2016年10月31日月曜日

オレンジと新チーム2題

オレンジボール決勝トーナメント初戦なんである。これに優勝(2勝)すれば、来年の東京ドームへ...じゃない、東京ドーム横にあるグランドで上部本大会へ行けるんであった。去年のフレンズ6年生は全国大会という晴れ舞台に立ったわけだけれど、想い起こせば彼らが低学年のころ、このオレンジで東京大会まで行ったのだった。今年のオレンジチームがまさか決勝トーナメントまで行くとは予想外であった。人数もギリギリなのに嬉しい誤算なんである。飛び抜けて上手い子がちょっとはいるけれど、あとは総合力に欠けるきらいがあるのは事実。だってオレンジだもの、それが当たり前なんである。勝つことよりも野球を好きになって欲しいというのが大会の主旨である。しかしやはりやるからにはオレンジと言えど勝ちたいのはどのチームも同じだろう。

第一試合は南菅白幡ジュニアズVS野川レッドパワーズ。南菅白幡ジュニアズはワイルダースとイーグルスとの混成チーム軍団。これがなかなか手強いのだった。結果は6:4でジュニアズ。レッパは善戦およばず敗退。両軍先発投手とベンチ。


バックネット裏に小さな子が野球を観ながら宿題をやっていた...わけではない。
なんとスコアの猛勉強なんであった。その小さなスコアラーは連盟事務局Fijisawaさん(ウルフ)の息子さんであった。その心意気とアカデミックな向学心と野球に向き合う真摯な姿勢に、惜しみない拍手を送りたい。かつてウルフのあのTaiyohくんがそうであったように。オヤジに似ていかにも利発そうな面立ちである。

※ウルフTaiyohくんはジャイアンツJrに選出、更に全日本侍Japan U-12のメンバーにも選ばれた。これを快挙と言わずしてなんと言うのか。

さて、フレンズVS宮崎モンスターズ戦である。あとがつかえているのでサクサク行くぞ。
先発はF=K.Kaito、M=Mitsushimaくん。豪速球がうなりをあげる。


現役オレンジエイジと上級生応援メンバー。28Maedaオヤジと29Nakamuraオヤジコーチ。
監督はKakenoオヤジである。Kakeno、Maedaオヤジともに甲子園球児である。


モンスターズ愛称モンタの捕手Ohtsukaくんはキャッチャーミットではなくグラブで登場。うまいキャッチングと強肩でチームの要を務める。
因にモンタで兄弟でチームに所属した場合、それを称してなんと言うか知っているだろうか。答えは「モンタ&ブラザース」なんである。


これは私見なので反論はあるかもしれない。シートノックを見てそのチームのチカラを推し量るのは少年野球指導陣の常である。特にオレンジなどの場合セカンドとライトや外野を見るとその選手層のパイがおおよそ分かると思うのである。モンタはその点しっかり守備していた。つまり「穴」がない、総合力に長けたチームということだ。

互いに投手戦と言えるだろうか。安打数が少ない。Kaitoは良く投げたと思う。三回にはモンタ主砲に特大のソロホームランが飛び出した。
ピンポイント参戦にて可愛い選手がレフトを守る。Hayashiくんだ。ルールは分からない。デッドボールを食らってもまだ打席に立って次の投球を待つ。審判に優しく促されてやっとこさ一塁へとことこ。実に可愛いし健気だ。これもオレンジの良いところなんであった。


総合力に勝るモンタの勝利。
決勝はジュニアズVSモンスターズとなった。両チーム東京大会を目指して頑張ってほしい。
..................
ぬお〜。さっくり行くはずがやはりコメント書きすぎて長くなっちまった。まだあるんだからして。今度こそ...なんである。
有馬小ドームに帰還し午後は練習試合、お隣横浜の「横浜球友会」戦。このチームはK.Kaitoがかつて所属していたチームである。川崎有馬小から歩いて5歩で横浜なんであった。


5年生以下での純粋新チームでの試合になった。互いに譲らず互角の勝負、と言えば聞こえはいいが、投手戦というか貧打戦というべきか。
有馬ダンシングボーイズ参上か。せ〜の...。試合前のエアー素振り。

スコアラーはOBのMitsuyo母。親子はこうも似るものだろうか。29番Shohtaとのショット。

横浜ベンチ点景ショット。

息詰る攻防戦(?)拮抗した展開に。内容はともあれスコア的に近年こんな試合あったかな。
少年野球には珍しく1:0なんであった。僅か2安打のフレンズが辛勝であった。

昔はよくこのアングルから撮ったものだったけれど、久々にグランドを睥睨(へいげい)する所から。決して今流行(はやり)のドローン撮影ではない。


もし仮に大昔の映画「太陽がいっぱい」の撮影にドローンが使われていたなら、みんな上空を見上げて驚くに違いない。
「あら〜ん!ドロ〜ン?」なんてな。
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新種レアポケモン発見!

