2012年4月4日水曜日

記録者Tの献身

「爆弾低気圧」とか「ゲリラ豪雨」とかっていうネーミング、気象庁の気象現象ネーミング命名班の係官は、きっと元自衛隊員だったに違いない。穏やかならぬ命名ではあるけれど、半面納得しちゃうような今日の全国的絨毯爆撃ではあった。


そんなコトバの妙で思い出した。(以前書いたかもしれないけれど、調べるのが億劫なのでダブることを承知で書いちゃう)
野球でいうところの「遊撃手」本場米国ではショートストッパーという。
投手・捕手・1,2,3塁手は決まっていたけれど、野球草創期の頃のショートは、投手の横あたりに陣取っていたらしい。なぜか?打者への投球後、ピッチャーライナーなどが飛んで来ると投手が対応しきれず危ないので、それを守るために配置されたそうだ。「ピッチャーは大事なんだかんな、おまえちょっとあいつの横で守ってろ」てな具合か。ではなぜショートストッパーなのか?勘のいい読者諸兄ならばお分かりと思う。打者に近い位置で「短い距離で止める」わけだ。その後「やっぱり、おまえ邪魔くさいから後ろへ下がってろや」となり、ずんずん後ろへさがり、当然セカンドと距離を置くようになり、現在の位置に納まって晴れて自分の立場を確立したんだそうな。
ショートにはそんな人生の来し方があったせいで、ぷらぷらと内野のあちこちに顔を出す。元来の根無し草というわけか。サードカバーに回り込んだり、4-6-3Wプレーのために二塁へ走ったり、時としてレフトやセンターの守備位置まで背走したり....。定位置に縛られず自由にあちこち放蕩し遊んでいるみたいだから「遊撃手」なんである。
(昔の微かな記憶を頼りに書いているので、真偽のほどは各自自由研究とする。従って異議・疑義・抗議は受け付けないんである)

※今朝(4/4朝)になって過去のブログを検索してみたらショート=遊撃手にまつわる話をやっぱり書いてました。2010年の11月頃の以下の二つの記事です。
「シックスセンス的会話の楽しみ」
「遊撃手と短い希望」

転じて遊撃手はそれだけ守備機会、捕球機会、送球機会がダントツに多いわけだ。
つまり球に触る機会が他の選手よりも多いということ。
更に転じて言えば、それだけ失策エラーを献上してしまう確率も大きいわけで。
もっと更に声を大にして言えば、優秀な選手ほど球に追いつきギリギリのプレーを試みる。優秀じゃない選手は最初からあきらめて、グラブを差し出すポーズだけで簡単に安打を許してしまうんである。極論すれば優秀な選手ほどエラーの記録がつき易いわけだ。

エラーしてもその選手(その子)を貶めることは言わず、「ナイスファイト!」と言ってあげられる眼を我々少年野球コーチは持たねばならないと思う。正面ゴロのトンネルは論外だけれど....。

「今のはエラーかヒットか?」という判断はスコアラーに一任されている。
迷うプレーはいくらでもある。「エラーにしようか、相手打者のヒットにしようか....」そんなギリギリの場面のプレーで筆者の判断基準は?

普段のその子の、練習に対する姿勢や目の色を思い出し判断しているんである。

「ヒットかエラーか?」三遊間を抜ける打球などがその代表格だ。
打球のスピードとコース、守備の選手の動きを勘案するのだけれど、難しい時もある。
エラーにせずに打者のヒットに付けてしまうのは簡単だけれど、そうするとチームメイトであるピッチャーに被安打がついてしまう。
難しいのである。
でも....だから面白い。
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2012年4月3日火曜日

理不尽と自戒の念(再掲載)

