2017年9月17日日曜日

子どもは半永久運動機関

※冒頭でお詫び
前回土曜に書いた「消える魔棒」のブログで、文中Ureshinoくんの打席と表記してましたが、正しくはOhnishiくんの誤りでした。筆者試合中スコアブックを確認後撮影したものの、選手交代になったのを知らずにてっきりUreshinoくんと思い込み書いてしまいました。日曜夕方事実が判明し訂正し書き直しました。関係各位様にお詫び申し上げます。
因にUreshinoくんはこの日2打数2安打の打率10割でした。

今年これで何人目だろうか。写真と名前を間違える愚挙は。戦場カメラマンはもとより、日本のジャーナリズムの根幹を揺るがすことにもなりかねない、ジャーナリストの風上にも置けぬ筆者なんであった(^-^)+m(_ _)m
※日曜夕方17:30記(小説執筆を途中で放棄しつつ)

さて、宮前スマイリーズ(Queens)と、宮前ヤンキースJr(5年連合)の練習試合なんである。ヤンキースJrの監督は鷺沼ヤングホークスB監督で手腕をふるうSashikiさん。その愛娘YurikoはQueensで、母はQのスコアラーという、なんとも複雑な対戦なんである。
(※写真と文章、イニング数は必ずしも一致しない。また、写真のなかに浮いている白いゴミのようなものは、そぼ降る小雨の粒なんである)

ヤンJr先発はTachikawa(Tatekawa?)くん、QはAyaka。

初回Nakagawa、Tahara(Tawara?)両選手の安打や、二死後4番のEndohくんのホームランなどで2点先制。



2回には打者一巡の猛攻の中、今度は5番Tachikawaくんがまたまた大きな本塁打を炸裂させて大量点。Q姫たちは必死に攻めるもSachiko、Hinataの安打2本のみ。



たまたま遭遇のQ美人妻3人と、Qベンチの遠景。

途中からヤンJrはEndohくん、QはAkaneにスイッチ。

こちらもちっちゃきQ美人姫3人と、ヤンJr応援選手団。



結果はヤンキースJrの大勝だったが、Qもスマイリーズとして川崎秋季大会へ出場するわけで。点差を憂うることなく、何かこの強化練習試合で得るものがあったと思いたい。

試合後、台風の影響で雨が継続的に降ってきた。ところが走るのが大好きQueens。Murata代表によると特に今年のチームはベーランが大好きなんだそうである。こともあろうに、Q姫全員が男子ヤンキースJrベンチへ直談判しに乗り込み、「やいやいやい、男子ども、ベーラン競争やろうぜ」(もっと可愛く懇願したと思うが)ということになったんである。男子チームにはないQueensの面白さである。
本塁と二塁に別れて、よーいDON!
足に若干故障を抱えているAkaneは走らず投手板で待機、ゴール係。そのかわり、Hinataが「男子〜、こりゃ〜待て〜い!」と言わんばかりに肉迫する。


人数の関係もあって2回戦やる。フレンズでもそうだが、子どもってなんでこんなに疲れ知らずなんだろうか。一日中走り回っても筋肉に溜まる乳酸値は1ミリも無いに等しい。人類はいまだに「永久運動機関」なるものを発明していないと思うけれど、ランボルギーニのエンジンにこの選手たちの脚力パワーエキスを注入してやれば、軽く地球3周はノンストップで走れるに違いない。

学校で流行っているんだろうか?妙な人物名を合唱しQ姫たちを煽(あお)るヤンジュニ男子。つい最近各チームから招集されたばかりで互いの名前もまだ覚え切れてない時期と思うが、しかしこういう時の結束力は早いものである。まるで旧知の友のように。
ただし、ウチのQ姫たちを泣かしたら筆者や会長がただではおかんぞ。

ヤンジュニにハンデを与えたものの、ラストランでは良い勝負になった。アンカーの俊足Sachikoがダイヤモンドを激走する。
両者投手板へ向かうが、タッチの差で男子の勝ち。
最後にマウンドのAkaneを中心に左右に弾け飛び宙を舞う両者。
ちょっと良い画が撮れたかな(^-^)