土曜は終日仕事、夜は我がフレンズの代表のお誕生会オトナ飲み会半分OB女子会となった、飲み会に参加し帰宅は午前様であった。
本日日曜は2試合観戦し、年末の送る会DVD用や成績表のための写真撮影に東奔西走なんであった。iPhone7の初期設定やらなんやらで結局こんな時間。なのでブログは明日以降に持ち越しにしようと思ったんであったが、結局この写真だけはアップしてから寝るんである。

今日はどえらく寒いぞ。薄着でのバイク走行は、もはや薄毛でのプール遊泳に等しく、命取りになりかねないわけで。かといってまだUNIQLOのヒートテックを着用するには早し。俺はまだそんなジジイじゃねえぞ、というちっちゃいプライドが邪魔をするんであった。午前の第四公園から午後有馬小へ。横浜チームとの練習試合であった。

見たこともない新品のラインカーがあった。moltenと言えばバレーボール用品メーカーという印象が強いが、ラインカーまで製造しているとはつゆ知らず。これ何かに似ていると思ったがどうしてもうまい比喩が思い浮かばない。しいて言えばロボコップのような印象なんである。

試合の合間にY.Kaitoの写真を撮る。もぞもぞジャンパーを着ているので手伝ってやった。そのあと帽子をかぶり、カメラを向けるとこの素敵なワンショット。男子なら小さい頃誰でもやったことのある、鉄板のこれ。小学生の時分に筆者もやっていた。

おやおや?
卵が「ふかそうち」から孵化したぞ。
新種のレアポケモン発見!ピカチュウを茶色にしたようなポケットモンスター。

正体は監督Itohくんの姉の第二子であり、フレンズAnjuの妹なんであった。

「とくいわざ」はよちよち歩きビームと、ボールなげ攻撃らしい。強さはおそらくCP13くらいだろうか。「キャタピー」が「トランセル」を経て「バタフリー」になるように、いつかは美しい蝶になるのかな。

おまけ。
iPhone5から最新iPhone7に一気にバージョンアップしたことは既に書いた。うちのワンコの「りん」を撮ってみた。めっちゃ細かいところまで鮮明に撮れるではないか。人間でいえばおばさんの域に達している「りん」だが、iPhoneのおかげで少し若返ったように見える。ちなみに「りん」に脚がないのではない。短足に加えて長毛犬種ゆえ上から撮ると脚が隠れて見えなくなっちゃうのだ。
しかし、これを人間の女性に適用すれば、鮮明に撮れすぎちゃって皺の本数が増大しむしろ非難されかねないに違いない。
では代表誕生会の話はまたいずれ...。

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2016年10月28日金曜日

電気を抜かれたピカチュウ

筆者のスマホは言わずと知れたiPhoneなんである。とはいえかなり古いiPhone5だ。3、4年前にガラケーから乗り換えたわけで。以来スマホを片時も離せない人ほど執着はしていないものの、やはり生活のツールとしては欠かせないデジタル機器のひとつにはなった。ことに仕事においても最近はクライアントともLINEで連絡したりもする。LINEをするようになってメールの頻度は激減。ネットはもっぱらiMacなのでさほどiPhoneには依存しない。ゲームは最近のポケモンGOくらいでほとんどやらない。昔「漢字検定ゲーム」に夢中になったこともあったが、文字が小さくて目が疲れて飽きちゃった。

このところ電池の減りがもの凄いんである。%表示が腹と背中に米俵をくくりつけてスカイダイビングするように一気に下降するのだった。100%充電してもあっという間に減って行く。外回りの営業マンなら致命傷だろうけど、筆者は屋内での職業なのでまだ我慢が出来た。が、しかし。今度はとうとう電源ケーブルを差しても充電出来なくなっちゃった。これは由々しき事態である。ピカチュウから電気を抜き取ったようなものだ。或いは羽をもがれた鳥に等しい。

