2017年11月30日木曜日

創造と想像、夢想と妄想

哀愁のヨーロッパ、ではなく晩秋の有馬地方なんである。晩秋というよりすでに初冬か。毎年この時季は一度は触れる銀杏いや、イチョウのことについて。
筆者の仕事部屋からは見事なイチョウ並木が見えることはすでに全世界の人が知っているわけで。まだ落葉の序盤戦だというのに、すでに今年も枝切りが始まったんである。筆者、イチョウの色、山吹色というか、鬱金(うこん)色というか、クロームイエローが好きなので、もう少し目の保養に残しておいて欲しかった。

仕事しながら窓外のその庭木職人の伐採作業を見る。ニッポンは誰かの仕事で出来ているわけで。

写真はイチョウ本体を強調するため、周囲を極端にボカしてある。これってまるで、TV番組で芸能人が自宅へ案内する時のロケ映像みたいではある。
下から半分まで進んだ。

作業を観察すると二人の職人が、はじめは二人でガッツリ刈り込んでいくのだけれど、半分を過ぎると一人だけが上へ登り、切った枝を下のもう一人に手渡し落下させるようだ。なるほど。上の梢になれば樹は細くなり二人同時には作業出来なくなるし、ましてや荷重がかかり危険でもあるからだろう。
植木職人二人、下で落下物の安全を管理する係、清掃車に黙々と枝を投げ込み処理する係、クルマの誘導交通整理二人の計6人の連携プレー。無死満塁の場面で内野間でのトリプルプレーで無失点チェンジみたいな気分。一本の樹を全部やり終えるのは30,40分くらいだろうか。通行人が下を通る時「通りま〜す!」と上に声をかけると、上の職人は枝を投げ落とす作業を一旦中止する。安全を最優先した世界に誇るニッポンの仕事である。それ以外は何も言わず黙々と作業を続ける。筆者の知る建築現場などもそうである。男は黙って仕事するんである。
いよいよ佳境に入って来た。

てっぺんの最後のひと切りになった。
ぎゅんぎゅん、ぎょりぎょり、ぎーこぎこ。

スポンッ。

すっかり丸坊主。生きてるだけで丸儲け。
そんなことないやろ、どれどれ...あっホンマや。
先々週床屋を終えて店を出てきた己の頭を思い出してしまった。

樹を伐採するという、言わばマイナスの引き算の仕事をすることで、逆に地球の一部にプラスの要素を加えていると思った。いわば引き算の行為でひとつのモノを作り上げているわけで。二律背反のように見えて実は一心同体なんである。
建築現場の作業や町工場の金属部品製造、将棋の駒を作る様子などを見るのが好きで、うっとりと眺めてしまうんである。自分はナニかのモノを作る事がつくずく好きなのだと、今改めてそう思う。だから筆者は今の職業を選んだのだろう。もっとも筆者のそれはモノを作るための計画図を描くことではあるが。ガキの頃から絵を描くのが好きでモノを作るのが好きで、創造と想像と、加えて夢想と妄想が大好き少年だった。

この日は所用があってバスでセンター北方面へ繰り出した。近くのスーパー前のバス停にて。

黄色く染まった街路を眺めていると、エルトン・ジョンの「グッバイ・イエローブリックロード」のイントロ部分がいきなり立ち昇って来る。

ひーらり、ひらひら、ひらひらり。
ベンチに二葉のイチョウが舞い降りた。

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2017年11月26日日曜日

新旧交代の秋

土曜は新人戦2回戦、VS南野川ブルーアローズ戦、この日はQueensの交流戦もあったのだが、フレンズ関係仕事もいろいろあってQはパスして、新人戦に臨んだんであった。
第一公園ドームへ到着するとウルフVSアリコ戦が展開されていた。来年の強豪の一角を占める2チームの激突であった。

フレンズは現6年Shohmaなきあと、来季エースを継承するであろうShoh。

ボールボーイその1、Kohnoshin。入部当時はこんなことがちゃんと出来るとは想像も出来なかったが、ずいぶん成長したものである。筆者の見立てではフレンズの空気感と、ムードメーカーOhmoriオヤジや周囲のコーチ、母らの彼への寛大な接し方が心の雪を溶かせていって、ついにここまで成長させてくれたのだと思う。将来は本気になれば長距離打者に変貌を遂げる姿が目に浮かぶ。

