2013年10月2日水曜日

体験会とBBQ「体験会編」

体験会編なんである。
おそらく選手人数に関しては困らないほど毎年黙っていても新入部員が入ってきてくれるチームならともかく、そーではないその他多くのチームにおいては、随時あるいは年に一度入部体験会なるものを開催して、新メンバー獲得に心を砕き腐心しているに違いないんである。有馬フレンズしかり、女子野球の宮前Queensも例外ではない。

今年はSatoh父が作った体験会のチラシを子どもたちが学校や母体チームに持ち帰り、みなに配って勧誘をしたそうだ。そのかいあって5名、3年生が1人、2年生が4人も来てくれた。男子と違い近隣のチームに子どもがとられることはないのだけれど、女子で野球をやる人口自体のパイが小さいので、男子にはない難しさがある。逆に利点は野球をやりたいと思った女の子は女子チームが少ないため自動的にそのチームへ来てくれることだ。
自宅の周りにコンビニが3軒あれば好きな店に行けるが、1軒しかないのであれば、夜中にお稲荷さんが突然食べたくなったら選択の余地はなくその1軒に行くしかないのだ。

女子野球とBチームの聖地、第四公園スタジアムへ行った。ここへ来るといつも娘がBで投げていた時代を想い起こすし、またユニフォームに28番をつけてコーチをやっていた頃をも想起するんであった。当時の外野は雑草ぼーぼーの山有り谷有りの、野趣あふれるワイルドなグランドだった。3球に1球はイレギュラーバウンドが当たり前田のクラッカーなんである。
うららかな絶好の体験会日和の中、去年同様監督Koshimizuさんが熱心に教えていた。

野球のみならず近代スポーツの常識のひとつとして、十分な給水を摂ることがセオリーになっている。フレンズにおいても練習中「おーし、5分休憩〜!水飲めよ〜」。昔とは比べようもないくらい夏は頻繁に給水を摂るようになった。Qにおいてもしかり。しかし...。Qには給水休憩とは別に「アイス休憩」なるものがあるようだ。バラエティーに富んだアイスがどっさり。思い思いのアイスに手を伸ばす女子。
グランドで写真を撮っていたら、突然「写真撮ってくださ〜い」と声をかけられた。なんだか六本木で逆ナンされたような気分でめちゃ嬉しかった。美女二人は仲良しのAkariとMisakiだった。こんな笑顔にオヤジどもは翻弄されてしまうのだった。特にSohma会長、Kasahara代表、Murataコーチの「ディズニーランド出資者」50代以上の3人組がその良い例である。

体験会の子たちは黙々とボールに向かっていく。Qの低学年も混じって7人で受講。待っている列ではやはり女の子だ、何やらぺちゃくちゃおしゃべりが尽きない。男子なら鉄拳が飛んでいるかもしれない。近年それはないにしろ、グランド3周走れっ!は、免れないはずだ。

フリーバッティングとトスバッティング、バントの3本立てでグランドを有効に使う。Qの練習時間は母体チームに比べて極端に短いのだから効率が要求される。監督、Kasahara大ちゃん、Yoshida、Mochida、Murata各コーチとお父さんコーチたちの連携が素晴らしい。監督業というのは試合に勝つために采配を振るうだけではなく、日頃の練習をシステマチックに構築し、それを周囲に的確な指示を与えられる者のことを言う。改めて実感す。
それにしても驚いたのなんのって!
「男子顔負け」という女子に対する慣用句があるが、Qの主力の打撃はややもすると男子以上である。青っちろいヘナチョコ男なんか凌駕してかつ、なお余りあるのだ。中でも特筆は主将HimariがMochidaオヤジコーチが投げる速球を、連続3球ともセンターのほぼ同じ深い位置へ「基本のセンター返し」で叩き込む快挙。偶然ではないのは筆者の審美眼にかけて保証する。筆者には審美眼てゆーか、野球を見る時の唯一自慢出来るスキルがある。プロ野球などを観戦していて打者が長打を打った瞬間、この打球はフェンス際で捕球されてアウトなのか、3塁打なのかホームランになるのかを一瞬にして判断出来るのである。ほぼ間違ったことはない。自分でも驚くほど的中しちゃうんである。そんなおバカな自画自賛をする筆者が太鼓判を押すのだから間違いない。アッパレなんである。他の5,6年生も力強い打撃を披露してくれた。(※写真に納まっていない子たちにはゴメン。これでも公平に撮ったつもりであるが、選に漏れた子も多い)


