2010年11月14日日曜日

負うた子に教えられる

南部リーグ第5戦、南野川ブルーアローズ戦。
試合会場は西有馬小学校スタジアム。収容能力55,000人
宮前区、いや川崎市でもトップクラスのチームだ。子どもたちの挨拶から始まり、アップや練習の様子、整列から応援まで全てにおいてこれが野球チームというお手本のような強豪軍団。試合中の控え選手の応援歌は驚くほどバラエティーに富んでいて、iPod nano8GBにすら納まりきらないに違いない。
プレーから4回終了時まで、あにはからんや、予想に反して1:2の接戦、被安打は単打2本のみ。うちは長短4安打だ。むむむ、これはイケルかも...と思い始めたのも束の間、底力に勝るチーム力で終盤打ち込まれて結果は7:1で負け。
小刻みな投手交代はブルアロYoshida監督のお家芸。投手含む守備の変更は計5回。機を見るに敏、わずかなリスクを察知すればすぐエース級を投入し出火を未然に防ぐ。実力が数段上の選手層の厚いチームならではの起用法。うちはエースKawaharaが力投したものの、味方打線は終盤1安打のみで初回の1点のみを、秋空にそびえる電光掲示板に点灯しただけに終わる。いわゆるスミイチというやつだ。

ベストプレイヤーは右中間を破る適時打の2塁打を打ち、守ってはふたつの盗塁を刺した捕手・主将のHiroto。久々だね。もう一人は5回3番打者の中前クリーンヒットを、1塁へ送球しセンター前ゴロでアウトにしたOhsumi。

話は変わって、ここ2ヶ月ほど前からうちの選手たちにいい傾向が見られる。
先のブルアロさんのように、コーチたちへの挨拶などがまずは全ての基本のひとつだと思うのだけれど、ウチは今までこれが不十分だった。声を出す子、出さない子、主将に促されてやっと挨拶する子、言われても出来ない子...。それがみんな大きな声で挨拶が出来るようになった。言うほうも気持ちがいいし、言われたほうはもっと気持ちいい。お互いに今日も頑張ろうと前向きな気持ちになれるものだ。挨拶してきた子には私も負けずに挨拶を返すようにしている。
先日もある場で言ったのだけど、「強いチームで挨拶は出来ないチーム」というのを私は見たことがない。強いチームほどこういうところもしっかりしているものだ。スポーツ全般みなそうだけれど、特に日本の野球というスポーツはこういうところに厳格な伝統を持っていると思う。きちんと挨拶ができる、年上を立てることができる、年下を思いやることができる、感謝の気持ちを素直に表現できる.....。子どもの性格によってはこういうことが苦手な子もいる。無理しなくてもいいから、その子なりの真摯さで表現出来ればそれでいい。
これは大人になり社会に出てからも全く通用する話。
逆に言えば、我々大人は普段子どもに指導していることを、自分は社会で実践出来ているだろうか?反面教師...いや、こういう場合は「負うた子に教えられる」というコトバが適切かな。→「負うた子に教えられる」(ネット辞典)
自分の胸に手を当てて考えてみよう。
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遊撃手と短い希望

昨日のブログ「シックスセンス」的〜は読んでいただけたしょうか?
おもしろい(^^)にポチクリしていただいた方にありがとうございます。おそらく同じ「ユーモアセンス」の持ち主と勝手に解釈してます(^^)

さて、今日は前回のオヤジの会話で出て来た野球の「ショート」と「遊撃手」について触れてみたい。
まずはなぜショートなのか?という疑問。1塁2塁3塁はそれぞれ、ファースト、セカンド、サードと至極全うな呼称であるのに対し、ショートはなんでショートなの?しかもサードの5番の次にくる6番の守備位置番号も不思議だし。
ネットで調べたことが全部正しいとは限らないけれど、一応3,4個の情報を自分なりに咀嚼してみるとこうなる。
ベースボールの発祥である100年以上も前のアメリカ。最初はピッチャー、キャッチャー、1,2,3塁手と外野がいたのだろう(※正しいかどうかはわかりません)。投手が投げたあと、打球がピッチャー強襲になるとどうしてもヒットになるし、投手が危ない(?)...というわけで投手のすぐ後ろ横にもう一人立たせて守備を増やしたのか。他の内野手と比べて極端な前進守備になる。つまり他の内野手に比べて打球を短い距離で処理する役どころとなるわけだ。
てなわけで、「短い」距離で打球を「止める」=ショートストップということらしい。その後徐々に変化して現在の守備陣形に落ち着いたそうだ。今では逆に1,2,3塁よりも深い位置で構えるのがショートですね。

