2017年7月27日木曜日

2017年夏合宿

合宿に行かなくなってもう何年になるだろう。あの楽しさはナニモノにも代え難い、貴重な3日間なんである。一日中炎天下で存分に野球をやり、夕方ひと風呂浴びて、バーベキュー大会、そのあとオトナだけで夜更けまでの酒盛り。いつだったかは2,3時くらいまで飲んでいたこともあったし、翌日他のコワモテの宿泊客から大目玉を食らったりしたことも。
筆者的に一番辛いのは翌日のラジオ体操に、二日酔いをこらえて早起きしなければいけないことであった。

さてフレンズLINEに上がった写真にひと言だけコメントしていきたい。筆者が行っていれば、1枚につき30行の文章を書いてしまうから、延々終わらなくなる。実際昔の合宿ブログは3回に分けて書いていた。

写真は3日間を通して、時系列ではなく、カテゴリー別にアップしちゃう。
また、写真の所有権は母たちにあり、筆者はフレンズでの立場を利用して断りも無く勝手に使用しちゃうんである。それでも私にも良心というものがある。朝のノーメイクと思われるようなカットは掲載しない。もし載せたらきっと言われるに違いないからだ。「ナニやってんだよ〜、このハゲ〜!」あとが怖いからそのへんは斟酌して自粛するのである。
良い写真やギリギリの写真は、筆者と母たちとで「信頼関係」があると思っているので、無断借用しちゃうんである。

その1「グランド、昼、練習、スイカ割り」etc。

数年前からセカンドユニフォームを作って正解だった。ストライプユニフォーム1着の時は、母たちは毎日民宿の洗濯機をずっと回しっぱなしで、大変であった。


妙な陣形を作っているのは、ツルちゃんことTsurukawaオヤジの訓練に違いない。彼は元バイクのロードレーサーという異色の経歴の持ち主である。以前彼と、大藪春彦の「汚れた英雄」の話で盛り上がったことがあった。



現地での練習試合は、いつもの地元のチームとやったのだろうか。


その2「食堂、メシ」
昔現役オヤジコーチだったころの合宿で、とんでもなくマズい食事を出す民宿だったことがある。メシと酒が旨くなければやはりダメである。ここの宿はもう何年間来ているだろうか。


これはメシを食いながら「変顔」しろとのリクエストに応えて撮ったんだろうか。「美人は変な顔してもやっぱり美人」という巷の定説は本当のようだ。フレンズ母たちは結構みな平気で変顔してくれるんである。


その3「OBと代表」

今回もOBの大学生であるKazuが来てくれた。もう就活も終わって来年からの会社も決まったそうだ。めでたしメデタシなんである。これに加えて今年は今、有馬中3年生のOBも参加したんである。実に楽しそうだ。

Hiroと母Natsuが恋人同士で、それに嫉妬するのがオヤジのAyumu...みたいな構図。

次の写真は数年前その中学生らが6年だったころの写真。比較すると子どもらは大きく成長したことが分かるし、同時に母たちもほんの少し成長したようである。成長とはモノも言いようであるが。

昔も今も、母たちにフレンズで一番のモテ男なのは、代表のYanagisawaさんであろう。長身痩躯、口ベタだが少年野球指導にかける情熱は昔も今も変わらない。御年70半ばにして、このモテようである。筆者は20年間フレンズを見てきたが、昔の母たちからもたいへんモテていたんである。普段はちょっと近寄りがたい雲上人的な存在でも、合宿の開放感からかみなニコヤカに写真に納まっている。


その4「夜のお楽しみ」

バーベキューというものを発明したのはいったい誰だろう。敬意を持ってノーベル食文化賞を差し上げたい。実に楽しく良いものである。筆者が昔行った頃は、花火大会の予行演習を近くでやっていて、二重の楽しさがあった。大昔の山中湖合宿は「山中湖大花火大会」に合わせて行ったこともあった。筆者の髪がまだふさふさだった頃である。


誰かがズラを持ち込んだらしい。飲み会ではかなり盛り上がったみたいだ。チャイニーズTakenakaオヤジとフレンチDanielオヤジ。こう書くとなんか「料理の鉄人」対決みたいだな。

今回の合宿写真集でのベストショットはこれ。
LINEで見たときは一瞬「双子の姉妹か?」と思った。誰だろう?と。我が目を疑った。
Inoueスコアラーとその息子Shohtaなんであった。DNAとは恐ろしいものである(^-^)