一昨年あたりからiPhoneの新バージョンが発表されるたびに、機種変更しようか逡巡したのだけれど、食指が伸びなかったというより、まだ十分使えるのに破棄するのは...そうIOCバッハ会長も言ったように「モッタイナイ」的な日本人的感覚から買い替えなかったのだった。しかし今年こそは意を決して秋に替えようと決心していたところに、この電源入らない現象がその背中をぐいと押してくれたわけで。

今日ショップでiPhone7に替えた。
前回ガラケーからiPhoneに替えた時と同じショップで。担当者も当時と同じ可愛い女の子だった。それを伝えると彼女もまた「ええ、あの時のお客さんですよね、憶えてます」と。なんと嬉しいではないか。しかも偶然彼女も今回iPhone7に替えたばかりとのこと。もっともデカいほうの「iPhone7PLUS」だったけれど。

古い5のデータをiTunesを使ってMacにバックアップし、更に7に復元完了。
写真がめっちゃきれいに撮れるわあ。
ネットやポケモンGOもサックサク、まるで日曜朝遅めのブランチに食べる、焼きたてのクロワッサンの歯ごたえみたいに。
新しいモノは実に気分が良いものである。
畳と女房とスマホは新しいほうが良いのだ(おっとギャラクシーノートは例外だぜ)

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小説「月に雨降る」29

龍一は珍しくわずか1時間ほどの残業で恵比寿三丁目にある会社を出た。この業界1時間の残業は残業のうちに入らない。このところ全社的に少し仕事が緩くなってきて社員たちは概(おおむ)ね歓迎だったが、役員たちは眉間にシワを寄せることが多くなって来た。もともとT&Dは業界でも堅実経営の会社で有名で、年間を通じて多少の波はあっても大きく業績が落ち込むことは少なかった。しかし近年のリーマンショックの時は業界全体にわたり、春が終わりかけた頃に夏と秋を飛び越えていきなり冬がやって来たような冷え込みようで、その時ばかりは決まった案件が軒並みペンディングになり、現場も計画も凍結されて一時期売り上げが相当落ち込み、T&Dもその例外ではなかった。
サッポロビール工場跡地に建ったガーデンプレイスの高層ビルを左手に仰ぎ見つつ、山手線を睥睨(へいげい)しながらアメリカ橋を渡り、右へ折れる坂道をゆっくりと下っていった。ジャケットの内ポケットからiPhoneを抜いて恭子にLINEを送った。
『もうじき着くから』
すぐに返信が来た
『もう、一杯目のビール飲んじゃったよ』
『じゃあ、俺の分もいれてビールふたつ頼んでおいてくれたまえ、鈴木くん』
『了解しました、神島課長殿』
恭子と待ち合わせたのは恵比寿駅から歩いて5分ほどのデザイン学校の裏に出来たオープンテラスのある、日本そば屋の主人が出した創作和食の店だった。ほとんど人通りのない暗い路地に店名の入った控えめな行灯が置いてあり、垣根越しにテラス席の客の会話が漏れ聞こえるようなひっそりとした佇まいだ。龍一の取引先の尊敬する先輩に連れられて以来、恭子と何度か来ている店だった。最近の設計案件の話や会社での出来事、社内で誰と誰がつき合ってるらしいとか、朝礼の時に社長の頭が随分薄くなってきたことを発見したとか、とりとめもない話に興じた。腕時計を見て龍一が言う。
「そろそろ真壁が店を開けてる頃だな。Makiにいこっか」
「うん。いつものコースね。ラジャー」
「何、ブラジャーがどうしたって?」
「おお、そう来たか。リュウさんのエッチ」
「今頃気づいたの」
「キリストが生まれる前から気づいてたわよ」
「バレたか」
龍一は一瞬、昔こんな会話を希伊ともしたことがあったなと想い出して、恭子を前になんだか鉛を舐めたような気分になった。
大学時代の友人の真壁がやっているバー「Maki」は、恵比寿神社のすぐ横にある恵比寿西一丁目の小さな店だ。龍一が会社に内緒でバイトで設計した。以来ここも何度か通った。重厚な黒いドアを開けるとまだ準備中だったのか、いつものビートルズのBGMが流れていなく、しんとした空気の中で真壁が生真面目にカウンターを拭いているところだった。まるでギネスのボトルに発泡酒を入れてそうと知らずに飲まされたような気分だった。
「おう」
と龍一が言うと相変わらず真壁の返事は、二人の客の顔も見ずに、
「ん」
だった。他の客には『いらっしゃいませ』と経営者としての或いはマスターとしての最低限の言葉を発するのだが、龍一にはたいてい『ん』だった。たまに間違って龍一に『いらっしゃいませ』と言ってしまった時には、打者にフォアボールを与えてしまった投手のように軽く舌打ちしたりする。日本語の中でおそらく最も短い、彼なりの親愛の情を込めた単語なのだ。
「最近どうよ店の調子は、真壁」
「ん。まあまあだな」
真壁がまあまあと言うのはそれなりに商売になっている証拠なのだろう。龍一たちはいつも2、3杯飲んで帰るのだが、ここの店は夜半過ぎから六本木や中目黒から流れて来た常連客で朝まで賑わうのだった。恐ろしいほど無口で無愛想なマスターが、逆にその、人に媚びない人柄が人気の秘密らしい。かと思えば妙齢の女性の一人客などには親密に話し相手になったりもする。いつだったか店を閉める時に、泥酔した女性客をタクシーで自宅まで送ってやったことがあったそうだが、その話を聞いた龍一が、
「あらら、そのあとどうしたのよ」
という問いに彼は、
「ん、そのあとどうもしないよ」