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消える魔棒

今日土曜はQueensと...いや、宮前スマイリーズと宮前5年連合ヤンキースJrとの練習試合であった。
宮前から単独チーム以外で連合を組んで出場するのはクラブ、ヤンキース、クラブJr、ヤンキースJr、そして連合チーム名として女子チームである宮前スマイリーズなんである。

たぶん明日日曜は台風で野球は無理だろう。なので、ブログは明日にしたい。
けど、写真を選択していて面白い一枚を発見しちゃったので、これだけアップ。
先日ご挨拶した花フラUreshino母さん。今日も少し話しをしたんであった。ならばとヤンキースJr6番で先発出場していたUreshinoくんを撮ろうと思ったんである。

しかし選手交代で打席に立ったのはOhnishiくんだった。
またまた我が目を疑った。先日の「サングラス事件」に続き、また自分の目がおかしくなっちゃったのかと。或いは心霊写真のようにナニか変だぞと。
よーく見ると、彼の持ったバットの上部がすわっと消えているではないかっつうの。
ほれ、ココ。

えっ?分からないってか。スマホなら写真を拡大出来るでしょ。
ほれ、ココ。
ぬぬぬ、ぬわんじゃあ〜コレは!?
まるでバットの魂がすっと抜けて、透明になったみたいに。

筆者はプロユースのフォトショップというソフトで、このブログではさんざん合成画像を作って遊んだけれど、これは一切いじってないナマ写真なんである。いったいどーしちゃったのだろうか。
他の写真を検証して原因がすぐ判明。
バットのつや消しマットの質感と、背景にあるグレイの壁面のボケ感が見事に融合し、一体化しちゃった結果なんであった。まるでカメレオンが周囲の環境色に同化するみたいに。実際のバットがこれ。

「巨人の星」では飛雄馬が「消える魔球」を編み出したのだが、彼は「消える魔棒」を発明したんである。ただし、球が消えれば打者は打てないが、バットが消えても打率が上がるかどうかは不明である。
「消える魔棒」は相手投手と審判を幻惑翻弄する行為として「不正打撃」に抵触する可能性があるので、良い子のみんなはマネしちゃだめだぞ。

打撃ではボールをちゃんと見据えてミートする、Ohnishiくんのフォームは素晴らしかった。

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2017年9月14日木曜日

小説「月に雨降る」49

シェンロンのほの暗いテーブル席で17年ぶりに再会した希伊と差し向かいながら、龍一はゆっくりとあれからの自分の来し方を話し始めた。

雨の日曜の朝、希伊が出て行ったことに気づいた龍一がいかにして街中を探しまわったか。妙な老人に声をかけられたこと、そして捨て猫のサチコを拾って連れ帰ったこと。近くの動物クリニックの女性獣医、小鳥遊(たかなし)由美の話に至ったときは「あの美人先生、私知ってるよ。元気かな」と希伊が相づちを入れたりして話は長くなりそうだった。
その後希伊の自由が丘の実家を訊ねたこと、永山奈津子とのやりとりとその顛末は詳しく話した。更に奥沢神社の境内で家政婦の城崎かな江と交わした約束。かな江の名前が出てきた時の希伊は、目を見開いて驚き涙をこらえるのに必死だった。希伊にとってのかな江は、育ての母、あるいは年の離れた姉のような存在であり、しかしながら金沢に来てからは電話一本入れていない自分を責めたに違いなかった。
T&Dの会社ではがむしゃらに仕事をしまくった。20代後半で結婚し引っ越しもして子どもが出来、そして彼らが大きくなってから離婚したこと。離婚の原因も正直に話した。原因と言っても龍一にもいまだに理解出来ない部分は大いにあるのだが、彼女の過去のことはすでに自分の中では抹消されていた。しかし龍一にとってはすでに他人だが、二人の子どもにとっては死ぬまで彼女は母親であり続ける。そんなことまで希伊に話すつもりはなかったが、胸の中のものを一気に話しておきたいという思いで、つい勢いで話してしまったのだった。