むむ、これは、OB中坊たちが厨房を覗き込む写真か?果たして...。

実は母が撮った夕方の入浴タイム。これも毎年撮っている。しかし男子だからといってネットにつまびらかに画像をアップしてはならない。昨今、ネット社会ではいろんな性癖を持つ大馬鹿野郎の輩(やから)が徘徊しているからだ。さすがに筆者もどんどん自主規制しちゃうわけで。LINEキャラをモザイク替わりに合成してアップ。


その5「富士、集合写真」

富士はそのときどきで実にいろんな表情を見せてくれる。今回は晴天の写真はなかったが、それでも富士は富士。見ているとなんだか、ほっくりきちゃうのが富士山なんであった。

集合写真。このうちのどれかが年末の成績表の表紙を飾るだろうし、お別れ会のDVDの中にも採用されるに違いない。
準備と実行の母たち、ドライバーの父たちには本当にお疲れさまでした。
2017年、夏の想い出。合宿お疲れSUMMERでした。


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キミの名は。

土曜の夜のQueensイベントハマスタでのAyaka始球式以外は、日曜からずっと急な仕事の依頼に追われていて、仕事部屋にこもりきり、エコノミー症候群を懸念し30分の散歩には出かけるものの、毎晩足がパンパンになっちゃう今日この頃なんであった。

フレンズ合宿でのフレンズグループLINEには3日間で何人もの母たちから写真がアップされて、これを元にブログをと画策するも、今日は写真のチョイスだけで終わってしまった。200枚ほどの中からほんの数十枚を選んだのち、さて本文はどうするか...?

誘惑に負けてブログ執筆はパス。
なぜなら、やっとTSUTAYAから届いた映画「君の名は。」に手が伸びちゃったんである。レンタル解禁日に合わせて予約していたんである。アニメ映画を借りて観るのは「アナ雪」以来だろうか。

映画の感想文を書けば、これまた長文になっちゃうので控えたいけれど、
ひと言で言えば、たいへん面白かった。
シチュエーションも設定も違うけれど、ちょっと、小説「月に雨降る」にいくつかの要素が通底する部分もあったりして。映像美の素晴らしさはさんざんマスコミで言われていて、分かってはいたけれど、やはり美しかったなあ。時間の長さを全く感じさせず、あっと言う間に観てしまった。高校生の男女が入れ替わる話は、昔からある手法で目新しくはないけれど、それを凌駕して余りあるストーリー。それに....。
やっぱやめよう。また長くなるから。

フレンズ合宿と小説はまた、いずれ。....なんである。
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2017年7月24日月曜日

Q姫のプロ野球始球式(YBvsYG)

土日と図らずも仕事になったんであった。今日日曜は歯医者に行った他はずっと図面を描いていたんである。
さて土曜からは2017年フレンズ夏合宿なんである。宮前のみならず全国的に夏休み最初の週末、少年少女スポーツ団体の合宿は花盛りであろう。フレンズは今年も山中湖へ行っている。フレンズのグループLINEにばんばん写真がアップされるのは例年どおり。時間をみてそれもここでアップしようと思う。
その前に、土曜はQueensなんであった。

横浜ベイスターズVS読売ジャイアンツ。この日の共催社がJAの関係で、JAの専務でもあり宮前Queensの代表でもあるMurataさんのコネクションで、なんとQ主将Ayakaが始球式をやることになったんである。観客席を50シート確保でQ関係者がどどんと押し寄せたんである。筆者はフレンズ合宿の代わりにこちらの観戦に行ったのだった。

広島カープ以外のプロ野球観戦はたぶん初めてである。しかし同じ神奈川だもの、横浜ベイにやはり肩入れしちゃうわけで。試合前のグランド整備からバシバシ写真を撮った。始球式で失敗しないように練習を兼ねて。ある種グランドというものは、野球人にとって神聖なものである。特にグランドキーパーの整備にかける思いはどの球場でも真摯で相当なものである。(多少ショー的な要因もあるだろうけれどそれでも良いものは良い)


中でも本塁とマウンドはキーパーにとっては気を遣うゾーンであるに違いない。何やらマウンドの傾斜角をミリ単位で調整し、土の湿度まで1度単位で補正しているかのごとく、熱心に整備していた。或いは噂の「ヒアリ」の巣を発見したのかもしれない。

