いつかは書かねばと思う話がある。このところの忙しさとちょっぴり重い内容で、思いのほかペンに手が伸びなかったんであった。
今日少し地獄から生還しつつあったものだから、この隙に書くに至ったわけである。コレを逃したら、じゃあいつ書けるというのか。書けるのはいつ?...「今でしょ!」
Queens6年生最後の試合である。
女子野球年間4大大会の最後、三多摩大会の準決勝。ここまで数々のドラマを演じながら、Qの姫たちは時に圧倒的に、時にギリギリの辛勝で3大会を制覇してきた。ブログには書ききれない裏話、エピソードもある。例えば...。主将Himariが無念の骨折で出場を断念した試合。その試合前のシートノックではKoshimizu監督がいつもの使い慣れた自前のノックバットを使わず、あえてHimariのバットで一球一球、魂を込めてノックをしたこと....などなど。
当時仕事をしながら気が気ではない筆者は、時間帯を見計らってKasahara代表にメールで結果を打診すると、ちょうど僅差の緊迫の場面だった。数十分後代表から1行、メールが来た。
「今年は終わりました」
試合後数日していろんな方へメールしたりいろんな方からメールがきた。試合直後にメールするのは何か、傷口にいらぬ塩をすり込むような罪悪感があったからに他ならない。
もらったメールの中にはYamamatoコーチからの写真があった。晩秋の暮れなずむ暗さの中で撮ったに違いないはずで、光量が足りずに薄黒い画像がどこかこの日の選手たちの心情を逆に見事に表現していたんであった。おそらくは試合後のミーティングでの場面であろうことは容易に想像ができた。うなだれる子どもたち。6年生の子らにはそれぞれの胸に去来する思いが渦巻いていたに違いない。
Qのある人からのメール文が素晴らしかった。彼女たち、特に6年生たちの心情を見事に表した内容....。引用しつつ要約す。負けたことの悔しさよりも、ああ、これで終わったんだ、もうこの仲間たちと野球をすることは出来ないんだ、という思いのほうがあとからこみ上げてきて。涙で言葉を失う6年生たち。それを見て掛ける言葉もなく佇む周囲の小さい子たち。
特に普段から明るくQueensを牽引してきた主将のHimariの心境はいかばかりか。
不慮の事故とはいえ大事な時期に試合に出場出来なかったチームへの責任感。試合に出て全力を出し尽くして負けるよりも、出れずに終わってしまった彼女の忸怩たる思いはいかばかりだろうか。何倍もの辛い気持ちを抱えていたのではないだろうか。号泣するHimariの心情をおもんぱかれば、何も成す術なく声を掛けられずにまた呆然と立ち尽くす大人たち。
YamamotoコーチからのこのHimariの一枚。晩秋の枯れ木を画角に収め、松葉杖で球場をあとにする彼女の姿を捉えた姿は、いかにも言葉よりも多くのことを物語っていたのだった。
それでも明日を向こう。
誤解を恐れずに言うならば、筆者が思うにこの結果は考え方次第でとても良かったことなのではないかと最後に思い至ったんである。
とんとん拍子に勝ちを決めて良い思いをするのももちろん素晴らしいこと。筆者も祝勝会でうまい酒を呑みたかった。でも長い目で見ると、人生思いどうりにならないこともあるのだと、小学生の小さな少女たちのハートで感じること、敗者の気持ちを経験することで人への思いやりの気持ちを持てたであろうこと....。敗者になってしか経験出来ない素晴らしい記憶というものがあるはずだ。
大人になってもこの日の記憶を心の糧とし大切にして欲しい。
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話は違うんである。
仕事とフレンズ送る会の準備で連日深夜まで爆走。プリントパックに頼んだ成績表の印刷も無事届いたようだ。今日はホワイトボードに貼るA1サイズの表彰式成績表の印刷を制作。A3で印刷、4枚貼り合わせてA1サイズに。良い記録を残せなかった卒業生にとってしてみれば、こんな表彰式はやめたほうがいいのかと自問自答しつつ数年過ぎた。
それでも今年もやるのだ。これも明日へ向かっての「敗者の記憶」になって欲しいという思いを抱えて。
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読み出しただけで先日の試合が頭をよぎります、、試合終了とともに身体から一気に力が抜けて抜け殻のようになった六年生、、私は娘がクィーンズに入部した当初の事を思い出しました、、キャッチボールも出来ずあそんでばかりいたあの子が、勇ましく映りました。ありがとう野球、、ありがとう仲間達、ありがとう、お世話になった監督やコーチ、ありがとう、、父母の方々、ありがとう、、六年生を支えてくれた後輩達、、最後のありがとうは私の娘であったこと!本当にありがとう、、すばらしいチームに恵まれて娘の人生が変化しました。
返信削除中学からは野球をやらないと豪語していたのに、、野球を続けると、、現役の子を持つ親から卒業かと思ってましたが延長戦突入です(笑)
ヤマPさん、コメントありがとうございます。
返信削除6年生親たちはおそらく皆さん、チームに対し、また我が娘に対してヤマPさんと同じ思いを心に抱いたのではないでしょうか。私もこの素晴らしい世界に身を置くことになったそもそものきっかけをくれた、息子娘に感謝しています。
9回裏が終了しやっと肩に荷が降りたと思ったら、延長戦突入。延長戦を楽しんで下さい(^-^)