外野へ廻ってカメラを構えていたら、宮崎台バーズの子らが公園端で練習していた。
特徴のある子を発見。「おっ、Takahashiくんじゃないか」近寄ってみたらバーズマネージャー父のTakahashiさんもいた。
以前、ひょんなきっかけでTakahashiさんとQのIchika母をメールを介して結んだことがある。偶然ではあるけれど、Ichikaが転校してきて友人も少ない時に、バーズTakahashiくんが「ねえ、きみ、サンダースで野球やってるよね?」と声をかけてくれたのだそうだ。そんなこんなのメール文章を本人たちの了解をもらったうえで、筆者を起点にして二人に転送したのであった。最後はお互いに「是非今度お会いしたらご挨拶したいです」と、二人から異口同音に筆者に返信があった。
良かったら紹介しますよ、とTakahashiさんを引き連れて、この日やっとお目もじ叶うことが出来たんであった(^-^)/
俺ってある意味キューピッド?

おっといけない。やはりもうこんな時間ではないかい。一気呵成に体験会編とBBQ編を書いちゃおうと意気込んだのであったけれど、ここに来て脳内エネルギーが急減し、日頃の体力不足を露呈してしまうハメに。いわゆる「○○折れ」みたいなもの。(このブログを読んでいる良い子のみんなはこの言葉を深く詮索しないように。間違っても親に解説を求めてはいけない。「不謹慎極まりないことこの上なし!」と、筆者が全国の母を敵に回すことになるからだ)
なので、BBQ編は次回に持ち越しとしたい。
明日は早速Amazonでパナソニックの充電器エネループを購入したいと思っている。
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2013年10月1日火曜日

Queens2冠達成!


受験を終えた3月の中高3年生のように、晴れて世俗にまみれた現世に社会復帰した筆者は、先々週あたりから有馬フレンズやQueensの少年少女野球にようやく顔を出せるようになったのであった。先週金曜にクライアントへ最終のメールを送った時は、薪の束を肩から降ろした二宮金次郎のごとく、生放送ドラマを終えたSMAPの香取慎吾のように、羽がはえた森永エンゼルパイの天使みたいに、天にも昇る気持ちなんであった。

28日土曜はQueensの毎年恒例「野球体験会」と「BBQ大会」
盆と正月が一緒にやってきたようなものだ。しかし川少連大会をまじかに控えたQのメンバーを指導するコーチ陣は真剣に練習に取り組んでいた。
とは言え、「ザッ、カキーン、だだだだだ、ズサ〜ッ.......じゃ〜ん、じゃじゃじゃじゃんじゃじゃ〜ん....重いコンダラ〜(?)♪」的な根性野球とは飽くまでも無縁、選手少女の姫たちの顔にはトロトロの笑顔が絶えない。しかし笑顔ながらもひとたびバットを握れば、あるいはグラブをはめて白球に向かっていけば、たちどころに集中し真剣になっている彼女らがいる。

さて、最近もこのブログで言い訳を書いたばかりなんであるが、写真編集だけでも脳内エネルギーをやたら消費しちゃうので、ブログ本文にまで至らずに事切れることが多い。今日はAmazonで乾電池の充電器を購入しようとエネループを検索したくらいだ。脳みそを急速充電してくれる充電器があれば、間違いなくダイナマイト級のノーベル賞ものである。(ちなみにアルフレッド・ノーベルはダイナマイトの発明者であった)