お次はなんで「遊撃手」なのか?
そもそも遊撃ってナニ?
遊軍とか遊撃機とかの言葉があるように、軍隊用語からきてるんだろうとはずっと思っていた。遊撃とはあまり規律に縛られずに時機を見て待機し、ここぞという時にあちこちに顔を出して相手を攻撃する戦隊。時には後ろにまわり味方を援護(カバー)したりもすること。
ベースボールを野球という言葉で日本に紹介したのは明治の俳人正岡子規...というのは間違い。彼は野球好きが高じて自分の幼名「のぼる」にかけて「野球」=ノボール=としたことで有名だ。その後中馬庚(ちゅうまん・かなえ)という人が正式に
ベースボールを野球(やきゅう)と翻訳したそうだ。ショートストップは当初、「短遮」=短くさえぎる=と呼ばれたらしいが、この中馬庚さんがまるで前述の遊撃機のように動き回る様子をみて「遊撃手」と名付けたのがどうやら正解みたい。
以上Wiki、Yahoo!知恵袋、テッシー池袋、その他のネット検索による内容を小生の解釈も含めて編集した。加筆・修正する方求む...なんてね。


最後に今日もショート繋がりの蛇足話を一発。
18歳で上京し貧乏苦学生でだった僕は、兄貴が紹介してくれた新宿のイングリッシュパブで毎日終電までバイトをしていた。金がないくせに吸っていた煙草はショートホープ。そのパブでは週に2度本格的イングリッシュバンドを呼び、生演奏をしていたのだけれど、やつらのバンド名は「ShortHope」!ちゃんと日本でレコードも出していた3人組だ。当時僕の好きなバンドはやはりイギリスの「10cc」考えてみればこれもふざけた名前ではある。男の○○の分量から付けたネーミングだもんね。
賄いを食べて休憩時間に彼らと話す機会があり、カタコト英語で会話した。僕がショートホープを吸っていることを知っていて、リーダーが1本くれと言う。なけなしの1本を渡して僕は訊いた。
僕「バンド名はなんでショートホープなの?」
リーダー曰く「日本で一番うまい煙草がショートホープだったからさ。他の煙草はまずくて吸えんぞい。ワハハ」
僕「イギリスでもショートホープなのかい?」
リーダー「おまえはアホかっ!イギリスでショートホープなんて名乗ったら大笑いされちまうぜっ。ガハハ」
僕「Why?」
リーダー「ShortHope=短い希望...!?って、いったいナニ?日本人の英語はヘンなのがいっぱいだ。煙草の名前が《短い希望》というクレイジーさが気に入ったからバンド名にしたんだわさ。ギャハハのハ」
リードギターで巨漢の彼はビール腹をゆすりながら、僕のショートホープをうまそうに灰にしていったのであった。


ショートストップとショートホープ。
ショートつながりのショートストーリーでした(^^)
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2010年11月13日土曜日

シックスセンス的会話の楽しみ

今日は所用で飯田橋へ行った。5分も歩けば水戸光圀公ゆかりの名園小石川後楽園。その向こうには東京ドームという名の巨大なビニール製の湯たんぽが横たわるところだ。
地下鉄の穴ぐらから這い出てみると昼メシ時だった。近くのCafe de Crieへ入り、パスタとコーヒーをオーダーし、紫煙の立ちのぼる領域の小さな空席へすっぽり納まる。すぐ隣の席には一組の客。40代後半の縞のシャツを着た男と50代後半の茶色い靴をはいた男、二人とも普通のサラリーマン風情だ。
年齢差はあるもののお互いかなり親しげで、タメ口で話をしている。小生の見立てによると、おそらく40代の縞シャツはクライアントで、50代の茶靴はその子飼いの業者の営業本部長といったところか。打合が終わったので昼メシでも行こうか、といった感じだ。

二人の会話が否応なく耳に入る。
茶靴「...というわけで俺はサザンの桑田だったなあ。あれのデビューは衝撃的だったよね」
縞シャツ「そうそう、それまでのバンドとは全然違ったもんね」
(懐かしくて思わず小生も彼らの会話に加わった)
私「だよね。歌番組でタンクトップに短パンで歌ったりしてさあ」
茶靴「そう!あの曲なんだっけ?渚のシンドバッド...じゃねえや」(笑)
私「それはピンクレディーだっちゅうの」(笑)
縞シャツ「あれでしょアレ、勝手にシンドバッド!」
茶靴&私「そうそうそう!」
私「確か青学の学生バンドだったんだよね」
茶靴「そう確か青山学院だった。デビューは」
縞シャツ「いやあ俺は世良公則とかチャーとか原田真二とかだったんだよねえ」
茶靴「うわあ〜世良公則!あんたのバラードだっけ?」
私「いきなり、ジャガジャン、アンタのっ♪て歌が始まるヤツね」
縞シャツ「そう、でもさ2曲目からはなんだか歌謡曲みたくなっちゃったよね。」
茶靴&私「アハハ、言える言える」
茶靴「原田真二もそういう意味ではちょっと違うかなあ」
縞シャツ「まあね、彼はちょっとアイドル路線だったからね」
私「確かに」

小生はパスタにパルメザンをたっぷりかけて口に運びながら談笑し、3人の会話はいつの間に野球の話に...
縞シャツ「...だよねえ。ところでショートってなんでショートなんだっけ?」
茶靴「ああ、あれね。なんだっけなあ、外野からもっと前に前進して短い距離で打球を捕るからショートだったと聞いたけど」
私「そうなんだ!そう言えばショートのことなんで遊撃手って言うんだろうね」
縞シャツ「アレはなんで遊撃手なのかなあ?」
茶靴「俺も知らないよ」
私「おしっ、帰ったらネットで調べてみよっと」
縞シャツ「さあて、ボチボチ行きますか」
茶靴「行きましょうか」
私「じゃあまたねえ」

縞シャツ茶靴のふたりは私には目もくれずに立ち去ったのであった。
ワカリマスカ?
上記、私「 」の部分を削除して読んでも会話は成り立っていることに気づいたでしょうか?