※おことわり
だいぶ前に掲載したこの記事。どうしたものか、いつの間に記事ごと削除してしまっていたようです。フレンズブログに転載したものがかろうじて残っていたので、あちらから逆輸入し改めて掲載します。ご指摘いただいた連盟Kさん、ありがとうございます。また、これにはたくさんの「ポチクリ」をいただいていたのに消えてしまいました。重ねて「ポチクリ」っていただいた方に感謝であります。m(_ _)m
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外へ出ると体重が2,3キロ軽くなったような春うらら。舗道を歩くシューズに羽根が生えたような。今日がどんだけ気持ちよい「春」だったかを象徴する一枚の写真を携帯にもらった。
ネット裏の本部席で気持ちよくうたた寝をする宮前連盟会長Sohmaさん。しかも花粉症で鼻にティッシュをつっこんだまんまである。写真掲載に当たっては副会長Kさんの全面全力の許可をもらっているので、安心して載せちゃうんである。(俺、知らんからね、Kさん。責任取ってね)

さて春季大会。ちょっとした事情があり慌てふためき第一公園ドームへ急行す。揺れる車の中でメンバー表を記入し、なんとかジャンケンの時間に間に合いセーフ。
折りしも3試合目の松風スラッガーズと鷺沼ヤングホークスの熱戦が繰り広げられていた。訊けば大接戦の好ゲーム。7回を終了し、1:1の同点。特別ルールに突入なんである。嫌な記憶が蘇る。スコアラーにとってこれほどヤバイ状況はないんである。無死満塁からのスタートで、スコアブックにキチンと記入する間もなく8回から試合開始なんだから。でもこれをサクサク事も無げに書いていけたら逆にスコアラー冥利につきるというもの。
去年うちのYanagisawa代表も絶賛していた松風の愛称ポークビッツこと、エースのHigoちゃん。強豪ヤング相手に堂々たるピッチング。特別ルールに入っても物怖じせず、むしろキャッチャーからの返球をマウンドを降りて歩み寄り受けに行くほどの闘志満々。野球小僧を絵に描いたような子なんである。(昨年もブログに書いた)
ポークビッツから立派なフランクフルトへ成長していたんである。来年あたりは魚肉ソーセージになって、.....おっと、ヘンな意味ではありませぬ(^^)

延長9回までの接戦。松風も応援したいし、ヤングにも勝ってほしいし。9回に均衡が破れ松風が5点奪取。その裏ヤングも2点まで肉薄したが及ばず。ベンチ入れ替えの時にすれ違ったヤングの子が涙を流していたのが印象的であった。

一転、翻(ひるがえ)りフレンズの試合。
対するは向丘サンダース。やっぱり強豪である。力と技術と精神力の差は歴然。試合前はたとえ負けても、せめてひと泡吹かせる場面を作れる野球が出来れば上出来だと思っていた。
泡を吹いて卒倒しそうになったのは、筆者を含めベンチのほうであった。
ノーヒットノーラン・無四死球の完全試合達成される。更に無失策のおまけ付き。完敗・脱帽・お手上げ状態であった。
「うちは試合経験のない小さい子が多くて...」という言い訳が通じるのは今のうちだけ。そんなチームは他にもあるのだから。小さいチームでもそれなりに強くなれるはず。我々コーチングスタッフの責任でもある。

ところでここからブログタイトルの話に.....。
試合前ベンチに入るフレンズスタッフ。29番InoueコーチがK副会長に呼び止められた。
「Iさん、ダメだよ、ベンチ入りコーチ(30,29,28)のシューズは選手と同じ色のものを履かなきゃ」
大会規約にあるんである。
よりによってIさんのシューズは買ったばかりのピッカピカのカッチョいいエナメル系白いヤツ。
ベンチに座ってからIコーチは落ち込んで反省しきり。隣りで聞いていて気の毒になるくらいなんである。曰く、
「参った。知らなかったでは済まない。ものすごく恥ずかしい」
「コーチの俺がこんなことやってちゃあ、子どもたちに教える資格ないな」
「フレンズの伝統に泥を塗っちまった」
何もそこまで落ち込むことはなかろうと、肩をたたきガハハのワハハと元気づけたのであるが、本人はニコリともせず至って真剣。「真剣」と書いて「マジ」と読む。「本当?」と書いても「マジ?」と読む。
....日本語の不思議さよ。(司馬遼太郎的作風のパクリでした)