というわけで前置きが長くなってしまったのは小ブログの真骨頂であり、更に続いてすんなり本題に入らず、写真でお茶を濁す小技を弄するのは正に美人局(=つつもたせ、と読む。決してテレビ朝日女子アナウンサー局のことではないことは万人の知るところである)
筆者のこの老獪な策士ぶりは宮崎台バーズ監督Ogawaさんや富士見台ウルフ監督Ogasawaraさんや有馬フレンズ代表Yanagisawaさんに引けを取らない自負があるんである。
本編はQueens体験会とBBQ大会の2本立てロードショーといきたいと画策するも、序章の本日は写真2枚でご勘弁。我がQueensは今年ライオンズ杯とシスターリーグ西東京大会の優勝2冠を達成し、祝勝会を兼ねたBBQなんであった。
姫たちも笑顔であったけれど負けずに大人たちも満面の笑みで、
「乾杯〜!」なんであった(^-^)/
ところで、巷間(こうかん)まことしやかに囁かれる噂を耳にした情報がある。「筆者」は時に地獄耳の「記者」にも変身する術を持っているのだ。関係者から聞くところによるとQueensが年間の冠4大会を全制覇した暁にはご褒美として、Qの姫たちを全世界の米国、欧州、中国、そして日本の東京ディズニーランドへ連れていくという壮大な計画があるらしい。
これが単なる都市伝説であってほしいと眠れぬ夜を過ごしているのは、Sohma会長、Kasahara代表、MurataヘッドのQの重鎮3名のオヤジたちなんであった(^-^)/
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2013年9月26日木曜日

悔し涙のむこう側

あんなにデカい巨体をしているのに、ミニバンのことをどうしてミニバンというのだろうか。アルファードやベルファイヤーやエルグランドなどミニとは決して言えないではないか。もっとも、じゃあってんで、ビッグバンと言ってしまってはなんだか韓流アイドルか、宇宙の起源みたいで紛らわしいのも事実ではあるけれども。
そんなことはどーでも良いのだった。QueensNoeri父のビッグなミニバンで一路西武ドームを目指したのはむさ苦しい野郎ども総計7名。ミニバンの倍くらいはありそうなビッグなSohma会長始め、Kasahara代表、Murataヘッドコーチ、Sasaki事務局長、元グリーンズのOhsawaさん、そして広報担当の筆者であった。確か書いても良いとの言質(げんち)をとった記憶があるので書いちゃうのだけれど、Ohsawaさんはあの「大沢親分」の直系の方なんである。溝口で有名ないつも行列の出来るうまい鮨店を経営している。そのへんの話を書いてるとブログ記事一個が書けてしまうので、今日は控えておきたい。
操縦桿を握るNoeri父の運転で、三億円事件の府中刑務所を過ぎ、間もなく所沢の西部ドームが見えてきた。男どもの腹は泡の出る清涼飲料水の飲み過ぎですでにお腹いっぱいである(^-^)

外は暑いのにドームの中は一瞬ひんやりするほどだった。独特のドーム設計で皆「いい球場だねえ」と賞賛。外野からグランドを睥睨(へいげい)すると、いるいる横浜DeNAベイスターズガールズのピンクの姫たちが。外野の1/3ほどに少年野球用のフェンスが立てられて、そこでアップをしていた。男子の準決勝が終わり、いよいよ横浜ベイガーのシートノック開始。愛用のノックバットを振るうのは我らがQueens監督Koshimizuさんである。水を得た魚とはこのこと。筆者はカメラマンの時は野球は断片的にしか見られないので、判断は曖昧だけれど、互いのシートノックを見るに群馬代表も相当手強そうだとの印象を持った。

