2024年8月15日木曜日

多賀少年野球クラブにリスペクト

昨年に続き高円宮賜杯全国大会に出場の滋賀県代表、多賀少年野球クラブさんとの交流戦、大会直前の練習試合が開催となった。多賀さん及びTsuji監督についてはもう知る人ぞ知る、少年野球界では有名人となったので、ここでは多くを語らないけれど、ぜひググってみてほしいのである。2018+19年には高円宮賜杯全国2連覇達成、春夏甲子園にも多くのOB選手を輩出、「楽しくて強くなる野球」を標榜する。野球指導方法を180度転換して、強いチームを作ったことのみならず、筆者が野球以外に感銘を受けたのは...。大人になって年を経るにつれ、これまで培ってきた自分の考え方や方針を変えることは、途轍もない決断とエネルギーを必要とするものである。特に男という妙なプライドを持った生き物は。それを見事に具現化したところに大きな共感と尊敬の念を持つのである。例えば40になったバリバリの営業マンが、部下の一言でそれまでのやり方を変えて、心を入れ替えて実践したところ、これまで以上の成績をアップさせたようなもの...いや、例えが全然的(まと)を得てないか。更に少年野球にかける情熱はハンパない。稀代の負けず嫌いでもある。昨年高円宮賜杯で苦渋をなめて、来年絶対リベンジしに来ることを誓い、高津のホテルを辞するときに、来年の宿泊予約をしたほどだ。来年とはつまり今年の今である。見事2年連続全国大会出場となった。有言実行の権化(ごんげ)。フレンズも夏の合宿で定宿にしている山中湖の民宿を、帰る日に1年後の予約をして帰るのだが、それとは意味が違うわけで。

今年も宮少連に連絡が入り、大会前の練習試合が実現したんである。まずは冒頭から最後に撮った集合写真を。上部大会出場のウルフメンバーは欠場。(後に知り得た情報では、本日おし沼Lに惜敗だったとのこと)

いつもなら何回裏にどっちがあーして、こーして3点入れて逆転し...と書くわけだけれど今回は写真中心にて。筆者は1試合目の終盤から参戦だった。その時点で6:2で多賀リード。

宮前戦士にとっても全国レベルの試合ができることは実に貴重な体験だと思う。こちらが多賀のTsuji監督。近年は講演会などに引っ張りだこだそうだ。かつては自分のことを「昔はブラック監督」と自虐し揶揄しているが、もしいまだに怒号と罵声で少年野球の指導をしていると勘違いしている人がいるなら、氏の爪の垢を煎じて100杯くらい飲ませてあげたいのである。自分の信念を曲げないことは大切なこと。しかしその信念自体が間違ったものだったなら、自らその信念を曲げる勇気を持つことが大事だ。歳をとるとそれが容易にはできなくなるから。

「真ん中」でマスクを被るのはこれまた審判全国レベルのTanakaさん。

筆者デザインの新生宮少連ロゴ、連合ヘルメにステッカーを貼り燦然と輝く。これ以上に輝いているのは、両軍選手の少年少女たちの額の汗と弾ける笑顔だ。

2試合目は互いに大幅にメンバーを入れ替えて臨んだ。多賀は5年生中心とのこと。背番号は公式登録リミットの99番まで存在する。宮前が先制しリードする。主審はこれまたレジェンドクラスのKatsuさん。

いやはや素晴らしいプレーの連続であった。多賀は特に守備と走塁がやはり只者ではない。何アウトで走者が何塁で点差が何点で、そして今自分のところに打球が来たらどうすべきかが全て頭に刻まれており、更にそれを瞬時に実践するスキルもある。大きな外野フライも宮前同士の試合なら確実に安打となる飛球も軽々とランニングキャッチする。ライト前ヒットはファーストでアウトにする、加えて投手はキレのある牽制球で1塁走者アウト...etc。対する宮前も随所に良いプレーを見せてくれた。三遊間を抜けるかと思われた鋭い打球を回り込んだショートが捕球し深い位置からファーストへ送球、ショーバンになったものの、一塁手が見事掬い上げてタッチの差でアウト。やんやの喝采。観ていてシンプルに楽しい試合である。更に宮前戦士に待望のHRが飛び出した。しかも2本も。

5:1で宮前リード。筆者前述した通りTsujiさんはチョー負けず嫌いだ。ここでメインの選手の代打攻勢に転じてきた。代打一人目超特大のホームラン。

代打二人目、超特大のエンタイトル2塁打。

代打三人目、またしても超特大のホームラン。

鮮やかTsujiマジックであろうか。これがプレミアリーグの監督なら即10年契約成立である。筆者の見立ては、Tsujiさんはどんな試合でも負けたくないわけで、主力を投入し鮮やかな逆転劇を演出してみせた、と思った。代打全てに「ホームランを打ってこい」と指示を出したのではとすら思える。ところが連合統括Yoshikawaさんはもっと面白い見解を示した。最後にビハインドの試合をいかにして逆転するかの「逆転する練習」をしたと。そのために序盤は故意に負け越していたのだろうと。あくまで個人的見解で真偽のほどは誰も知る由もないが、あながちジョーダンとも言い切れぬ真実味があったのも事実である。

2試合目も5:7で多賀に軍配。宮前は大いにリスペクトしたい。かつクラブにとって大変良い経験を積ませていただいた。大柄な選手もチラホラいるものの、ほとんどは宮前と変わらぬ体格のチーム。筆者の記憶に間違いなければ「選手の自主性を重んじる」「サインは出さない。選手たちで攻め方を考えさせる」など型破りな監督Tsujiさん。実際テント内は選手だけでごった返して、監督コーチは炎天下離れたベンチでデータを収集していたんである。

試合が終われば和気藹々のノーサイド。多賀も宮前もない、元旦の東軍も西軍もない、大晦日の紅組も白組もない。ロシアもウクライナも、イスラエルもハマスもこーあってほしいものである。クラブ保護者から両軍全員へアイスの差し入れ。地方による言語の差はあるが、野球少年少女にはガリガリ君が日本の共通言語となる。

本日17時には神宮で開会式を控えているのだが、試合後の多賀さんは時間を惜しむようにフリーバッティングの練習に入る。新鋭のバッティングマシンを滋賀から2台持ち込んだようだ。これも筆者の記憶に違いなければだが、滋賀の地元ではマシンは15台保有し、室内練習場も持っているのである。

明日は初戦新潟との対戦だが、如何せん例の台風関東襲来である。今後どーなるか行方を見守っていきたい。エールを送ってMacの筆を置く8/15終戦記念日であった。

最後に例によって近所のヒマワリを。全国の野球少年少女たちも、こんなヒマワリのような笑顔で残りの夏を楽しもうじゃないか。

※文中多賀さんに関する記述は、筆者のここ数年の知識と、周囲から見聞した話を書いたもので、万一齟齬(そご)があれば陳謝したい。なお、大事な大会前に試合の様子を記載することは、Fujisawa事務局長を通じて了承を得ている。

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