と答えていたが、真壁の眉が微妙につり上がっていたのを見逃さなかった。思わずニヤリとした。真壁は嘘をつく時は必ず眉を吊り上げる癖があることを龍一は知っていた。
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2016年10月24日月曜日

リプレー検証について

日本シリーズは広島東洋カープが本拠地マツダスタジアムで2連勝を飾り、あさってから札幌で今季限りの引退を表明した黒田の先発で第三戦を迎える。日ハムファン、カープファン、及び純粋なプロ野球ファンにはたまらないのであるが、それ以外のチームのファンにはつまらない時季なんだろうな。実際もしカープが日本シリーズに出ていなかったなら、筆者は全く食指が動かずチャンネルをひねることもなく、新聞のラテ欄すら目を通すこともないだろう。おそらく小説の続きを書いているか、TVなら「ダッシュ村」からの「イッテQ」あたりを観て、腹を抱えて笑っているに違いない。

今日の第二戦はもちろん観た。
1:1同点の6回無死二塁カープの攻撃、菊池のバスターは左前安打、走者田中は三塁を蹴って果敢に本塁へ突進。左翼西川のバックホームはダイレクト返球。捕手大野は追いタッチぎみだったが、間一髪でアウトのコール。TV画面で観ていた筆者はあんな短い安打で本塁まで突くのは無理だと思った。自分もライブの画面ではアウトに見えた。でも緒方監督がシリーズ前に選手に言っていたのは「結果ダメだったとしてもチャンスがあれば果敢に攻めろ」だった。なのでこれはこれで良いではないかと思ったのだった。

ところがすぐに緒方監督が審判に歩み寄りビデオによる「リプレー検証」を要求。
これは結果的に監督自身が言っていた「結果ダメだったとしてもチャンスがあれば果敢に攻めろ」が実ることになる。筆者はビデオで観ても結果は同じアウトだろうと思った。ところがいくつかのカメラアングルでリプレーを観ると決定的な再生動画アングルがあった。田中のベースタッチが「早かった」という大方の報道は間違っている。捕手の追いタッチはミットと走者との間に僅か数センチの空隙があった。つまりタッチすらしていないんであった。
完全にセーフだった。田中くん、ゴメンナサイ。私が悪かった。

あの角度で見ていた審判は責められないと思った。位置取りもセオリー通りだろうし。自分もアウトだと思ったし。あの角度ではアウトに見えたのも頷ける。人間だもの。こんなふうにビデオ判定が導入されると賛否両論あると思うけれど、時代の趨勢というもので、判定や作戦などにデジタルな機械のチカラを借りることは仕方ないことなのだろう。テニスやバレーボールでラインを割ったかどうかを瞬時にデジタル判定しているのは周知のとおり。サッカー界でもボールにICチップを埋め込み、ゴールラインを割ったかどうかを機械判定するという動きがあると聞く。

