2025年2月22日土曜日

三苫薫 神トラップの真髄

 
宮前区鷺沼出身、イングランドプレミアリーグ、ブライトンの三苫薫。先週15日AM5:00キックオフのVSチェルシーでの驚愕のゴラッソ(単なるシュートではなく素晴らしいゴールの意)を拙(つたな)い文章力でどう伝えれば良いのだろうと、書きためらっていたのだった。現実の素晴らしいゴールをひとたび文字にしてしまうと、途端に低次元のつまらないプレーに貶(おとし)めてしまうのではないかと恐れて、筆を執るのを逡巡していたのである。いっそこのまま書かずに明日からの少年野球ブログに舵を切り直すかと思っていたが、胸のモヤモヤを放出するためにやはり書くことに決めた。この一週間三苫のこのゴールに世界中が驚き、賞賛の嵐が吹き荒れ、欧州各国の様々なメディア(TV、新聞、特にSNS)が大バズりしちゃって、普通の素晴らしいゴールなら報道は2,3日で収束するが、この三苫は一週間経ってもまだSNSで大盛り上がりなんであった。ブライトン公式SNSでは、MitomaCAM(三苫専用カメラ)も含めて、球場内の全てのカメラアングル(10数アングル)からの映像を一本にまとめた動画も公開。元イングランド代表解説者や評論家たちも諸手を挙げて称賛し、今季24-25シーズン最高のゴール候補にまで推挙されているのである。

※ブライトン公式SNS、10数アングルからの動画、圧巻である。

https://youtu.be/zJFVTvSK_XU?si=p7g2WEGurij9xzk4

さてナニが凄いかって、シュートそのものではなく奇跡の驚嘆すべきトラップ術なんである。筆者は日本代表戦もブライトン戦も三苫の魅力はドリブルもそうだが、この「神トラップ」のシーンを見たくて楽しみにしているほどだ。実際アメックススタジアム(イングランド南端のブライトンの本拠地)で三苫が凄いトラップを見せると観客も大いに沸くのである。三苫のトラップ集の動画までアップされるほど。

※以下画像はブライトン公式上記SNSから。

前半両者無得点のまま27分(だったかな)、ブライトンGKオランダ代表のヘルブルッヘンが自陣のペナルティーエリア付近からロングフィードキックする。この時(後で知ったのだが)三苫とアイコンタクトを交わしていた。実に確信犯だったのである。

蹴る直前GKの助走が始まると同時に、すでに三苫はスタートを切っている。位置はセンターサークルのあるハーフウェイラインを少し超えたあたり。三苫は自身の右肩後ろ上空に上がったボールを見ながら加速する。この時脳内三苫コンピュータは瞬時に弾道軌道と着弾点を計算し、正確な位置へギアアップし爆進する。同時にチェルシーDFも並走する。反則にならない程度に手でプレスをかけるも三苫は動じず全速力で駆け上がりながらひたすらボールだけを凝視する。

後ろからのボールを追って背走することは野球外野手でもよくあるプレーだが、このケースではボールは三苫の背後真後ろから落下してきたのである。これは筆者の見立てだが、並走するDFがいなければおそらく左から回り込んで右肩越しからボールを受けたはずだが、DFにボールを奪われないようにするにはボール落下点とDFの間に自分を位置させる必要があったから、DFへ寄せ気味に走ったため、結果ボールは三苫の真後ろから落下したことになる。いや、落下したではなく、三苫がそう落下させたに違いないのだ。相手DFはもうボールを見るよりも三苫にプレスすることしか考えてないようだった。

チェルシーゴールエリア手前でいわゆる「神トラップ」炸裂。筆者は中継アングルで観ていたので、最初はナニが起きたのか一瞬わからなかった。通常こうゆうパターンではトラップに失敗するか、ボールロストになってゴールラインに流れ相手ゴールキックに変わったりするものだ。しかし三苫は得意の右足アウトサイドに掛けて優しくボールの勢いを殺し、マイボールにしちゃうのであった。普通なら追いつくだけで精一杯、仮に足を出しても触れられずに終わるか、触れても意図せぬ方向へボールが流れるのが常だが、三苫は全力で走りながらDFにプレスを受けつつ、真後ろから高速で眼前に落下したボールを、正確無比のトラップで足元へ吸い寄せるのである。「世界中が驚愕した」というのは決してシュートそのものではなく、この神トラップに尽きるわけで。更に筆者の見立てはこの後の別角度の写真にて。