ここまで相づちを入れたり、笑ったり真面目な顔をしてりして聞いていた希伊が言った。
「ちょっと待って。ワインが凍っちゃうから」
パントリーからワインのボトルとグラスをふたつ持ってきた。龍一はソムリエナイフを受け取ると手際よくコルクを開けた。希伊と暮らしていた頃はよく家で安いワインを飲んだもので、コルクを開けるのはいつも龍一の仕事だった。あれ以来ワインなど開けることはめっきり減ったが、子どもの頃自転車に乗った経験があれば大人になってもすぐ乗れるように、手順やコツは頭と体に刷り込まれていた。
「相変わらずコルク開けるのうまいね。プロ並みだよ」
「いやいや、希伊のほうこそこんな店をやっていたらよほどプロじゃんか」
「ところがね、このコルクを開けるのだけは私、いまだに苦手なんだ。お客さんに出す時にね、こんな時リュウがいてくれたらなあって、いつも思ってた」
そんなことを言われて男は嬉しくないはずはない。龍一は照れ笑いしながら、もう少しいいかなと言って、最近のことを話し始めた。

「探偵の黒坂さんて覚えてるだろ?」
「ああ、黒坂さんか。もちろん覚えているよ」希伊は遠い目をした。
黒坂という探偵から会社に電話がかかってきたこと。彼も自由が丘の実家を訊ねて龍一の名刺から連絡先がわかり、二人で恵比寿で会って話したこと。黒坂は野田山の氷室家の墓地まで突き止めたことを龍一に話して聞かせた。それが唯一の手がかりとなり、金沢へ行くひとつのきっかけになった。今日もまずは墓地へ行き、そこからどうにかしてここへたどり着いたこと。黒坂は探偵業を引退して鎌倉で店を開くこともつけ加えた。黒坂の話を聞いた希伊は、驚いたようだった。女子高生だった自分に彼は、時間がかかるが追跡調査をしたいと言ってくれたことを思い出した。希伊の声はまた湿り気を帯びたものになり、鼻をすすった。
「黒坂さんに感謝しなきゃ、私」
「彼に感謝したいのは俺も同じさ」
龍一は続けた。これも話しておかなければいけない。
「もうひとつだけ。馬鹿正直って言われることは覚悟のうえで」
「なになに、どうした。リュウが馬鹿正直な人だってことは、昔から十分知ってるし」

龍一は会社で若い女子社員とつき合っていたことを話した。恭子とのことだった。ついでに離婚後恭子とそういう関係になるまでに何人かの女性とつき合ったことも話した。中には龍一がバツイチ子持ちを承知のうえで結婚を求める女性もいたが、でもどうしても彼女たちとの再婚の意思は持てず、龍一にとっては記憶の中を通過した女性たちに過ぎなかった。しかし恭子だけは違った。本気で再婚を考えたこともあったのだが、しかし希伊の影を心から追い出すことは出来ず、つい最近彼女と別れてここまで来たことを正直に伝えた。
「そうだったの」
希伊は龍一が若い子と別れて、そこまでして四十を過ぎた自分を求めにここまで来てくれたことに言葉を失った。そんな龍一をあの日突然彼の前から姿を消した自分を責めた。そのあとの龍一の心の喪失に思いを寄せると、今さらながら自分がとった行動を悔いた。
「俺は今日、希伊に逢いにきたんだ。それが今叶った。もし逢えなかったら恭子を失った代償は大きかったはずなんだ」
「リュウ、そろそろ私が今までのことを話す番ね。その前に改めてリュウに謝りたい」
「ん?」
希伊は言った。
「あの時はリュウの気持ちも考えず、突然いなくなって本当にごめんなさい」
龍一は何も言わず席を立った。希伊のところへ歩み寄ると中腰になって後ろから強く抱きしめた。希伊が涙目で振り返ると二人の間にある壁はすでに1ミリにも満たなかった。龍一は自然に希伊を求め、彼女もそれに応えた。
涙の味が二人の舌を刺激した。
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2017年9月13日水曜日

オレンジあるある

オレンジボールなんであった。軟式D球である。Aと言えばA級戦犯、Bと言えばB級グルメ、Cと言えば難度の高いウルトラCか元気ハツラツオロナミンCと昔から決まっているけれど、果たしてDと言えばいったい......リポビタンDなんである。
というジョーダンはさておき、D球と言えばオレンジボールなんである。
初戦は鷺沼ヤングホークス。まさに3年生以下大会であるからして、文字通り若鷹軍団なんである。
先発はYがSoritaくん、FはY.Kaito。