ヤバイ、初回からFの失策連発に畳み掛けてB打線が上手(うわて)だった。まだまだチカラ不足を痛感する。すかさず初回から監督Itohがタイムをかける。


珍事なんである。第一公園では過去に1,2度見たかもしれない。バックネットにずっぽり球がめり込んだ。中国の子がベランダの格子に頭が挟まれたみたいな、夕方のニュース映像を想起しちゃった。

ボールボーイその2、入部一番新しい選手Haruya。健気に楽しげに業務を遂行していた。

途中なんとかFは内野ゴロの間に三塁走者が帰還し1点を返すも、やはり緊張感がチームに伝搬しちゃったのだろうか、Bの攻撃ではFのエラーが目立ちB選手が次々と本塁を踏む。今までは「第一公園球場はベンチで応援するもの」だった彼らが、今度はその表舞台の中央に立つことになった。緊張するのは当たり前だ。

それでも少ないチャンスで必死に声援を送るベンチと親たち。

多難な船出を彷彿させる2回戦敗退、完敗であった。ファインダーを覗きながら個々の守備位置や構え方など、怒鳴りたい欲望に駆られるほどダメであったが、ぐっとこらえて飲み込んだ。「違うだろ〜。ち、が、う、だ、ろ〜!」的な某女性議員みたいに。自分ももっと大きく寛容にならなきゃ。ましてや近年の少年野球界ではベンチ以外での声援にも審判からクレームがつくご時勢である。「声援は良いが観客席から指示を出してはいけない」みたいな、先の川崎の大会で審判から注意された場面があった。けれども来季の選手たちと新チーム指導は始まったばかり。毎年来年を憂うる気持ちはあるけれど、それだけでは前に進めない。子どもと指導陣、チームの奮起を期待したい。

........
ぶろろん、ぶろろん、ぶるるるる。娘の残していった原チャリを駆って西有馬小へ。
昨年から白煙をもうもうと放出するオンボロバイクはもう買い替え時か。筆者近い将来いつか買い替えるとしたらコレを狙っているんである。どっか、有馬川の端にでも落ちてないもんかなあ。
HONDA「ダンク」50ccとは思えないゴツいくせにスタイリッシュなデザインが気に入っている。

......
新人戦を終えて西有馬小へ、南部リーグのオールスター戦と閉会式をやっている。南部リーグとは宮前公式戦を終えた6年生の慰労と懇親を兼ねた、レッパさんが発起人で始めた結構歴史のあるローカル大会なんである。彼らは中学に行ってライバルだった子同士が、今度は中学でチームメイトになる仲間たちだ。
行けば真っ先にQueens主将Ayakaが走って来て「Teshimaさんこんにちは〜」と笑顔で言ってきてくれた。もう、実に可愛いではないか。Qの教えもさることながら、ヤングさんの教育の賜物でもあろうか。
訊けばAyakaの打席はもう終わったらしい。試合はすでに佳境を迎えていたのだった。すかさずカメラを構えて乗り込むとかろうじてAkaneとSachikoの打席に偶然出会った。


オトナも子どもも、ゆる〜い空気感の中で和気藹々試合を楽しむのが「南部オールスター戦」だ。いろんなユニフォームが混在しているのが、それもまた楽しい。


毎年どこでやってもこういう光景になる。
「記念撮影」集まって、集まって〜○○チーム。

そのうちどんどん、他方のチームも合流する。

結局紅白戦どちらのチームも関係なく、全員が集まって撮影会。筆者はこんな時むしろスマホカメラを構えてわらわら群がる親たちの笑顔が好きなので、そっちも撮るようにしているわけで。


偶然AkaneとSachikoがファインダー越しに収まった。Sachikoとはファインダーを通して目と目が合ったみたいでドキリとする。
カシャリ。Sachikoは美容院のカットモデルのオファーが来たそうで、ロングをショートカットにバッサリ。素敵な変身であった。Akaneの屈託ない笑顔も健在である。
少年も少女もオトナへの階段を一歩登りかけている、そんなこの時季なんであった。


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