2013年10月5日土曜日

一級スコアラー士「スコア集計技能編」

少年野球(他のスポーツ団体も)において、土日の予定を組むのは各チームの監督またはコーチ、理事、事務局、マネージャーなどの仕事であり、毎週これほど煩雑で苦労する行為もなかなかないものだ。本当にご苦労様と言いたい。雨になった場合は簡単に中止の連絡網を発信するだけで済む場合と、かえって複雑に展開していく場合とがある。

我がフレンズは今週末この土日に練習試合が二つ、6年連合、5年連合、これに加えて土曜(今日)は近隣の幼稚園の運動会が絡み、もし雨ならば運動会は日曜に順延、するとグランドの有無が変わってくるわけで、臨機応変の対応策が必要になってくる。更には小学校での自転車の駐輪禁止まで派生して遠征に行くにも集合場所まで模索しなきゃなんである。
有馬フレンズスコアラーの筆者には、この土日にどうしてもやっておきたいプチイベントがあった。
それは「一級スコアラー士資格取得講座」の「スコア集計技能編」の開講である。

今年筆者は初夏から秋にかけて仕事が土日にまたぐことが多々あり、スコアラーをKanedaコーチ、Ohmori父、Sone母に振って急場凌ぎが次第にそれが常態化し、とんとお任せ状態になっていた。去年は替わりにスコアラーをやれる人がKanedaさんOBのMitsuyo女史だけだったけれど、筆者が8割りくらいは出来たから良かったものの、もし今年も人材がいない状態であったならばと思うとぞっとするんであった。しかし今年はスコアラー人材育成に力を入れて、前述二人の父母が立派に一本立ちしてくれたおかげで、筆者はものすごく助かったのである。

スコアラーには現場でスコアを付けるという最重要任務があるけれど、それ以外にも自宅へ持ち帰り人が呑んだくれている時に「スコアの集計」を夜なべしてやったり、更にその集計結果を人が寝ている時に「Excel入力」したりの3段階があるのだ。ここ数年間これらを一人でやってきたけれど、仕事の関係で今年はエネルギーが湧いてこず、サブスコアラーとの分業制に踏み切ることにした。目標は皆で手分けして完成させることだが、真の目的はこれによって、父母たちがスコアをつけれるようになればチームへ貢献出来る達成感を持てることと、来年再来年とずっと自然な形でスコアラーを継承してもらえることだ。筆者はこれまでメインでやってきたが、来年からは有馬フレンズスコアラー部・名誉顧問部長として、皆で回しながら業務を遂行していきたいと思うのであった。筆者のような一党独裁制で老兵がふんぞりかえっていたんでは、後継が育たなくなると危惧したんである。(ここだけの話だが、本当の本当は....俺、もっと楽になりたかったから、に他ならない(^-^)....。

さて今日は予報どおり雨。フォルコンズさんとの練習試合は中止であろう。
今日の午後はファミレスガストを借り切って「一級スコアラー士資格取得講座」の「スコア集計技能編」の講座を開講する予定である。借り切るとはいっても3人だからテーブルを一個占有するだけであるが。
この日のために人が呑んだくれたあとぐっすり寝た時間に夜なべして、資料を手書きで作成しちゃったんである。スコアの集計の仕方を順番を追って「晴耕雨読」風に書きなぐったものだ。おそらく全国のスコアラーの方が見れば、「俺は全く違うやり方をするぞ」という方もいらっしゃるだろうけれど。
銀行上層部を欺き金融庁検査の目を逃れて筆者作成の内部極秘文書を公開しちゃうのだ。



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2013年10月2日水曜日

体験会とBBQ「BBQ編」

Barbecue(バーベキュー)はBBQと略す。cueは英語圏でQに変化したものだ。肉や魚介類、野菜などを主に戸外で直火で焼いたものを食す料理なんである。であるならば浅草の路地裏で七輪でサンマを焼く行為もバーベキューであると広義で言えなくもないわけだ。体感的には全く肌には合わないけれどね。

ちょっと浮かんだ。
野球をやってるクィーンズもBBQである。BaseBallQueensなんて。
もう一発。
バットとボールとクィーンズ。BatとBallとQueensでBBQなんて....。
体験会のあとは怒濤のBBQに突入なんであった。
父やコーチたちが焼き場の担当となって頑張るのは、古今東西全国の少年野球BBQ大会では見慣れた風景である。てんこ盛りの焼きそばや皮パリパリの中ジューシーフランクフルト。屋外で食すBBQとビールはうまくないわけがない。

父たちは汗まみれで火を操り、母はと言えば子らに飲み物配ったり、特製の「きのこと鮭の味噌ホイル包み焼きクレソン添え、じゃなかった愛情添え」の準備をしたりと皆和気藹々、ビール片手に楽しい楽しいBBQなんである。