今日深夜に別件でIさんから電話をもらい、この話にも及んだ。他にも今日一日いろんなことがあってとても勉強になったと。
私はこのIコーチの姿勢に逆に拍手を送りたい。

大人は他人より自分を上に見せたいがために、時に虚勢を張るイキモノである。特に女より圧倒的に男。更に言えばバカな男。
見栄っ張りのコドモな大人は、下手すれば不満たらたら逆ギレしかねない。「そんなの規約のほうがが悪い。俺のどこが間違っているんじゃあ!」みたいな。
しかし、それを謙虚に受け止め、自分を戒め、勉強になったと言ったInoueさんは偉い。
確かに理不尽な決まり事って世の中多いけれどもね。
理不尽に対してはガンガンもの申し、反して潔く自省すべき時も心得る。
これが本当のオトナではないだろうか。

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2012年4月1日日曜日

前線と善戦

なでしこ1点目のゴールは「おしゃれ番長」川澄のクリエイティブなパスから生まれた。それにしても素晴らしい判断のファンタジスタ。ファンタを飲む姉妹のことではない、あしからず。女子サッカー大国米国に2戦連続勝利を挙げているなでしこJAPAN。これはもう、JAPAN女子の実力は本物である。
がんばれなでしこ!がんばれ東北!

春うらら、暖かい日差しの中で休日にグランドへ赴くのは気持ちのいいものだ。
反して昨日の春季大会決勝戦、サンダースVSリトルグリーンズ。小雨と強風の中での決戦。Queensコーチ(兼リトグリコーチ)のYamamotoさんにメールし結果を訊いてみた。なんと10:0のコールド負けだったらしい。Yさんのメールには「イチから出直しです」とあった。百戦錬磨の両雄が相まみえる決勝戦でのコールドゲームも珍しい。リトグリさんの奮起を期待したい。準優勝の強豪チームでさえ「イチから出直し」なんである。うちのようなチームに至っては100歩下がってから出直さなきゃだ。

今日はAB練習試合。麻生区の金程少年野球部。子どもも大人もとても感じの良い、いいチームである。子どもは大人の背中を見て育つ。大人がいい雰囲気でいい環境を作れば子どもも自然と倣(なら)うようになるのだろう。
ほぼほぼ実力伯仲の初戦はAチーム。結果は6:5でサヨナラ勝ち。


最近ちょっぴりオトナになったのか(?)6年生のShouya。どうにも覇気がないように見えることがある。それが練習中のプレーにも顔をのぞかせる。1年生から入部して小さな体で頑張ってきた。その彼が今日は大当たり。3の3、三塁打1、打点1。初めての猛打賞、初めての三塁打だろうと思う。
エースTakumiの投球も「巧み」であった。四球は初回の1個のみ。球を低めに集めて力投す。手元のスコアブックでプチ分析。打者22人に対し初球ストライクを投げたのが14、ボールが8。これが良かったぞ。
ShouyaとTakumiにベストプレイヤーをあげよう。

(※それにしてもアメリカのFWモーガン嬢、超美人なんである)

閑話休題.....。
2試合目はB。スコアは9:4でこれまた勝利!


去年もそうだったけれどAよりもBのほうが活気があって楽しい野球をやってくれる。相手チームもそうだった。日頃ヘナチョコな子が試合で凡フライを捕っただけで親たちギャラリーが大騒ぎするのは少年野球の常であるけれど、それにしてもお互い活き活きとしたナイスゲームであったぞ。
ベストプレイヤーは、4番に抜擢され二塁打を放ったTakuto。
2年生なのに2安打でサードの安定した守備を見せたRui。
そして一塁手でセカンドフライを積極的な守備で捕りにいき、打っては三遊間を真っ二つ、1点タイムリーのHiro。この3人にあげよう。
惜しいのは野球がまだあまり知らないのに、よく守り抜いたToyoda。
1年生なのに上級生よりも声が出て、毎回思い切りのいいスイングのYuuta。
次回も頑張ろう。