さていよいよ始球式。
数時間前にはQの監督コーチたちが「Ayaka、投げる前にキャッチャーのサインに首を振れ」だの「一塁に牽制球を一発投げてみろ」とか、さんざん愛のある指導をしたらしい。
これを撮ったらとたんに筆者の今日の仕事は終わったように思った。ピンが甘いのが難だけれどなんとかベストポジションから撮ることができた。通路に立ってカメラを構えていると、ベイファンに見えないからどいてくれと言われたり(丁寧に)、係員からこちらで立たないようにお願いしますと何度も注意されたり(丁寧に)、それでもほんの1分間ほどだったけれど、どうにか仕事を完遂できた。
サウスポーの小学生女子が、プロのマウンドで数万人の大観衆の前で一球を投じることは、オトナが想像する以上に緊張するものであろう。
Ayakaの一球はシュート回転(?)し僅かに外角に逸れたものの、しなやかなフォームから繰り出した球は見事に捕手のミットに綺麗に納まった。観衆から「おお〜!」とのどよめき、続いて割れんばかりの拍手が涌き起こった。
連写にて。




シートに戻って来たAyaka。ネーム入りのユニフォームと投手用グラブ、始球式のボールをもらった。ボールには日付まで刻印されていた。
球場に来れなかったSohma会長から筆者にLINEが入った。
「Ayaka、テレビに4秒間映りました」
お返しにこの写真を会長にLINEする。


試合は初回ベイのセカンドとライトがお見合いしてポテンヒットとしてしまったのを機に、Gが3得点。これが最後まで響く展開。G先発はエース菅野。さすがの貫禄である。

ベイの筒香はあの若さで独特のオーラを持っている。好きな選手の一人である。野武士のような風貌で結果を残す選手はなかなかカッコいい。

観客席を活写。その間ビールを何杯飲んだだろうか。しかし球場のビールってどこもなんであんなに高いのだろうか。あきれるほどの高さに閉口しちゃうが、それでもやっぱり飲みたい。Ayakaの若くて上品なおばあちゃんから、皆に大量のハイボールをごちそうになったりして。ごちそうさまでした。



ラッキーセブンでの風船飛ばしは阪神のお家芸と思われがちだが、もともとはカープが発祥、元祖なんである。今や全国レベルになった。ここハマスタでも例外ではない。
使用前。ぱんぱんに膨らむ。誤解しないでいただきたい。

使用後。へなへなと萎む。誤解しないでいただきたい。

興味はないけれどなんとなくチアガールを撮ってみた。筆者目が悪いので遠くからでは顔がほとんど判別出来ないけれど、大勢の中で一番笑顔がはじけている子にピントを当ててみたら、めっちゃ可愛い子だった。視力は衰えてもオトコの第六感はいまだ健在か。それにしても本当に素敵な子だった。オトコなら街ですれ違ったら二度見するに違いない。

さて最終9回裏、ベイが3:0からなんとか1得点した時はこの日一番の大盛り上がりだったが、そのまま試合終了。どちらのファンでもなく純粋な野球ファンとしては、投手戦なのか貧打戦なのか、消化不良で決して面白いゲームではなかったけれど、メインはQのAyakaの始球式だったから良しとしたい。


このあと、監督Koshimizuさんのひと声で、地元川崎宮前のQ御用達夜の部室「宮前平藍屋」へ急行し、Q野郎どもで終電間際まで飲んだのであった。
........
今週はこのあとフレンズ合宿ブログなんである。
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2017年7月20日木曜日