それにしてもあの主審、ストライクのコールの際に二本指を突き出して甲高い声で何か叫ぶのだが、なんて叫んでいるのか是非ビデオ音声判定してもらいたい。筆者には「ぎゃー!」としか聞こえないのだった。

さてそんなわけでカープ2連勝に浮き足立つ筆者なんであった。しかし大昔カープは3連勝のあと4連敗という悪夢を経験している。それが日本シリーズ。

それで何か画像をアップしてブログの筆を置こうと思うのだった。
ほれ、これ。

あら、違った。ならばこれか。

あれれ、もっと違ったか。んじゃこいつかな。

おいおい、なんかおかしいぞ。こいつはどーよ。

日本シリーズ、広島カープと全然違うじゃん。ほんじゃこれか。

もっと違った。これはフレンズLINEのアイコンだ。今日のフレンズLINEにはOBのHajimeが作ったという岩海苔?海苔の佃煮?うどんを食う(飲み込む)フレンズの誇るスーパー三年生のAkiの動画がアップされて大いに盛り上がった。因にうどんドンブリ9杯食らってから瞬時に死んだように寝たみたいだ。寝る子は育つ。食う子はもっと育つ。

おっと、いけねえ、本当にアップしたかったのはこれ。
黒田の大きな背中が見られるのもあと少しだ。

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2016年10月22日土曜日

やっちゃえオッサン

少年野球BLOG本文へ入る前に、なにくれと言い訳がましく悪く言えば駄文、良く言えば序文を書いてしまうのは、あたかも高見盛が顔をパンパンやってから本番取り組みに入るように、いわばルーティンワークとなった感のある少年野球「晴耕雨読」BLOGなんである。
昨日土曜に蒲田で現場打合があり、その流れで大田区の小料理屋で友人と呑み会になった。
急ぎの仕事であった。
更に呑んでる途中別のクライアントから電話があって、南青山のスポーツジムの案件が舞い込む。
こりゃまた急ぎの仕事であった。
週明けの月曜には茅ヶ崎の新築ビルの案件の打合で、18:00から目黒区へ行かなきゃなんであった。
これは長丁場の仕事であった。
その間これからQueensの仕事がふたつあり、フレンズに至ってはいよいよ成績表冊子制作と写真収集まとめの作業の季節到来なんである。

これだけ言い訳をするとなぜだかココロの底がほっくり安心するのはどうしてだろう。
と同時にこれだけ言い訳をするとなぜだか自分が狭量な男に思えてくるのはどうしたものだろう。

てなわけで、今日土曜日は多摩川瀬田ドームで行われる川少連秋季大会ジュニアの部の決勝戦取材に行くつもりであったが仕事となって叶わず。高津区VS宮前区クラブJr。しかしフレンズから頼もしい特派員記者が観戦に行ったのであった。スコアラー部長Ohmoriオヤジであった。

彼からまずはLINEにて第一報が入る。
「2裏Soraの弟Ryuの右中間を破るタイムリーでクラブJr1点先制!」
第二の報告。
「3表高津に一点返され同点」
しかしなんである。そのあと、
「その裏クラブJrが3点加点し4:1」
おお、さすがは宮前、このまま「やっちゃえニッサン」じゃない「やっちゃえオッサン」じゃない「やっちゃえミヤマエ」なのだった。
......しばらくLINEが鳴りをひそめたと思ったら、最後にOhmoriオヤジから来た。
「宮前クラブJr優勝!!!!!」
送られてきた画像を見て驚いた。
なんと最終5回表に高津区が追いついて5:5から、その裏クラブJrが劇的サヨナラゲームとしたのであった。高津区もアッパレ、更に宮前もアッパレな激戦の試合だったようだ。

これを筆者がフレンズLINEにアップすると、矢継ぎ早に「おめでとう」の祝福の言葉やスタンプの嵐がぐわんぐわん吹き荒れる。ほどなくして連盟連絡網にも事務局Satohさんからメールが来た。遠方よりNishimura事務局からも祝福のリプライ。
Shohma母Tomoちゃんから写真がアップされた。フレンズ監督、連合クラブJrの29番コーチの重責を果たしたItoh、そしてShohma、Kunji、Takashiお疲れさん、おめでとうなんである。

