※このブログを少年野球的な見地でアクセスした方は、次のブログをどーぞ。こちらは2022年11月8日晩の皆既月食ブログなんである。
さて筆者は中学生くらいから天文が好きであった。夜空の星を見ているといつしか気が遠くなり、気がつくと幽体離脱し悠久の彼方へ自分が飛翔してしまうのである。...と言っては大袈裟だが、単純に星を見るのが好きだった。その割には専門的な知識は浅学ゆえにおぼつかないわけで、自慢できるほどの博学は持っていない。
更に写真好きでもある。これもマニアには程遠いけれど、少なくともフツーの人の数倍は好きであろうと自認する。20代の若い頃桜新町に住んでいてハレー彗星大接近のときは、夜中に天体望遠鏡とフィルムカメラを持って、タクシーで駒沢公園まで出掛けて行った程だった。真冬の真っ暗な公園でウィスキーをストレートでチビチビ飲みながら朝まで徹夜したものである。
高校生の頃星を眺めていると、人は一体何者で、自分はどこから来て、これからどこへ行くのだろう、なんてちょっぴり哲学的思索に耽ることもあった。部活のサッカーを辞めてからその思いは一層強くなったように思う。今にして思えば実に青臭い少年の記憶ではあるけれど。
さて前置きが長いのは「晴耕雨読」の常と心得たし。2022年11月8日、皆既月食である。これまでも何度か月食や日食のブログは書いてきたけれど、写真は天候の具合であまり褒めたものではなかった。今日の月食は特別なんである。なぜなら天候が快晴であることが第一で、更に皆既月食と惑星食が同時に起こる現象は、ニュースでもご存知のように443年(442年?)ぶりなんだそーだ。443年前筆者は何をしていただろーか。1579年か、はい、何もしていなかった。一昨日の昼食何食ったかも思い出せない筆者には、443年前のことなど思い出せる訳が無いのである。
更に驚くべきことに惑星食(惑星が月に隠れる現象)ではあるが、これが火星や土星ではなく今回は天王星なんである。天王星が地球の皆既月食と重なる天文現象は、過去5000年間なかったのだそうである。5日前の晩飯も思い出せない筆者には、ましてや5000年前のことなど記憶にあろうはずもない。実に雄大で気が遠くなるような素敵な晩なのだった。
18時ギリギリまで仕事をして、バルコニーの窓を全開しカメラを三脚に設置、満月にピントを合わせる。以下、シャッタースピード、絞りF値、iso感度はこまめに変えた。画像はトリミングで拡大。18時過ぎから徐々に侵食が始まる。
光害(天文用語で街灯や街の明かりなのど人工の光)はあるものの、快晴がそれを助けてくれた。食の最大に近づくとなんとも素敵なレッドムーンになった。
18時59分、皆既月食完成。闇夜にほんわり浮かぶ赤い月。太陽と地球と月が一直線に並んだ瞬間。左下の白い点は天王星か。
部屋には冷気が忍び寄りこれでおしまいにしようと思った。カメラの電源を切る前に引きで一枚撮った。右上の斜めの白い筋はバルコニーの軒裏。なんだか宇宙を感じさせる絶妙な色合いの一枚だった。
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