「集合!」
審判のコールで神奈川と群馬の決勝の火ぶたは切って落された。
西武ドームの観客席には5万の大観衆、ドーム独特の応援声援鳴りものの反響音がどわんどわん響き渡る。プロのTV中継ならバックネット裏に陣取ってカメラを構えようものなら、即刻係員に排除されるのが常であるけれど、今日は大丈夫。筆者のNikonP100のコンデジを鼻でせせら笑うように、素人カメラマンとは言え、親たちの一眼レフのごついカメラの放列が所狭しと並んでいた。(そう言えば余談。この結果はベースボールマガジンに掲載されるはずである)

関係者を装ってベンチ裏から、またはカメラマン席から撮ろうと思いつつ、「関係者以外立ち入り禁止」区域に踏み込んだものの、関所で係員から待ったのお声。あえなく撃沈、踵を返し、主にバックネット裏からの広報活動に切り替え。前回大宮球場編でも書いたけれど、ネット裏ではHimariやQのメンバーに熱い視線を送るQの28番Mochida父も健在だった。

途中望遠にして気がついた。この大会はおそらく埼玉県連盟審判の協力であろうと思うけれど、主審が男性なのを除いて1,2,3塁、塁審は全て女性であった。女子野球ならではの光景である。おそらく学童レベルではなくもっと上の審判であろう。皆すごくセオリー通りの真面目な所作で一生懸命審判をしていた。特筆したい。

試合は筆者の懸念どおり息詰る投手戦となった。横浜ベイガーのエースはQのHinata。今日は調子はいいようだ。対して群馬代表の投手は短く折り畳んだ右腕からクイックで繰り出される速球のキレが良い。リリースポイントが見えずらくモーションに入ったとたんに球がもう打席へ来ている、みたいな感じだった。横浜の姫たちもかなり打ちあぐねている。Hinataの忍耐の力投が続く。


そのHinataが走者を置いてチャンスで安打、満塁とした。中盤4回表になんとか1点を先制した。白熱の投手戦だけにこれは大きいぞ。

決勝もQのNoeriは一生懸命ボールガールやバット引きを健気に務めていた。
彼女の身体能力は皆の認めるところであり、少女体操の二足のわらじを履いていて、体操でも有望株なのだそうだ。7年後には東京オリンピックで満員の会場を沸かせるに違いないともっぱらの噂なんである(^-^)

ゲームは4回に先制したものの、その裏すかさず群馬も1点を返し同点。まさに死闘である。貧打戦ではない、投手戦である。Qの主将セカンド2番Himariは凡打を積み重ねる。確か3打席目だったか内野フライに倒れた時はさすがに表情が曇っていたのを記憶している。
その後5回についに逆転された。2:1、もうあとがない。
最終回表の走者を置いてのチャンスにここまで無安打のHimariに打席が回ってきた。前回の大宮では大車輪の大活躍だっただけに期待が高まる。ツーアウトである。ここで打てなければ敗戦が決定する。
「カキーーーン!」
内野フライだったかゴロだったかは筆者は覚えていない。筆者が覚えているのはカメラのファインダー越しに、一塁を駆け抜けた瞬間Himariが大粒の涙をこぼして、顔を上げられないほど泣き崩れていたことだけだった。一塁コーチャーのチームメイトの女の子に肩を抱かれてベンチに戻るHimari。これを見た瞬間、どうしたものか筆者のファインダーには上からゆるゆると透明の幕が降りてきた。ふたりの姿が滲んで見えた。ピントが合わなくなったのはカメラのせいではない。
悔し涙の向こうにはその何倍もの笑顔が待っている。

甲子園の夢破れたものの、晴れて自由の身となった法政二高のHimariのお兄ちゃんも応援に駆けつけた。オヤジに似て超イケメン、大学受験よりもジャニーズ事務所に就職したほうが確実ではないかと思う。他にも川崎少年野球連盟のお歴々も数名がわざわざ応援に来てくださった。泡の出る飲料水片手にわしゃわしゃ、賑やかな応援であった。