一通りアルコールと食事が廻ったところで乾杯である。開会閉会の挨拶や乾杯の音頭は大抵の場合、副会長とか副部長とか副理事などとなぜか頭に「副」が付く人がやるものだと相場は決まっているんである。会長や部長や理事長など尻に「長」がつく人は、そのあとのメインの挨拶に取っておかねばならないからだ。今日は乾杯をQの主将のHimari
がはにかみながらやった。これもまた一興である。
Sohma会長は2冠達成の話のあと、こともあろうに噂のディズニーランドの件にまで言及し、自ら墓穴を掘ってしまったかと、筆者は内心ヒヤヒヤながら面白かったわけで。孫か下手するとひ孫くらいの年齢の姫たちに囲まれて超ご満悦なんであった。

日中他の試合の審判の激務を終えた連盟審判の重鎮やら、名門鷺沼ヤングホークスの名物監督KurosuさんやらQのOB母やらが参集。最初は立食パーティーよろしく立って話し込んでいた母たちも、いつのまにやら座りこんで「女子会」を開いていたわけで。
ここで余談ではある。写真を見て気がついた。母という人種はどうして皆常にショルダーバッグを肩にかけているのだろうか?男ならすぐベンチに置くなりしてのちに作業に入るものであるが、母はいつも肌身離さずバッグを身につけているんである。フレンズの合宿やBBQでも母たちはそうだ。おそらくすぐにあちこち歩き回らねばいけないという、古来から母の体内に刷り込まれたDNAのせいかもしれない。反して男は大抵の場合、酒を呑んでどっかり座ったらちょろちょろ動き回ることはないから、肩の荷をすぐ降ろしてしまうのではないか。ブログ読者で人間行動学の権威がいらしたら是非、ご教授ご鞭撻賜りたい。
男の読者諸兄、次回こういう機会があれば母たちを観察してみてちょ。かなりの確率でバッグを身につけているはずだ(^-^)

後半はQueensのOBの中学生たちもやってきた。
一方の片隅ではMurataさんKasaharaさんが母二人をつかまえて合コン状態(?)で盛り上がり大会。
帰りしなにはIchikaのおばあちゃんがお孫さんを連れてわざわざご挨拶に来て下さった。少年野球「晴耕雨読」のファンですと。ほんの少し(?)年上ではあるけれど、筆者もまだまだ女性にはモテるんであった(^-^)
こんなことを書くとすかさずKasaharaさんから横槍が入るんである。
「一番モテるイイ男は俺だろっ!」と。

何はともあれ、こういうイベントの際にはいつも思うのであるが、父や母たちの準備、裏方の仕事には頭が下がる思いだ。かつての親コーチだった自分もそうであったけれど、陰になり日向になり苦労しているはずだ。
この場を借りて改めてお礼を申し上げたい。ありがとう、お疲れさまでした(^-^)/
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体験会とBBQ「体験会編」

体験会編なんである。
おそらく選手人数に関しては困らないほど毎年黙っていても新入部員が入ってきてくれるチームならともかく、そーではないその他多くのチームにおいては、随時あるいは年に一度入部体験会なるものを開催して、新メンバー獲得に心を砕き腐心しているに違いないんである。有馬フレンズしかり、女子野球の宮前Queensも例外ではない。

今年はSatoh父が作った体験会のチラシを子どもたちが学校や母体チームに持ち帰り、みなに配って勧誘をしたそうだ。そのかいあって5名、3年生が1人、2年生が4人も来てくれた。男子と違い近隣のチームに子どもがとられることはないのだけれど、女子で野球をやる人口自体のパイが小さいので、男子にはない難しさがある。逆に利点は野球をやりたいと思った女の子は女子チームが少ないため自動的にそのチームへ来てくれることだ。
自宅の周りにコンビニが3軒あれば好きな店に行けるが、1軒しかないのであれば、夜中にお稲荷さんが突然食べたくなったら選択の余地はなくその1軒に行くしかないのだ。

女子野球とBチームの聖地、第四公園スタジアムへ行った。ここへ来るといつも娘がBで投げていた時代を想い起こすし、またユニフォームに28番をつけてコーチをやっていた頃をも想起するんであった。当時の外野は雑草ぼーぼーの山有り谷有りの、野趣あふれるワイルドなグランドだった。3球に1球はイレギュラーバウンドが当たり前田のクラッカーなんである。
うららかな絶好の体験会日和の中、去年同様監督Koshimizuさんが熱心に教えていた。