ファーストタッチでボールを制圧し、ツータッチ目で少し右へ動かし、スリータッチでキーパーとの間合いを測り、最後は右足インサイドで狙い澄ましたコントロールシュート、GKが伸ばした手をかすめながらゴール右へシュートが吸い込まれた。

この瞬間筆者は、早朝の有馬から鷺沼方面に向かって雄叫びを叫んだのであった。「ぬ、ぬ、ぬおおお〜!」と声にならない声を胸の中から絞り出したのである。現地アメックススタジアムにいたならば、叫びすぎて声帯を破壊したに違いない。シュートが決まったことや先制点を挙げたことよりも、この神トラップに感銘を受けたわけで。サッカーファンのほとんどがそうだと思う。別角度からの動画切り取りにて、その凄さを解説。

走りながら真上の脳天から降ってくるボールを見上げる三苫。軽くジャンプしつつ空中で右足を差し出す。

切り取り写真ではわかりにくいが、次の瞬間がここで筆者が言いたい事が凝縮されている。このブログの肝、真髄である。右足を出した時に彼は僅かに右足甲のアウトに当てているのである。これを真っ直ぐ前にボールを落とさず、右へ角度を変えているのだ。つまり左向きになっているDFの向きと逆方向へ(=DFの背後へ)ボールを制御し落としたわけで。もちろん右はゴール方向でもあるから、余計にプラスになる。おそらくこのトラップの凄さは、単に難しいボールを足元に収めたことではなく、次のプレーを想定してゼロコンマ何秒の瞬間に判断し、トラップの角度を変えたことにあると、筆者は思うのであった。ツータッチ目は更に右足アウトサイドで上から被せるように(これが凡人には出来ないと思う)ボールにタッチし、更に右へ、つまりDFの背後でありゴール方向へボールをコントロールする。この瞬間DFは負けたも同然。3枚目の写真では、スピードに乗った三苫がボールを右へ切り返す瞬間、DFは身体の重心が前へ傾き慌ててブレーキをかけている一枚。これで勝負はついた瞬間である。

別角度から。この一週間この三苫マジック「ミトマジック」の神ゴールを各国各メディアSNSで何度観たことだろう。別アングルや解説者や監督やチームメイトのインタビュー、いろんなサッカーファンYouTubeチャンネルなどが次々にアップした動画を見たが、冗談抜きで100件以上は見たと思う。それだけ難しい驚愕のゴールシーンだった。SNS的ネットコメント的に言えば、「一生見ていられる」動画なんである。プレミア史に残る名ゴールシーンとまで言い切るサイトもあった。

数日前の海外SNSニュースでは面白い表現をしていた。実に「晴耕雨読」的ブンガク的な文章だった。記憶を辿って再現する。「GKが発射したロングフィードボールはまるで急降下するミサイルのようにKaoruMitomaの頭上へ着弾しようとした。彼はそれを生まれたての赤ん坊を優しく包むようにファーストタッチしたのである...」これは少し「晴耕雨読」的に誇張しているが、実に「晴耕雨読」的表現で気に入ったんである。

ブライトン公式が一人の選手に、あるいはワンプレーにこれだけ何種類もの動画をアップすることは滅多にない。GKフェルブルッヘンにアシストが付いたのも面白いが、動画の最後は同僚のフランス人、ジョルジニオ・リュテルが三苫にニャンニャンとまとわりつく場面も。彼はバレバと共にブライトンイチの陽キャでお祭り男なんである。監督ヒュルツェラーや兄貴分のダンクやウェルベックからも驚愕と賞賛のコメント多数。普段の練習ではこのプレーをGKフェルブルッヘンと一緒にやっていたと後で知った。練習でできても試合本番でこんな神がかったプレーは滅多に出来ないわけで。「努力はキミを裏切らない」の真骨頂かもしれない。