小説「月に雨降る」43

金沢駅に着くといつのまに小雨に変わり、空は濃度の薄い明るいグレイになっていた。龍一は近くの花屋で花を買い求め、駅前からタクシーに乗りまっすぐ野田山へ向かった。探偵の黒坂から聞いていた希伊の両親の墓があるはずだった。手がかりといえばそれしかない。今更ながら無謀な金沢行だと言わざるをえなかった。車窓から見えるその墓地は黒坂から聞いていたイメージとはほど遠く、想像以上に広大な墓苑だった。管理事務所で「氷室」姓の墓を訊いて書類を書き、区画番号を頼りに迷いながら数十分も歩いてそこにたどり着いた。黒坂の話によれば希伊は、管理事務所のおばさんに裏ぶれてしまった両親の墓をちゃんと建てると約束したらしい。龍一の目の前にあるその墓は黒御影で出来た立派な墓石だった。花を添えて手を合わせた。右側面を見ると墓を建立(こんりゅう)した者を示す「建之」(これをたつ)の表記はなかったが、希伊に違いないと思った。更に裏に回ってみると没年の表記はあったものの、月日(つきひ)は刻印されていない。しかし伊三郎と希沙子、希伊の両親の名前が二行仲良く並んでいた。二人の縦書きに彫られた名前を横に読むと確かに「希伊」となった。龍一の心は静かに波打った。
帰り際にもう一度管理事務所に寄り、この墓のことで何か知っている人はいないかと訊ねてみる。意外にも事務の一人の若い青年が応対に出てくれた。
「昔私の母がここに勤務していたんですけど、母の話によるとこの氷室家のお墓には、毎年必ず小柄で可愛らしい娘さんがやって来て、たまに母とお茶を飲む仲だったらしいです」
龍一は驚いた。彼の母とは黒坂から聞いていたあの管理のおばさんに違いない。龍一ははやる心を抑えて訊いた。
「その女性は今どこにいるか知りませんか」
「詳しいことは知りませんが、今は兼六園の近くでカフェをやっているらしいですよ」
「そのカフェの店名は知りませんか」
「さあ、そこまでは。母はもう他界してますんで。お力になれずすみません」
青年は申し訳なさそうに頭をうなだれた。そのあと小首をかしげながらふと何かを思い出したように言った。
「ああ、確か赤い三角屋根の古い建物だと聞いたことはありますが」
龍一の頭の中で昔の記憶がフラッシュバックした。希伊と同棲していた若い頃、二人で金沢に遊びに来た時に寄った兼六園近くのカフェが赤い屋根だったはずだ。龍一はアイスコーヒーを飲む時のこだわりを希伊に話したことを思い出した。そのあと宿に戻って熱く長い夜を過ごしたことも。記憶の海のカオスは逆回転してくっきりと頭に蘇ってきた。赤い三角屋根のカフェなんて、そうそう何軒もあるものではない。
「貴重なお話ありがとうございました」
管理所を出てすぐにポケットからiPhoneを抜いてMapをタップすると、自分のいる野田山のエリアが映し出された。兼六園当たりに見当をつけて画像を移動させ、最後に鳥瞰で見られる航空写真に切り替えた。一見しただけではとても見つからない。今度はSiriを呼び出して「兼六園、赤い屋根、カフェ」と彼女に話しかけてみる。表示はされるが全く別の市の店舗だった。とにかく記憶を頼りに兼六園方面へ向かってみよう。
墓苑を出た龍一はタクシーをつかまえて、兼六園近くのほとんど忘れかけたそのカフェのおおまかな場所を運転手に伝えた。赤い三角屋根だと言うことも付け加えた。白髪まじりのかなり年配の運転手はその場所を聞くと「ああ、あこね。香林坊のあたり」と言って金沢駅方向へハンドルを切った。
「えっ、あそこねって、運転手さん知ってるんですか」
「入ったことはないけど、評判の店らしいですちゃ」
「店の名前は分かりますか」
「う~ん。何度もその店の前を通ってるんだけどねえ。確かカタカナで、シェン...やっとかっと言ったかねえ」
「シェン...なんとか、ですか」
野田山から20分近く走ると記憶の片隅にあった風景が徐々に現れた。ルービックキューブが終盤にさしかかったように、記憶の断片がカシャリカシャリと噛み合っていく。香林坊の大きな通りから一本奥へ入った路面にその店があった。車を降りた龍一は店の前に立ちつぶやいた。
「そうだ。ここだ。あの時の店だ」
見上げると赤い屋根の風合いはここ数年前に改装したような感じで、外壁も居抜きで手に入れた店を、何度も塗装し直したような痕跡が見られた。以前来た時も古い店だと感じたが、あれから更に17年以上経っている。相当古い建物だった。
店の入り口のドア横には、50センチ四方のオークの無垢材にドラゴンの彫刻が施されている看板があった。お世辞にも上手いとは言えないが味のある彫刻だった。おそらく素人が作ったであろうその看板の彫り込みの下には店名が描かれてあった。

『シェンロンの背中』Shenlong

シェンロン?漫画のドラゴンボールみたいだ。妙な店名だなと思いつつ、心臓の鼓動の高鳴りを抑えて龍一はドアの把手に手をかけた。
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