奇跡であった。飽くまで自分的にではあるけれど。
今朝はうんと早起きし、金環日食の観望と撮影に挑戦。外は明るいものの、こんなに曇りだとは想定外。侵蝕のし始めからNikonP100を三脚に据えて、いろいろ試し撮りをするも、うまくいかない。というより、雲が邪魔して肝心の太陽が見えてないじゃないかっ。こりゃヤバイぞ。
時間も迫ってきた頃雲の切れ目から少し眩しい光がもれる。あわててシャッターを切る。
うわ〜、もうこんなに部分日食が進行してるぞい。
雲がどんどん流れて、太陽もその間隙を縫って顔を出す。
昨日急遽手作りした観察用サングラスを当てて撮影を試みるも、液晶ファインダーには何も映らないわけで。これはもう無視して、直接レンズを向けることに。本当はいけないのだけれど、偶然雲がフィルターの替わりを買って出てくれている。目には問題ない。全くの幸運である。最初はコンニャロ恨めしいと思ったけれど、雲さん、アリガトウなんである。
いよいよ月が太陽にすっぽり入り込み、金環の完成。この時の雲の流れは正に天のフィルターが幸いし、次々とゴールデンリングが現れては消え、また現われる。マンションの下の路上から小学生の子どもの声が聞こえる。
「見えた見えた!!」
肉眼で観察用サングラスを通して観た方が多いと思うけれど、全く小さすぎて拍子抜けしたかも。カメラの液晶ファインダーを通して、こんな大きな画像をライブで見ながら夢中でシャッターを切った。
全125枚からのベストショットがこれかな。
もし雲がどんより厚かったら論外だったし、快晴であっても観察用フィルターの準備不足でキッチリ撮れたかどうかは怪しい。この金環の時だけいい感じの雲になり、その後はまた曇りで太陽はまさに「雲隠れ」しちゃったのだった。そういう意味で奇跡の偶然である。観察用の黒いフィルターを使った場合は記録としてはいいけれど、記憶に残る写真なら、むしろこんな薄曇りの感じがいい。ドラマチックな印象の画が撮れた。
因にフィルターを使って撮ったのがこれ。金環を逃してから撮ったので、まるで夜空に浮かぶ三日月と大差ない。ピンボケだし。こちらは失敗。
こういう壮大な天体ショーのたびに思うのは、人間って地球人である前に宇宙に住む住人という意味で、我々は「宇宙人」の一人なんだなということである。
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