クライアントの要求をなんとかクリアしてほっと一息の筆者は、その勢いを借りて自分へのご褒美にiTunesへアクセス、最近J-WAVEで毎日耳タコ状態になっているテイラー・スィフトの「Shake it Off」を即買いしちゃったんであった。興味ない人でもサビ部分の「しぇきら〜♫しぇきら〜♫うおほっほ〜♫」というフレーズは少なからず耳にしているはずである。
iTunesと言えば先のiPhone6に伴ってiOSのバージョンアップが配付されて、これをアップデートすると同時にU2の最新アルバムがまるごと無料でダウンロード出来るという、前代未聞の大盤振る舞いがあったことは記憶に新しい。世界5億人にタダで最新アルバムをばらまいたようなものだ。¥2,500×5億倍のお金がタダなんである。天文学的数字すぎてピンと来ない。これにはU2に興味ないユーザーから非難が集中し不評に終わったようだが、筆者は以前からAppleとコンビを組んでいたU2が好きだったこともあり、アルバムをゲットしますます好きになってしまい、他の過去のU2のアルバムをBOOK OFFで2枚も購入してしまったんである。今や仕事中に聴くのはラジオのJ-WAVEかこのU2がヘビロテになっちゃった。
そんなことはどーでも良いことだった。
少年野球のことである。それも日本での小学生野球のおそらく最高レベルの話であった。
毎年プロ12球団が結成するジュニアチームが年末に全国大会を開催する。日本野球機構主催の小学生にとっては垂涎の的の大会であり、どのチームに所属してもそれはとても名誉で誇らしいことに違いない。野球人口の底辺を広げようとジュニア大会に協賛したり主催したりと努力を惜しまないプロ球団各社は、我々のような少年野球指導者の立場には頼もしい限りだ。その延長線上にあるのが女子学童野球「宮前Queens」の存在でもある。
中でも巨人軍の傘下にあるジャイアンツアカデミーは小学生を対象にした常設の最強野球教室みたいなもの。ここに所属している子に加えて、東京川崎の各連盟から推薦された選手100人以上の応募を元に2回のセレクション通過したのが、精鋭18名の「ジャイアンツJr」チームなんである。
このチームが福岡へ行く前に行われた連合宮前クラブとの壮行試合(練習試合)が、今回のお話なんであった。
ジャイアンツJr監督は2012,2013年2連覇を達成している元巨人軍の往年の名ショート、河埜(こうの)さんである。巨人の一時代を築いた選手であった。試合前はにこやかにいろんな人と談笑、偉ぶるところがなく連盟関係者たちと明るく振舞っていた。
毎年この壮行試合を陰になり日向になり仕組んで演出し仕切っているのは、連盟副会長のご存知Kasaharaさんである。総合プロデューサーとでも言えばいいだろうか(^-^)氏は読売巨人軍との付き合いも長く、東京ドームでのジャビットカップの仕切なんぞもやっちゃったりするんであった。
G.Jrには宮前から3名がセレクトに残った。Kippei、Nonta、Soraである。これは大快挙なんであった。今日は気遣っていただいたのか、この3名が野球の重要ないわゆる「センターライン」...捕手・投手・中堅手に抜擢されて先発出場。
対するMクラブナインはこの主力3人を除いてのスタメン組み。本田や香川岡崎などの日本人選手擁するイタリア、スペイン、イギリス、ドイツのスタープレイヤー欧州連合チームとアギーレJAPANが対戦するようなものである。
マツイJAPANを率いるは連合監督の経験豊富な名将Matsuiさん。フレンズからはHiroがここぞの一発を期待され(?)4番に座った。数々の大事な場面でちゃんと4番の仕事を残して来たのだったが。
が....、従順な飼い犬のようにHiroのバットは最後までうんともすんとも言わずワンともキャンとも吠えずに打席を降りることになる。
1回表はG.Jrは2三振含む凡退。MのマウンドはTakaya。
裏の宮前の攻撃では普段チームメートのGの投手Kippeiの豪速球が唸る、唸る。同じ唸り声でもラブラドールレトリーバーのそれではなく、シェパードのような唸りである。球の走りにキレがある。
2回G.Kanaiくんに綺麗なセンター前安打を許し3盗後タッチアップから1失点、しかし後続を断ち1:0。写真G投手は2番手のKasaくん。こちらも素晴らしいピッチングでMをキリキリ舞いに。
2回裏Kippeiの投球が冴えてくる。2アウト後に打者を三振に切ってとると、ここからが圧巻の奪三振ショーの開幕だった。3回裏の先頭打者をまた三振にとると、6回までなんと11連続三振、たった二つの内野凡打を挟んで、7回終了時まで三振の数は計14個。主力を欠いたとはいえ川崎No.1の栄冠を手にした名門宮前クラブ相手にである。