三苫ファンのみならず欧州サッカーファンなら知っていると思うが、つい先日サウジアラビアの金満チームからブライトン三苫へ移籍金100億円超えのオファーがあった。この巨額オファーをチームも三苫も速攻拒否すると、サウジもすぐに今度は170億円にアップ再度オファーしたのだが、これも断固拒否したのである。ネット上では「断るなんて狂気の沙汰だ」「三苫は常にレベルの高いところでのプレーを希望している」などと喧伝された。カネではない。三苫はむしろ自分を高みに持っていける厳しい環境を望んでいるわけで。三苫らしいそのニュースに接して実に溜飲が下がったのだった。世界を驚愕させたこのゴールのあと、今度は2戦連続で三苫にゴールされ負けた当の名門強豪のビッグ6のチェルシーが、140億でオファーを検討しているだとか、イタリアセリエAやドイツブンデスリーガの名門強豪もこの夏の移籍リストに三苫を筆頭にしているだとか、その手のニュースには枚挙に三苫がない...じゃない、枚挙にいとまがないここ数日の情勢なんである。(ちなみにスペイン、ラ・リーガで活躍のRソシエダ久保建英も同じ状況である)

筆者三苫ファンとしてはブライトンの気風が好きでもあり、いよいよブライトンTシャツを購入しようかと思っていた今日この頃、移籍報道に心がざわめくのであった。来週末、期間限定で原宿にブライトンジャパンショップが2日間だけ開店するらしい。ますます心がざわめくじゃないのよ。サッカー世界最高峰のプレミアリーグだけは離れないで欲しいと思うのは筆者だけではあるまい。

さてさて、少年野球ファンにはここまでサッカー話に最後までお付き合いいただき恐縮であります。明日からいよいよ宮少連春季大会の開幕である。また例年のように週末土日休日を広報ブログに費やす日々がやってくる。近年大いに加齢による老いを自覚している筆者、ローガンキョーで目を凝らさないとキーボードが見えないし、若い頃にはほとんどなかった誤字脱字や、「テニオハ」間違いも散見され翌朝修正することもしばしば。しかし引退するにはまだもう少し先の話だと自覚し、自分のためにも己を鼓舞しちゃうのである。ならば明日の春季開幕を控えて今日は早めに就寝...なわけにはいかないのである。なぜならこれから土曜深夜0時キックオフでブライトンVSサウサンプトン戦なのだ。就寝は日曜AM2時過ぎの予定。明日の開会式には遅れずに行かなきゃなんであった。

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2025年2月15日土曜日

宮前遺跡巨大アンモナイト発見

 さて、ここで何度も書いているように筆者、サッカープレミアリーグ・ブライトン三苫のすっかりファンになり、毎週欠かさず試合を生中継で観戦しているわけで。先週のFAカップでの久しぶりの素晴らしいゴールに続き、今朝5:00KOのチェルシー戦でも超ゴラッソゴールを決めてくれて、ものすごく幸せなんである。ド深夜かド早朝でも構わず、24-25シーズンは全試合観ている。今日も観戦後そのまま第一公園へ直行したのだった。この三笘超ゴラッソゴールについては後日別ブログにて。(その時意欲があればだが...)

さてモルテンをご存知だろうか。バレー、バスケ、ハンド、サッカーなどの領域では有名なスポーツ用品メーカーである。野球ではあまり馴染みがないのだが、第一に着くとすぐに目に入ったのがコレ。

従来の青い金属製のラインカーが1970年代の日産サニー旧車だとすると、これは黒い硬質樹脂製の電気自動車テスラのようだ。時代はカーボンニュートラルなんである。陸上用50mm幅と野球用76mm幅が引けて、石灰も独自構造で細かく粉砕しながら落下させるため、目詰まりがない、密度の濃い、ムッチリとした真っ白なラインが引けるんである。「晴耕雨読」アカデミー学院では気になってモルテンをググってみた。するとどーだろう、意外にも自動車部品や医療機器を製造し、スポーツ事業も営む、広島に本社がある世界的企業なんであった。このラインカーは小学校で10年ほど前にも見たことがあったが、名称は「レーザーライナー」という。イチローのライトから三塁への送球のような名前だ。テスラよりもカッコイイじゃんか。

さて今日は恒例グランド整備の日である。Matsui会長の秘密兵器ユンボ登場。余談だが筆者、建築業界にいる身もあって建設重機大好きニンゲン、最近はYouTubeでその手の動画をよく見ているが、このユンボの大型機のショベルカーは実に多彩な役者で、さまざまな顔を持つ優れた重機である。

