2019年2月18日月曜日

路傍の早春

土曜日はついに川崎の少年野球が解禁になったのだった。対外試合の解禁なんである。早速フレンズでは土日でガンガン練習試合を組んで決行、2勝しちゃっているわけで。少年野球にも早春の訪れなんであった。

やっと野球ネタができたわけだが、ところが筆者の方はまだグランドへ行けず、春まだ来ぬ、2月半ばの季節に路頭を徘徊するのであった。(比喩的表現であって、決して認知症ではない)

金曜日に電話があり、自由が丘の大手某S社のレストラン設計案件で、月曜朝イチまで必要な追加図面が出た。クライアントからは日曜までデータを送ってもらえたら、日曜会社へ行って出力し、月曜朝に役所の建築指導課へ提出という段取りだった。土日は別クライアントの某自動車メーカーN社の秋田の物件をやる予定だったので、実に焦ったわけである。土曜の夜にどーにか自由が丘図面をアップして送信。すると夜中の23時頃に返信があり修正の依頼。今日日曜、AM修正し再提出。(修正と言っても当方のミスではない)なんとか事なきを得て、今日はN社の仕事なんであった。幸いなことに筆者は自分の仕事が好きだし、責任と誇りを持って臨んでいるから、忙しくてもやっていけるわけで。これがもし仕事が嫌いで、なおかつ会社員だったら最悪の地獄をのたうち回ることになっただろう。

このところそんな毎日がずっと続いている。実は土曜日は山形の中学同級生の新年会というか、懇親会というか、同級会というか、飲み会なんであった。昨年の還暦大同窓会で旧交を温めて以来、3年9組LINEグループが活性化し、焼け棒杭(ぼっくい)に火が付いたように、盛んに交流するようになったんであることは、以前にも何度か書いた。前回同窓会に来れなかった野郎どももやって来て、大いに盛り上がったようである。クラスの女子の一人が駅前で飲食店をやっていて、そこに参集し随時LINEグループに写真が送られて来たんである。筆者も当然行きたかったわけであるが、いかんせん、この神奈川山形間の距離を縮めるのは容易ではないことに加え、仕事が詰まっておりそれどころではないのだった。こーゆー時は、フリーザのように仕事を瞬殺し、スーパーサイヤ人のように瞬間移動が可能だったならなと夢想しないわけにいかないのである。楽しげな山形の飲み会LINEにアラレちゃんよろしく「んちゃー!おはこんばんちわー」的な、エールを送るのであった。
うーむ。この暗鬱な忙殺の日々のトンネルを抜けたらいったいどーしてくれようか。陽光眩しいワイキキビーチの椰子の樹の木陰で、サングラスにアロハシャツを着て、遠くの海を眺めながらデッキチェアに座り、大好きな村上春樹を再読しちゃおうか。まるで亀仙人のように。左横にはキンキンに冷えたカールスバーグのグラスがふたつ、そのすぐ向こうのチェアにはビキニ姿のガッキーか長澤まさみがいてくれたら申し分ない。
ガッキー?そーだ!ベッキー、結婚おめでとう(^-^)

今日日曜には山形のNaotoから早春のLINEメッセージが届いた。Naotoはクラスの社長的な存在で今回の同級会飲み会のカッコよく言えば発起人、平たく言えば言い出しっぺでもある。ほぼ同一人物と言っても良いくらい原発の日立の社長にクリソツなんである。同級会にケーキを差し入れてくれたケーキ屋じ君(先日のブログに登場)の店に足を運び、その足で新山形一中のグランド横の「ふきのとう」の写真をアップしてくれたのだった。北国の冷たい空気の中、土の中からホッコリ顔を出すフキノトウは、まことに春の予感に胸を躍らせるものである。「ふき味噌」も良し、味噌汁に浮かんでもまた味わい深い。あのかすかな苦味は筆者も大好きだが、もう何年も食していない。
※写真は山形のNaotoから。遠景に雪が残っているところが実に秀逸である。

秋田の案件、55インチモニター4台を壁面に設置する壁の縦断面詳細図を描いて、ふと時計を見れば有馬地方は午後3時過ぎ。そろそろ運動不足解消のための散歩に行くか。晴天雨天曇天、荒天が好転して好天になろうが、好天が暗転して荒天になろうが、好きだ嫌いだに関わらず、筆者毎日少しでも歩かないと死んでしまうのである。まるで回遊魚のマグロが泳ぎをやめてしまったら死んじゃうように。或いはウサギが寂しがったら死んじゃうように。おっとこれは都市伝説であった。終日着座しての仕事なので、これが高じると血液が停滞し、老廃物が下半身に溜まっていわゆる「エコノミー症候群」に近い症状になる。これで昔ひどい目にあって以来、カッコよく言えばウォーキング、平たく言えばお散歩をせざるを得ないカラダなんである。(ポケモンGOをしながら歩いているのはお互い内緒だぞ、ねっDaniel)

ポケストップをキュルキュル回し、いつもの短い散歩コースを歩いていた時だった。有馬神明社近くの小さな畑が広がる軽トラ一台分くらいの狭い小道である。視野の端っこに畑を捉えて通り過ぎた...。ん、待てよ。何か楽しげな予感がして後ろ髪を引かれるようにちょっと後戻り。路傍(ろぼう)の土をしゃがみこんでじっと見る。「働けど働けど、我が暮らし楽にならざり、じっと手を見る」みたいに。
あった。ここにもちいさな早春の兆しが顔を覗かせていた。むっくり、ひょっこり可愛いヤツらがいくつも笑顔を俺に向けていたのだった。すぐに山形LINEにアップした。

北国山形のNaotoからフキノトウの便りが来なかったら、仕事に忙殺されてお決まりの味気ない散歩を終えて帰宅し、またデスクへ悶々と向かっていたに違いない。おそらく春の訪れを見過ごして通り過ぎていたことだろうと思う。
季節の変わり目に気づかず忙しく仕事に明け暮れる毎日を過ごすのは、若い人の常であり、30〜40代の筆者もそうだった。しかし今はせっかくジジイの年齢になったのだから、忙しく仕事に明け暮れながらも、こんな季節の変わり目にも敏感な感性を堅持していきたいと思うのであった。

「梅は咲いたか、桜はまだかいな」
という文言に倣(なら)えば、
「フキノトウは出たか、ツクシはまだかいな」

ツクシが顔を出せば春は本物、宮前少年野球も本格始動している頃である。
ツクシの子どもたちは、今季どんな成長を見せてくれるのだろうか。
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