2014年5月13日火曜日

シートノックは全てを物語る

VS富士見台ウルフ戦なんである。前回ブログにも書いたようにここに至るまで、公式練習試合含めて破竹の4連勝なんであった。子どもたちもチームもその上昇機運を手のひらに感じることが出来るくらいの実感があった。

決して悪い意味で言うわけではない。むしろ賛辞と解釈されたい。ウルフはたぶん宮前の他のチームからは「打倒ウルフ」のスローガンを掲げられているはずだ。それだけ毎年その実力を遺憾なく発揮してくれちゃうから、羨望と嫉妬の的にもなっているのであろう。少年野球のプレーの精度は打にしろ守にしてもハンパないわけで。

今までならば「今日はウルフかよ〜」とナーバスになっていたものだが、満を持して気運が盛り上がって臨むウルフ戦。むしろウルフと戦えることが嬉しくもある気分だ。第一公園ドームへ向かう車中、Tagami母号に乗った。彼女もこのところのチームの状態の良さに気を良くしている。車中の会話の中で筆者は言った。
「水を差すようで悪いけど、ウチとウルフではハッキリ言って実力差では雲と泥くらいの差があるよ。過去の対戦では10点20点差での敗戦が当たり前。でも今のウチなら、勝つまではいかないけど、せめて「一泡吹かせる」ことは絶対出来るはずだ」

先発はWのマウンドはImanishiくん、ベンチスタッフでユニフォームを着ているのは彼の父である。後ろから心配そうに息子に視線を送る母もいる。QueensのAyanoは妹。泰然自若とデンと座っているのはご存知名将Ogasawara監督。過日とても素敵なものを拝受した。m(_ _)m。Imanishiくんは安定した制球力が持ち味だ。片足を上げてギリギリまで本塁方向へ体重を傾けてのちに腕を振り抜くことで、ボールに重さを乗せることで、やや小柄ながらも球威を確保している。
フレンズの円陣を組んで雄叫び(+雌1名)を上げる声にも、いつにない気合いを感じたのは、筆者だけではあるまい。


1回表Wの攻撃。3番Hayashiくん、4番Imanishiくんの連打などで3点先取。宮前の他のチーム関係者ならばすでにご存知だろう。この主将Hayashiくん、とんでもない逸材なんであった。打撃も守備も超小学生級で次元が違うのである。他のチームに提言しちゃいたい。右打者打撃の時は三遊間に引っ張ってはいけない。彼の守備範囲はまるでドラゴンボール悟空の瞬間移動のようだった。三遊間というけれど「三」と「遊」のあいだに「間」がなく、普通なら間違いなく外野へ抜けている打球も、ことごとく彼に捕球されちゃうのだ。打っても打球のスピードがハンパない。

普通ならFは先制されたらまたかと下を向く傾向があった。
しかし、この日は違った。
1回裏のF攻撃。Shohgoが綺麗にセンター返し。これだけでもFギャラリーはのっけから大盛り上がりなんである。続くKohkiは四球で出塁し無死1,2塁。3番Ruiは速球でも打ち返せる能力はあるけれど、今後の展開を予測すればベンチの手堅い送りバントの指示は頷けた。見事1死2,3塁。ここで主砲4番Hiro。インローをすくいあげるバッティングはあまり褒められたものではないが、高々と舞い上がった右中間への弾道は大きな弧を描き、俊足強肩のウルフ外野手のグラブの届かぬところへ着弾した。
更に5番5年生Yuiのセカンドゴロの間に追加点で、なんとW相手に3得点、試合を振り出しに戻したんである。見事なベンチ采配とそれに呼応した選手たち。
やっぱり俺の予想は当たったぞ、と冷静にスコアブックを付けながら一人ほくそ笑んだものである。父母たちギャラリーではもう勝ったような大騒ぎであった。

ピンチの場面ではなかったかも知れないが、Ogasawara御大がタイムをかけてマウンドに歩み寄る。とうとう監督をマウンドに引っぱり出したぞ。これだけでもちょっぴり嬉しいのであった。Wサイドでの思惑はたぶん違ったろうけれどね。
2番手はWKatohくん、FはRui。

しかしそのあとの展開は推して知るべし。
スコアラーをやっているといろんなことが分る時がある。Wは初回だけはじっくり球を見て好球必打的に打撃を展開していたが、裏に同点に追いつかれると、2回の攻撃からはほぼ初球ストライクでの打撃に切り替えたようだった。Fの勢いを敏感に察知して早めに点差を付けて圧勝的展開に持ち込んでやろうとしたのか、或いは意図した早撃ちだったのかは分らない。ごんごん打たれて加点されてしまった。最終回のマウンドには4年Ogasawaraくんまで登板。
結果は10:3でのコールド。先の記述のように従来ならもっと悲惨な点差で終わったはずなのに、これでもFはかなりの善戦を演じたのだった。

もうひとつ試合前に伏線があった。
シートノック。野手からの返球が悪く捕手が捕球に手間取る、そのあとすかさず三塁への送球のパターン。いつもなら捕手が悪送球して三塁手も連鎖反応でボールを取れずに後味悪くシートを終わるのが良くあるパターンであった。
しかしこの日は捕手のワンバウンド悪送球を三塁手主将Yuusukeがきちんとショーバンで捕球、後ろへ逸らさなかった。
強いチームなら当たり前のことだけれど、Fにとっては試合前のシートでのノーミスですら、今の勢いを実感させられるものなんであった。
こんな些細なことだけれど、はっぱり今日はイケルぞと予感出来た筆者なんである。
持論だけれどシートノックを完璧にこなせるチームは、間違いなく打撃も一級品であることは想像に難くない。
負けても収穫のある負けだったと思いたい。父母たちもベンチも一体となり盛り上がったゲームだった。いつか強豪相手に7:0のビハインドから8:7の逆転劇を演じてみたいものだ。
追う立場から追われる立場へ....。
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