初回Yの攻撃ではFの四球、失策に加えて3本の長短打が入り乱れ、一挙10点先制。オレンジ特有のルールにのっとり10得点に達した段階で自動的にチェンジとなる。



主審はAndohさんと二塁塁審がKatsuさん。
Andohさんは笑福亭鶴瓶のような笑顔でマスクをかぶる。Katsuさんは審判部長のKosakaさんとほぼ同時期に少年野球に関わった(超)ベテラン。

その裏Fも相手四球などを足がかりになんとか3点をもぎ取る展開に。
2回表Yの攻撃ではFのKaitoが1個の四球のみであとは3三振に切ってとり無失点で切り抜ける。3回からはお役御免となり、マウンドをO.Harutoに託す。

Yも秘密兵器Uedaくんへスイッチ。筆者、試合前にKatsuさんと談笑しメンバー表の背番号が23番と見て、ピンと来たんである。「学年が上なのに背番号の数値が高いのは、たいていは最近入部した選手」、という類推が成立するのは少年野球界の常識である。3年生にしては本格的速球派の素晴らしい選手であった。

試合中の何枚かチョイスしたものをアップ。あれ?Haru、こんなに顔が凛々しかったか?フレンズに入る前は「オイラ、野球よりサッカーやるかんな」と言っていたが、偉大なる兄の影響かその後しっかりフレンズに入り、今は野球をめっちゃ楽しんでいるのだった。


目をつぶってスィングしちゃうのは「オレンジあるある」なんである。他の選手でも他のチームでも見かける。肉眼ではあまり気づかないが写真にすると良く理解できること。写真を撮っていると6年生でもたまにあるあるなんである、なんである。

打席はKohnoshin。投手が振りかぶるとすでに目をつぶっている。これは決してビビリの恐怖心からではない。「心頭滅却すれば火もまた涼し」的に精神を統一するために目を閉じるに違いない。まるでルパン三世の石川五ェ門がクルマをまっぷたつに切る前に、日本刀を抜いて目を閉じるみたいに。

先発Kaitoのピッチングを遠くからビデオに撮るKaito母。しばらくこのスレンダー美人妻を見かけなくなったと思い、もしやもう一人ご懐妊か?とあらぬ想像をしていたのだったが、久しぶりグランドに復帰、髪をイメチェンしパワーアップして戻ってきたんであった。Kaito父は相変わらず小さい子を中心に献身的に頑張ってくれている。

宮前クラブ練習が終り、ShohmaとTakashiが帰還。何やら会話していたOhmoriオヤジが爆笑していた。そーいえばOhmoriオヤジを見る時は、ほぼ97%の確率で爆笑している男なんである。


終盤、こっちを見ている小さな瞳に気づいた。ファインダー越しにボールガールをやっていたReonaと目が合ったんである。うーむ、この若さで見事な「流し目」。大人になったらこの視線にコロリとやられてしまう野郎どもが続出するに違いない。本人は全くそんな気はないのだが(^-^)

試合は3回にYが、更に怒濤の6得点で16:3で圧勝であった。

煙草休憩へ行こうとしてグランドを歩いていると、ナニか妙な感覚に捕われたのだった。
目の前のバットやボールや人物が現実感を失い、顔を上げて遠くの風景を見やると更に奇妙に遠く感じられる。一瞬「ヤバイ!」と思った。脳に関係する重篤な疾病の前兆か、あるいは心の奥に闇を抱えた精神病か、....。
煙草を吸いながら尚も目の焦点が合わないような感覚が続く。目の病気だろうか?もともと視力が低いくせにパソコン仕事を何十年もしてきて更にローガンも進んでいる今日この頃。
ふと薄いサングラスをはずして、空にかかげてみた。
我が目を疑った...。
右側にはグレイのレンズ(度はついてない)、そして左は透明にしか見えないではないか。
目を何度もシバシバさせて凝視するも、症状は改善せず。
一瞬気が遠くなりそうだった。
.....
数秒後、左側のレンズが抜け落ちてしまっていることに気づいたのは言うまでもない。
チルチルミチルのパン屑を拾うように、歩いた経路を探しに戻ってみると、砂にまみれたレンズを発見したのだった(^-^)

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