時点では我々にはそれも無理のないことであった。
筆者は小学生の頃、壁新聞を手書きで書いて作っていた「新聞部長」であった。山形市の小学生新聞の最優秀賞を取ったこともある。中学ではサッカー部でありながらガリ版刷りの学校の新聞も作ったものである。ロウ引きの原紙を鉄筆でカリカリ、うっわ、懐かしい。この「晴耕雨読」ブログは今にして思えばそれの延長なのかもしれない。ガリ版新聞のオトナバージョンてか。その好奇心と真実を突き止めようとする、子供じみた「記者魂」がむくむくと沸き起こり、団体の近くへ行ってみたのだった。

どういうわけかワンコたちがやたらに多い。筆者もかつてニャンコを二匹、今はワンコを一頭飼っている大の動物好きである。そのくせワンコやニャンコの種別や知識などには全く明るくない。でも可愛いワンコたちが目の前にいれば思わず写真に納めたくなるんである。

いったいどういう集会なんだろう。「世界平和を願う気持ちを風船に込めて」...みたいな団体なのだろうかなどの想像も膨らむ。そうこうしていると中心で巨大な風船、というよりはバルーンが膨らみ始めた。微かに聞こえる司会者のアナウンスに神妙に聞き入る人たち。筆者はQのOBコーチImanishiさんと少し離れたところから様子を伺っていたのだが、中にはハンカチで目頭を抑える女性も複数人いらしたのである。
「誰かの慰霊祭なのだろうか」と、その涙を垣間見て初めて思い至ったのである。

いよいよ人々の個々の風船が手元を離れて秋の青空へ舞い上がった。単純に実に綺麗で清々しかった。この素敵な光景が綺麗だったのがブログにしようと思った理由の一つである。

小さな風船がほぼ全てが見えなくなった頃、最後にメインの大きなバルーンが大空へ舞い上がった。いやこの場合は、「旅立った」というのが相応しいのかもしれない。団体の人たちは別れを惜しむようにサヨナラの手を振っていたのだった。

Imanishiさんとふたりでオレンジの球体が消えて見えなくなるまで、秋の爽やかな大空を見上げたのだった。望遠で追っても追尾できないほど高く行ってしまった。

.........
このあと偶然団体の中にQのOB母がいて詳細を聞くことができた。
パンフを見せてもらった。「バルーン宇宙葬」なのだそう。
このバルーンには故人の遺骨が粉末状になって入っており、高度40〜50kmの成層圏(宇宙までは行かないけれど)に達した時に、気圧の関係で3,4倍に膨張し破裂するのだという。バルーンも100%エコ素材で自然に還る材料、物理的な検証も済ませて法的に認可を取得した業者が行う新しいカタチの散骨の葬儀だった。パンフによれば基本料24万円。ペットも別料金で可能。お墓の問題や遺族の葬式費用負担など、昨今様々な物議を醸しいろんな葬儀のカタチがあるのは承知しているけれど、それを鑑(かんが)みれば人によっては決して高い費用ではないであろう。

4,5年前に亡くなられた方の「バルーン宇宙葬」であった。
その人物は愛犬と一緒にこの第一公園をいつも散歩するのが日課で、それが縁で愛犬家たちと親しく交流することになり、大きな輪が広がっていった...。第一公園にゆかりのある近隣の方なのだろう。
筆者は他人の葬送をこんなブログに公開することに良心の呵責を感じたのであるが、この人物の「人徳」に感じ入ってしまったのだった。5年も経てば肉親でも故人との繋がりは徐々に希薄となって記憶は風化されるのが世の常というもの。しかしこの方は未だにこんなに多くの人々を集め、5年後でも涙を誘うほどの人徳のある人物であったに違いない。私はそのことに少なからず心を動かされてしまったのであった。そのことを伝える真摯なポリシーがあれば、決して人の葬儀を写真にアップすることは故人、および参列者の方たちの意にそぐわないことはないだろうと判断したのだった。

天高く馬肥ゆる秋。
秋の青空はどこまでも高く、そして蒼く澄んでいた。
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