(※それにしてもなでしこJAPAN、惜しいドローであった。何度も好機を作りながら決定打が枠の外。でもロンドン五輪に向けて価値ある引き分けだ。)

来週あたりにはサクラが見頃かな?
サクラ前線北上中だけに、チームも善戦した一日であった。
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憎きもの

いと、憎きもの。

食事の残り物がある。もったいないから明日また食べよう。
冷蔵庫に保管せねば。おもむろにサランラップを取り出す。
しかし、ここから七転八倒。
サランラップの端っこがどうしても見つからず、
どんなに目をこらしても見つからず、
サハラ砂漠に落ちた1本の爪楊枝を探すがごとく、
爪を立ててローラー作戦も徒労に終わり、
匂いをかいでも、舐めても、かじっても、蒸しても、炙っても、焼いても
端っこはどこなのか分らず、
セロテープを貼って剥がせば簡単にめくれるのは知っているけれど、
セロテープを取りに行くこと自体がしゃくに触り意地になり、
サランラップに一喝、恫喝、恐喝すれど一向にひるむ様子もなく、
こいつに根負けしそうになった筆者が、ヤツに勝つためにとった最終手段は......

皿の残り物を、もさもさ食べちゃった。

ふふふ、これでおまえの出番はないぞ。ざまあ見ろってもんだなんである。
試合には負けたけれど、勝負に勝った気分であった。

さて、こんなバカ話よりも健康で健全で建設的な野球の話に.....
とはいかないのであった。
先日小学校のグランドでスコアブックの整理をしていて、フト見慣れた校舎の時計に目をやると、何か妙な違和感が頭の隅に宿る。
ほっほう、時計に鳩がとまっているではないか。

瞬時にブログネタが浮かぶ。
「鳩時計」=これが本当のリアル鳩時計みたいな(^^)
速攻NikonP100を取り出しファインダー越しにアップにしてみる。
なんか黒っぽい鳩ではある。

この鳩くん、俺の本当の正体を見せてやるといわんばかりに、いきなりこちらへ向かって飛んで来た。真っすぐ一路筆者のすぐ頭上へ。

小さな子どものカラスくんであった。
筆者天の邪鬼なのでカラスが好きなんである。
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2012年3月28日水曜日

広島の車窓から2

久々の一日二回のブログ更新なんである。
前回投稿末尾での《富士山》は、暗雲垂れ込む空模様で、叶わないかもしれず、叶うかもしれない、コウノトリだけが知っているのだ。

男一人新幹線に乗るたび思う。隣の座席が空いている場合に、次の停車駅から乗り込んできた乗客がゾロゾロ通路をやって来る場面がある。「空いてますか?」と問いかけられ「はい、どうぞ」と応えるアレである。
男はあわよくば若い女性に座って欲しいと思うのが常である。筆者も若い頃はそうであった。でも今は「とても若い女性」よりは「さほど若くない女性」のほうが良い。この「さほど」のさじ加減が難しいのだけれど。
反して、隣り合わせたくない乗客ベストワンは、押し出しが強そうでアブラギッシュな営業マンタイプで、世界は自分中心に回っていると思い込んでいるフシがあり、そのくせ常識的な社会規範は何も知らず、周囲の迷惑かえりみず大声で話し、車内販売のお姉さんを「おネエちゃん!」と呼び、揚句の果てに携帯電話をデッキに出ずに座席で話し始めるような男である。これにオプションで、歯槽膿漏ならば文句のつけようがない。《キングオブ嫌な奴》の称号を差し上げたい。

今、静岡を通過。
左側の車窓には富士山はちゃんとそこにいてくれた。ミーハーだけれど、日本人はなぜ富士山を見ると心の底がほっくりするのだろうか。
でも筆者の右側座席には妙齢の女性が座っており、心の周辺が落ち着かないのであった。