男子の決勝戦前に女子の表彰式をやった。NPB事務局次長などからそれぞれに銀メダルを首にかけられる横浜ベイの姫たち。Qのみならず神奈川代表で集まった彼女たちは、おそらく一生記憶に残る夏を終えたに違いない。
お疲れさま....そして感動をありがとう。

こんな野球をしたいと思わないかい?これを読んだ小学校女子諸君と保護者のみなさん。
うかつにも筆者も勉強不足なんであるが、いまや女子野球は学童から大人の女子プロ野球まで思った以上に大盛り上がり、急成長しているんである。
今週の9月28日土曜には、川崎の宮前第四公園ドームにて、恒例宮前Queens(くぃーんず)
の野球体験会が開催される。開催なんていうと大袈裟だけれど、まずは白球と楽しく遊んでみよう。Queensの仲間たちが待ってるよ。午後はこれまた恒例のBBQ大会もあるよ〜(^-^)/
(※下の写真はMochida名カメラマン提供による、先日行われた2013年西東京大会優勝のQueensたちの写真)
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2013年9月24日火曜日

未だ、バッテリー充電24%

タイトルの通りなんである。
「第七回NPB CUP関東女子学童軟式野球大会」の「横浜DeNAベイスターズガールズ」の「宮前Queens」の少年野球「晴耕雨読」のブログを書く前に、今日は写真編集だけでいっぱいいっぱいなんである。(ここまで書くのに頭のバッテリーが5%くらい減った)
若い頃ならいざしらず、手塚治虫のような超人的な執筆仕事はもはや無理なんであって。

ヘビロテの読者諸氏のご期待を裏切るのは筆者とて本意ではない。でも写真編集だけで脳みその電力はすでに71%を消費しちゃったんである。もはや残るバッテリーはわずか24%。これではブログ本文を書く途中で志半ば、息絶えてしまうのは火を見るよりも明らかだ。川上に向かって遡上する鮭が途中で熊に捕まえられてしまうようなものだ。しかも横浜ベイガーのあとは先日のフレンズの試合ブログも控えているんであった。

というわけで今回もお茶を濁して、急場を凌ごうと老獪かつ姑息な手段を選択。
ブログ用のフォルダにぶち込んだ編集した写真の数々を、デスクトップ写真に撮ったものを公開。163枚から厳選した写真をもとに編集。全11枚。
本文はまたいずれ。ゴメンナサイ、なんである(^-^)
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笑顔のむこう側

NPB関東女子野球交流大会。西武ドームで行われた決勝戦は、群馬VS神奈川。神奈川代表の横浜DeNAベイスターズガールズのメンバーには我が宮前Queensから、Himari、Hinata、Noeriの3選手が参戦。
結果は....息詰る投手戦、死闘の末の1:2で惜敗。惜しくも準優勝であった。

今日は日頃の疲れもあってかブログアップするにはいささか持続力に自信がない。現に夜の大残念会ではのん兵衛のくせにうっかり八兵衛、Queens夜の部室「藍屋」で不覚にも居眠りこいてしまったほど。
なので今回はとりあえず、その会でのSohma会長と姫たちのショットだけでご勘弁。会長は勝っても負けても姫たちに囲まれているだけでご満悦なのであった。表情はいかついが、ココロは桜満開の春のように嬉しくてたまらんのであった(^-^)/

続編は頭の中のバッテリーが100%充電完了したのちにまたいずれなんである。

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2013年9月22日日曜日

「藁の楯」評

忙しさが拍車をかけて無間(むげん)地獄のような負のスパイラルを滑り落ちる、半ばマゾヒスティックに自虐的な快感を味わいながら過ごしたここ2,3ヶ月。しかし会社勤めの人でも、この程度の拘束は普通なこととして普通に暮らしている人もいることは知っている。筆者も組織の中で働く期間が長かったからだ。昨日今日でやっと数ヶ月ぶりに仕事が一段落、ほっと一息つけた。忙しいのは結構だけれど、平日はどんだけ忙しくても良いが、土日の少年野球に顔を出せないのが一番辛いことだ。