連合監督のHirataさんが一番ほっとしたに違いない。なぜなら、彼は.....
「もし優勝出来なかったら頭を丸めるとまで言い切ったんである。
....更にもし出来なかったら渋谷のスクランブルを逆立ちして渡り、全裸で国会議事堂の周りを一周し、そのまま東京スカイツリーからパラシュート無しで飛び降りて、最後に豊洲市場の地下空洞の水を一人でかき出してみせるとまで宣言しちゃったんである」
これに加えて今思い出した。
「ついでに2020年東京オリパラ海の森ボート会場を自腹で改築工事をし、更に自分の給料を半減しちゃう」と言った公約を実行せずに済んだからである。

改めて優勝おめでとうなんであった。他の連合、単独が消えてしまった今、宮前の面目躍如である。
更にこれから宮前軍団には「川崎市長杯」が待っている。
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2016年10月20日木曜日

小説「月に雨降る」28

右手の中の紙切れを握りしめながら、自由が丘駅へ向かう龍一の足取りは重かった。この二週間なにも手をこまねいて漫然と過ごしていたわけではない。消息を断ってから真っ先に希伊の友人数人に連絡を取ってみた。龍一が電話番号まで知っている者は少なかった。希伊がいなくなった理由を話すには、徒歩でサハラ砂漠を横断するくらい気が遠くなるような労力を必要としたし、簡単に言えることでもなければ言うべきことでもなかったので、彼女たちには適当な嘘を並べて訊ねてみた。誰にも連絡はなかった。希伊はまだ携帯を持っていなかったので、彼女らから希伊に連絡することも出来ない。更に希伊と初めて知り合った時の池袋のアルバイト先にも連絡を取ってみた。電話には当時二人を可愛がってくれた店長が出た。
「龍一かあ、おまえ元気してるか。たまには顔を出せよ。おまえは来れなくてもいいから、希伊ちゃんだけ来てくれてもいいぞ」
「店長久しぶり、ご無沙汰です。しかし店長まだ飽きずに店長してるんですね」
「うっせぇ。心頭滅却すれば火もまた涼し。一意専心、粉骨砕身、俺の長年の努力が認められてな、来期から本部付けの管理職に昇進だぜよ。おまえらが来た時奢ってやれるのも今のうちだけだぞ。とっとと遊びにこい」
「えっ、店長がスーツにネクタイですか。全く想像出来ないなあ。南極のペンギンが空を飛んでアフリカの猟師に撃ち落とされるくらい信じがたいことですよ」
「おまえ何言ってんだ。ペンギンだって努力すれば空を飛べるはずだよ。あいつらきっと努力が足らないんだよ」
「そうか。だったら北極のシロクマだって努力すれば、ハワイに別荘を構えて週末はワイキキでバカンスを楽しむことだって可能なんですね」
「うむ。そういうことだ」
当時と同じく気心の知れた会話は今も健在だった。店長は龍一と希伊が同棲していることは知っていた。バイトを辞めてからも結婚式には必ず俺を呼べよとまで言ってくれていた人だった。慎重に理由は伏せて、それとなく希伊のことを訊ねたがやはり知らなかった。
また、警察に捜索願いを出そうかとも思ったことがあった。中野区の交番の前を通りかかった時に思わず警察官に声をかけそうになったが思いとどまった。配偶者でも肉親でもない同棲相手の男が申請しても、すんなり受理してくれるとは考えにくい。それどころか、どうせ喧嘩別れでもして女に逃げられた哀れな男だろうと見なされて冷笑されかねない。いや、下手をすれば根拠もなくストーカー扱いされて逆にブラックリスト入りされる可能性だってある。昨年の桶川事件を契機に今年の五月にはストーカー規制法が成立したばかりだった。警察の怠慢な対応も世間的に問題視されて、法の施行はまだだったが警察当局だってストーカー問題には神経を尖らせているはずだ。更に龍一の頭に浮かんだのは興信所や探偵事務所に依頼することだったが、龍一の給料と蓄えではそんな金を捻出することは出来なかったし、たとえ依頼しても見つかる可能性は低いだろうと思ったのだった。

万策尽きた、とはこのことか。もう踏切を渡れば自由が丘の駅前ロータリーだった。入社して間もない頃設計アシスタントを務めた、左手にある高級子供服専門店を横目で見ながら改札へ向かった。希伊と普通に結婚して子どもをもうけたら、もしかしたらこの店で幼い子の洋服を買っていたのかもしれない。そんなことを思いながら、ポケットの中の、かな江から渡された紙切れをもう一度強く握りしめた。
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