ブルース・ウィリス主演の映画「シックスセンス」→シックスセンスあらすじ
ここでは詳しい内容は伏せるけれど、劇中とあるレストランでブルース・ウィリスが妻と食事しながら会話をするシーンが印象的。ラストシーンの大どんでん返しは鳥肌もの。まんまとしてやられた感じで素晴らしかった。大好きな映画のひとつ。
今の3人の会話はこの映画の食事シーンと同じなんである。
実は縞シャツと茶靴の会話を隣で聞きながら、小生は心で話に加わったのだ。
私は見ず知らずの他人といきなりタメ口で会話出来るほどの、勇気もないし能天気でもない。でもこれって結構楽しい。
自分が幽霊のブルース・ウィリスになって2人の会話に参加したようなものだけど、終わってみればあの2人に妙な親近感を抱いたものだった。






さて文中の「ショートストッパー」「遊撃手」については今ネットで検索済み。次回ここでまた書いてみたい。

全くの蛇足だけれど(^^)
小石川後楽園のベンチから見上げた東京の空には、無数のモミジの小さな手のひらのフィルターがかかっていた。
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2010年11月12日金曜日

エクセルにアクセル

最近やっとスコアブックの年間成績集計をExcelに入力出来るようになった。
でもまだ7月くらいの打撃成績まで進んだに過ぎないし。
10月以降のスコアは手書きの集計すらまだだし。
それにこのあとは投手成績から6年生通算成績、対戦成績、etcを入力し、更にこれのパターンをBチーム用にイチからまたやらなきゃだ。
ましてや、今日みたいにTVの「アメトーク」なんか観ながらやった日には、TVが面白すぎて全く手がつけられない。もっとも、何かに気を取られながらやると確実に絶対入力ミスを犯すので、CMの時だけ集中してやるのだけれど...。
今年は分業制にしてExcel使える人と共有でやろうと思ったけれど、そのためには肝心のスコアシートの原本がひとつしかないので、目論みは頓挫してしまった。シートをコピーして、同時進行でやろうかな。Aチームは小生、Bは誰かに、投手成績はまた別の人にとかとかとか...。東京とっかとかきょく。
宮部みゆきの小説に「火車」(かしゃ)というのがあるけど、まさに台所は火の車。
今はこれが尻に火が燃え移り、アッチチの状態。
全身火だるまになる前に手を打たねばヤバイ。高須はドバイ。

「だったら、こんなブログ書いてる場合じゃないだろーが」と思った貴兄、

ご明察です。
エクセルにアクセル入れてあくせくやるっきゃない。



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2010年11月10日水曜日

スコアラー目線

スコアラーとは何なのか?
グランドの現場で黙々とスコアブックをつけ、年末の成績集計地獄に息も絶え絶え、小冊子を発行するために毎年徹夜を覚悟し....。
これだけではスコアラーとは言えない。
子どもたちにスコアラーから見たアドバイスをしなきゃ意味がない。
....前回の打席で相手打者がレフトオーバーの2ベースを打っている場合。
=レフトとセンターの守備位置を確認後、少しレフト寄りにバックなどの指示。
(但し投手の力量と打者のスイングスピードによって都度調整、臨機応変)
....2アウトを取ってから四死球が多い投手の場合。
=2死後、3アウト欲しさに投げ急ぐ場合は、一度深呼吸ないし、ランナーへの牽制球、またはロジンバッグで気分を転換させる、モーションをゆっくり目にさせる。
....失点は多いけれど、自責点はほとんどない投手の場合。
=投手には自信を持てと言い、他のナインには守備面でのハッパをかける。
etc....。
時に出しゃばりかなと思うこともあり、反省することもたましば。
でもやはりスコアラーは単に記録者に徹しなきゃいけない場合と、チームアドバイザーとして意見を具申しなきゃいけない時と、両面あっていいと思う。高校野球やプロ野球の場合はわからないけれど。

さて、以前のこのブログで「スコアブック年間成績集計」をExcelでオリジナルで作ったので、どうぞ持って行って下さい、的な文章を書いた。
スコアブックExcel集計


先日嬉しいことにご所望なさる方が現れたので、メールでデータを送ってさしあげた。全国のどこのどんなチームのスコアラーなのかは定かではないけれど、こんな小さなことで少年野球の世界が繋がっていくことが何より楽しい。
その際に私がメールした文面を以下に写真に撮ってご紹介。
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