おっといけない、仕事の話は御法度。
今勢いでブログを書いている途中であった。ブログ更新が滞っているわけだけれど、今日はこともあろうに、野球ではなくまたしても映画の話である。読んだ小説の映画化されたものや、TVの「王様のブランチ」やネット情報、TSUTAYADISCUS、新聞の映画評、友人知人からのお奨め話などから、映画DVDをTSUTAYADISCUSから取り寄せて観てみる筆者ではある。先日は久々に松風スラッガーズHigoさんからメールをもらい、ある野球映画を推奨してもらった。速攻TSUTAYAに予約を入れる。がしかし、手元には未だ手つかずの映画DVD2本があったのだった。1本は奥田英朗原作の「真夜中のマーチ」。もう一本はどうしても観たかった「藁の楯」レンタル開始とほぼ同時に手に入った1本。さきほど観終わったばかりである。

主演の大沢たかおは好きな役者の一人。松嶋菜々子も綺麗な女優さんだが役者としてはさほど興味はない。リアリティーを出すためか映像はきめが粗く、綺麗な女優の表情も粗が目立ってそこがいい。松嶋菜々子ですら決して綺麗な肌とはいえない映像にしてある。毛穴が目立つような、光と影のコントラストを際立たせた画像だった。これでいい。警視庁のSPにあんな可愛い女性や真木よう子のようなセクシー美人SPがいたんではリアリティーに欠けるからね。うむうむ良しよし。

ストーリーを読んで観たいと思ったのだった。以下、TSUTAYADISCUSの要約。
木内一裕の同名小説を「十三人の刺客」「悪の教典」の三池崇史監督、「ストロベリーナイト」の大沢たかお主演で映画化したサスペンス・アクション大作。その首に10億円の懸賞金がかけられた凶悪犯を福岡から東京へと護送することになった5人のSPと刑事たちが、全国民を敵に回して繰り広げる孤独な戦いと葛藤の行方をスリリングに描き出す。孫娘が惨殺された財界の大物・蜷川隆興が、容疑者である清丸国秀の命に10億円の懸賞金をかける。清丸の首を狙って日本中が色めき立つ中、観念した清丸が福岡県警に自首し、SPの銘苅一基をリーダーとする5人の精鋭によって警視庁への護送が行われることに。だがその行く手には、10億円の首に殺気立つ日本全国民が待ち構えていた。」

これを読んで多分面白くないわけがない、と思った。
予想以上に筆者には面白かった。サスペンスやアクションなんかよりも、「身内を殺された人間が犯人を許せるか」という古今東西小説世界ではさんざん描かれてきた大きなテーマが主題にある。もし自分がこの人の立場だったら...と感情移入するとどのケースにも首肯せざるを得ない自分がいることを発見。自分の孫娘が殺されていたら、自分が零細企業の経営者だったら、自分が主演のSPの立場だったら....。
反して難を言えば、10億円目当てに日本人はそんなに気が違ってしまうものかなあ、と首をひねることもあったが。

つまらない映画は途中で切ってTVのお笑い番組でも観ようかとか、そこまでいかなくとも時計が気になったりするものだ。これは一瞬たりとも気が抜けない映画だった。ウィスキーロックの氷を取りに3回ほど一時停止にしただけで、あとは一気に観れた映画であった。淡々と冷静に警視庁SPの命令に従って任務を遂行していた大沢たかおが終盤、ついに犯人の藤原竜也に向かって本音を吐露するシーンが一番良い。「5人の中で俺が一番おまえを.....」