逆にGナイン打線は1番から9番まで全員がホームランバッターのような打球を放つ。基本のセンター返しはもとより、打球が小学生とは思えないようなスピードで弾道を描いていく。MatsuiさんがG.Jrとやるのは「中学生チームとやるようなもの」と言っていたが、筆者には小さな高校球児に思えてきた。中堅どころの中学部活チームとならば勝算十分と言えるかもしれない。2,5,6回に1点ずつ、7回には一挙4得点のGジュニアなんであった。
7:0のGの完封。1失策による出塁によって完全試合こそならなかったが、圧倒的な実力なんであった。
審判は主審は部長のKosakaさん、セカンド塁審は神奈川県連のUchimuraさんなど、審判も豪華メンバー。
さてこんな新兵器が登場したんである。手元のスイッチでSBOのボールカウントを電光掲示するLEDマシンである。構想10年、巨額の材料費を投じて東奔西走、製作期間はたったの3日で作り上げたものだ。篤志家製作による素晴らしいマシンなんである。
試合には連盟HPの宣伝もあってか多くのチームから観戦客が詰めかけた。
連動して丘の上の記者席にはマスコミ各社のビデオカメラの放列。ワカリマスネ(^-^)
宮前ベンチでは圧倒的な差に、勝ち負けよりもすでに野球を楽しもうとする空気感があった。ひとつ言い訳をすれば、宮前連合6年はすでに活動を終えてちょっと気が抜けた状態にあったかもしれない。対してGの選手たちはこれからが本番、しかも熾烈なレギュラー争いだってあるからここでアピールしたいところだろう。そんな差もあったかもしれないけれど。
楽しいお昼なんである。弁当を頬張りながら両軍談笑のひと時。毎年フレンズ卒部式の色紙に貼るためのコーチ写真。フレンズコーチの中で筆者のだけがない。そりゃそーだ。いつも人を撮ってばかりで自分の写真はない。急ぎOhmori母に頼み、Sohma会長とのツーショットと相成ったわけで。
2試合目も素晴らしい野球を魅せてくれたジャイアンツjrナイン。
宮前の先発マウンドはさっきまでGで奪三振ショーを見せたKippeiがこちらに戻り、また速球が走る。このあとMクラブは3人の投手リレー。
Gはやはり圧巻であった。途中から東京から遅れて参加した選手も加わり、更に選手層が厚くなり打ちに打ちまくった。Nontaはショート、Soraはまた先発でマスクをかぶる。
3回には6連打で5点、5回には途中からマスクをかぶったIshikuraくんのツーランホームラン。この子が普段ランドセルを背負ってるなんて世の中どーかしてるぜっ。しかも超イケメン小学生である。そこいらのジャニーズタレントなんかぶっ飛ぶようなイイ男であった。午後の2試合目は12:0のまた完封勝ちのG。宮前は3塁まで走者を進めるも得点ならず、Yuusukeの内野安打1本のみの完敗。
終始Gの河埜監督はにこやかに采配を振るっていた。
夕刻からはGスタッフ+親と連盟関係者との懇親会。Kasahara副会長がジョーダン半分で筆者を連盟広報部長と任命したため、筆者も取材することになった。(連盟にもフレンズにも広報部長という正式な役職はない。シニアになると多くあるようだが)
宮前から選出の3選手の父が挨拶。みな良い顔をしている。
どんなメシを食わせればあんな素晴らしい子たちに育つのだろうと思ってしまう。朝・昼・晩と、フォアグラ・キャビア・トリュフでも食べているんであろうか(^-^)
G.Jrの若いスタッフからも挨拶があった。皆昔ながらの朴訥なスポーツマンとは裏腹に、話術がうまく物怖じしない明るい青年たちであった。名門高校野球で名を馳せた青年もいた。
さてこの会場はQueens夜の部室でもある。別室では2015年指導体制へ向けたQueensコーチ会議が開催されていたんである。終わったらこっち来ようっと。
その中へ河埜監督が乱入し野球指導談義に花が咲く。熱く語る河埜さん、しんと聞き入るQの面々。河埜さん退室のあとはまた真剣に会議を再開するQueensの男どもなんであった。
いやはや何しろ良いものを見せてもらった壮行試合であった。
G.Jr代表兼巨人軍振興部長の鈴木さんや河埜さんにも酔った勢いで、福岡ドームへ広報従軍記者として同行してねとお誘いを受けたが、先立つモノと時間のない筆者には福岡の中州は遠い夢の彼方なんであった。
是非年末の「NPB12球団ジュニアトーナメント」での健闘を祈りたい(^-^)/
そこでは名実共に日本の学童野球の最高レベルの試合が展開されるはずだ。
2014エネオスカップ(NPB公式HP)
ジャイアンツジュニア公式HP
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