外野はフェンス際を中心に宮前郡の各村から働き盛りの男たちがワラワラと作業に勤しむ。外野を均(なら)すのは鷺沼村のKobayashi青年。自動四輪車を操縦し、H鋼という鉄骨で地ならしを敢行。他にも宮前郡統括の有馬村や平村、宮崎村、宮前平村、...etcから参戦。フォルコンズ野川台村やブルアロ南野川村もあったが、ちなみにレッパ住民が棲息する村は、チロリン村である。

働き手の男どもに混じって子育て奮闘中の女たちも多く来てくれた。魚網を補修する漁村の港のお母ちゃんたちのように、緑網の細かな修繕に余念がない。

会長...いやMatsui村長の耕作機械が本塁、一塁二塁三塁...と各所を巡回し掘り起こす。本塁では宮前村裁判所のYamadera刑事、いや検事、いや副裁判官の号令で人海戦術で足で踏みならす。

戦後日本の復興を表現する言葉の一つに、「復興の建設の槌音(つちおと)高く」というのがあるが、まさにゴンゴン、ガリガリ、荒れた土地を掘り起こし整地して埋め戻す開墾作業が粛々と進んでいたのだった。本塁付近は砂も混入して戻したので、果敢なスライディングをしても以前のようなコンクリート状態の硬さではなく、村の元気な子どもたちが思い切り滑り込むことが可能でひいては怪我防止にもなるであろう。ただし、「雨降って地固まる」ように、時が経つにつれて徐々に硬くなることは否めないだろう。

さて今日は同時進行で「宮前郡宮前村遺跡発掘調査隊」がマウンド付近で発掘作業をしていたのだった。そこで発見されたのが投手板の遺構であった。丁寧に掘り進めると半ば朽ちかけた枕木のような木材を、金属製の柱で高床式に立ち上げてその上に投手板を固定していたのである。縄文時代から弥生時代まで、当時の古代人の高度な知性と創意工夫が感じられる。

審判部...いや「宮前郡宮前村遺跡発掘調査隊」はこの歴史的発見ののち、慎重に保存作業に取りかかる。原型を当時のまま復元したいところだが、現代のコンクリート片で補強をし、下には小石を敷き詰めて再現に至る。ちなみにこの小石を敷き詰めるのは、建築用語で「割栗(わりぐり)石」と言って、コンクリート基礎地盤を補強し地盤沈下を防止する働きがあり、現代建築でも必ず用いられる工法なんである。筆者建築設計業界の端くれなので知見がある。この建築知識を審判調査隊が知っていたかどうかは分からないが、実に理にかなった工法なんである。Aoki調査隊長と共にOhtsuka副隊長は水準器も用いて慎重に復元を試みる。調査隊重鎮のKosakaさんはミリ単位で微調整を指示。

はい、実はこれAokiさんに訊くと、基準となる従来のグランドレベル(建築用語でGL)から+250mm高い地点に設置されて正解だったのだが、マウンドがあまりに高いとの批評を受けて+250mmから10cm下げて+150mmにしたんだそう。一塁側と三塁側のGLが違いすぎて高低差があるため、自然な形になるようにマウンド(投手板)を下げたとのこと。これが投手に有利となるか打者有利となるかはプレイしてみないと分からないだろう。

村長の号令で各村民たちは解散となった。しかしこの後もマウンドや本塁付近をユンボで地ならしに余念がないのである。

調査団による本塁のマーキング作業。「晴耕雨読」的に言えば村民が青い苗を植える田植えである。厳密にこれもミリ単位で、なおかつ侃侃諤諤、ワイワイガヤガヤと、ピン(苗)を打ち込むのであった。

更に冒頭の「レーザーライナー」を試しに使ってみる。実に濃くて太い白を描けるのだった。気持ち良いいくらいに、濃密な白なんである。ただし、76mm幅で全て引くと石灰量が半端ないので、経済的に本塁打席とファウルラインは76mmで、他のダートサークルやコーチャーズボックスなどは50mmで行こうとなった。或いは76mmは開会式と決勝戦のみにするかなどの提案もあった。投手板の遺構は立ち入り禁止でフェンスで囲う。

さてタイトルのアレは一体ナニ?と疑問視する向きもあろう。宮前遺跡でこれを発見したのはおそらく筆者だけだろう。宮前郡宮前村どころか、川崎いや世界中でも類例を見ない巨大な化石を発見しちゃったんである。大英博物館か中国故宮博物館に寄贈しても良いくらいの大発見である。

ほれ、見てみ、巨大なアンモナイトの化石であった。

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