さて徒然なるままに映画駄文を書いてしまった。しかし辛口素人評論として最後に。先のようになかなか良い映画だと思い、途中若干瞼が熱くなったりもしたけれど、最後のラストシーンを観終わったそのあとがいかんのよ。
いわゆるエンディングロール。洋の東西を問わずほぼ確実に最後はエンディングテーマとして主題歌なるものが流れるわけで。例えばブルース・ウィリスの「アルマゲドン」のエアロスミスの曲のようにぴったしハマるエンディングもある。反してこれは...。山崎努と大沢たかお、藤原竜也のラストシーンは良かったのにそこへ被せるように大音量で主題歌が流れてきた。

最初は外国のロックバンドボーカルを起用したのかと思いきや、次第に、
「なんじゃこりゃ!」
一気にテンションが下がる自分がいる。はっきり言って気持ち悪い。全国の熱狂的なH室K介女性ファンを敵にまわしてもかまわない。顔がイケメンなのは知っているし人気があるのは周知だったけれど、奇妙なコブシの廻し方やらネチョネチョ聴き取れない言葉で歌うのには驚いた。せっかくのこの映画を最後に台無しにしちゃっていると思うのは筆者だけであろうか。一気に気分が冷めてしまった。最後にこの落差を実感するだけでも観る価値はあるかもと思ってしまうくらいだ。ゆっくりと富士山頂にたどりついた達成感を味わっていたらいきなり足元をすくわれ奈落の底へ転がり墜ちたような気分である。
ただし飽くまで主観的なのであしからず(^-^)


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2013年9月17日火曜日

荒天と好天の交点は

幼い頃初めて聞いたコトバに、大きくなるまでずっと誤った解釈をしていた、という経験をお持ちの読者諸氏は多いのではないだろうか。例えば、童謡の
「うさぎ、追いし、かの山〜♪」を「うさぎ、美味しい」と、ウサギとは食べたらそんなにうまいものなのかと思ってみたり。
「思い込んだら試練の道を〜♪」は名曲アニメ巨人の星の歌い出し。これを「重いコンダラ」と、飛雄馬が腰にくくり付けたあの重そうなタイヤのことを「コンダラ」と考えてみたり。
「汚職事件」を「お食事券」と思っていて中学生になってやっと真実に気づいたり。
「台風一過」を「台風一家」と、もの凄いパワフルな家族だと思ってみたり。

今日の台風は久々に自然の驚異を感じた。全国で深刻な被害が出たり、死傷者もでているので軽はずみなことは書けないけれど、宇宙の中の地球という生きた惑星に、自分は今いるのだということを如実に感じさせてくれるわけで、筆者は悪天候を見るのが大好きだ。戦争という名の人殺しは大嫌いだけれど、ジェット戦闘機の飛行を見るのは大好きみたいなものか。

朝、iPhoneにメールが届く。予想どうりフレンズからだった。
「本日は荒天につき練習試合および練習は中止とします」

漢字を目で追っていると「荒天」は「こうてん」であって何ら問題はないのだけれど、頭の中でつい、音(おん)で「こうてん」と言えば普通は「好天」を連想しちゃうんであった。
同じ「こうてん」でも「荒天」と「好天」で全く相反する意味になっちゃうのだから、日本語は面白い。外国人にとっては「ニホンゴ、ムズカシイ、デスネ」となるのも頷ける。

夕方仕事の見切りが付き始めた頃、ふと窓の外の東に目を向けるとこんな妙な色合いの空が目に入った。

いかにも台風一過の妙な雲模様と暗いピンクの滲んだ色味。これはNikonP100で撮ったものだけれど、ほぼ同時刻に今度は反対側のベランダから西の空を撮ってみた。こちらはiPhoneで撮ったのだけれど、濃い碧(あお)から夕日を反射してピンク色に照り返る雲、更に金色に輝く日没直後の地平線。このコントラストは絶妙であった。

「荒天」がいつのまに「好転」して「好天」に変わった瞬間を見た気がした(^-^)
明日は台風一過、晴天なのだそうだ。
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