野球のみならず近代スポーツの常識のひとつとして、十分な給水を摂ることがセオリーになっている。フレンズにおいても練習中「おーし、5分休憩〜!水飲めよ〜」。昔とは比べようもないくらい夏は頻繁に給水を摂るようになった。Qにおいてもしかり。しかし...。Qには給水休憩とは別に「アイス休憩」なるものがあるようだ。バラエティーに富んだアイスがどっさり。思い思いのアイスに手を伸ばす女子。
グランドで写真を撮っていたら、突然「写真撮ってくださ〜い」と声をかけられた。なんだか六本木で逆ナンされたような気分でめちゃ嬉しかった。美女二人は仲良しのAkariとMisakiだった。こんな笑顔にオヤジどもは翻弄されてしまうのだった。特にSohma会長、Kasahara代表、Murataコーチの「ディズニーランド出資者」50代以上の3人組がその良い例である。

体験会の子たちは黙々とボールに向かっていく。Qの低学年も混じって7人で受講。待っている列ではやはり女の子だ、何やらぺちゃくちゃおしゃべりが尽きない。男子なら鉄拳が飛んでいるかもしれない。近年それはないにしろ、グランド3周走れっ!は、免れないはずだ。

フリーバッティングとトスバッティング、バントの3本立てでグランドを有効に使う。Qの練習時間は母体チームに比べて極端に短いのだから効率が要求される。監督、Kasahara大ちゃん、Yoshida、Mochida、Murata各コーチとお父さんコーチたちの連携が素晴らしい。監督業というのは試合に勝つために采配を振るうだけではなく、日頃の練習をシステマチックに構築し、それを周囲に的確な指示を与えられる者のことを言う。改めて実感す。
それにしても驚いたのなんのって!
「男子顔負け」という女子に対する慣用句があるが、Qの主力の打撃はややもすると男子以上である。青っちろいヘナチョコ男なんか凌駕してかつ、なお余りあるのだ。中でも特筆は主将HimariがMochidaオヤジコーチが投げる速球を、連続3球ともセンターのほぼ同じ深い位置へ「基本のセンター返し」で叩き込む快挙。偶然ではないのは筆者の審美眼にかけて保証する。筆者には審美眼てゆーか、野球を見る時の唯一自慢出来るスキルがある。プロ野球などを観戦していて打者が長打を打った瞬間、この打球はフェンス際で捕球されてアウトなのか、3塁打なのかホームランになるのかを一瞬にして判断出来るのである。ほぼ間違ったことはない。自分でも驚くほど的中しちゃうんである。そんなおバカな自画自賛をする筆者が太鼓判を押すのだから間違いない。アッパレなんである。他の5,6年生も力強い打撃を披露してくれた。(※写真に納まっていない子たちにはゴメン。これでも公平に撮ったつもりであるが、選に漏れた子も多い)


外野へ廻ってカメラを構えていたら、宮崎台バーズの子らが公園端で練習していた。
特徴のある子を発見。「おっ、Takahashiくんじゃないか」近寄ってみたらバーズマネージャー父のTakahashiさんもいた。
以前、ひょんなきっかけでTakahashiさんとQのIchika母をメールを介して結んだことがある。偶然ではあるけれど、Ichikaが転校してきて友人も少ない時に、バーズTakahashiくんが「ねえ、きみ、サンダースで野球やってるよね?」と声をかけてくれたのだそうだ。そんなこんなのメール文章を本人たちの了解をもらったうえで、筆者を起点にして二人に転送したのであった。最後はお互いに「是非今度お会いしたらご挨拶したいです」と、二人から異口同音に筆者に返信があった。
良かったら紹介しますよ、とTakahashiさんを引き連れて、この日やっとお目もじ叶うことが出来たんであった(^-^)/
俺ってある意味キューピッド?

おっといけない。やはりもうこんな時間ではないかい。一気呵成に体験会編とBBQ編を書いちゃおうと意気込んだのであったけれど、ここに来て脳内エネルギーが急減し、日頃の体力不足を露呈してしまうハメに。いわゆる「○○折れ」みたいなもの。(このブログを読んでいる良い子のみんなはこの言葉を深く詮索しないように。間違っても親に解説を求めてはいけない。「不謹慎極まりないことこの上なし!」と、筆者が全国の母を敵に回すことになるからだ)
なので、BBQ編は次回に持ち越しとしたい。
明日は早速Amazonでパナソニックの充電器エネループを購入したいと思っている。
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2013年10月1日火曜日

Queens2冠達成!


受験を終えた3月の中高3年生のように、晴れて世俗にまみれた現世に社会復帰した筆者は、先々週あたりから有馬フレンズやQueensの少年少女野球にようやく顔を出せるようになったのであった。先週金曜にクライアントへ最終のメールを送った時は、薪の束を肩から降ろした二宮金次郎のごとく、生放送ドラマを終えたSMAPの香取慎吾のように、羽がはえた森永エンゼルパイの天使みたいに、天にも昇る気持ちなんであった。

28日土曜はQueensの毎年恒例「野球体験会」と「BBQ大会」
盆と正月が一緒にやってきたようなものだ。しかし川少連大会をまじかに控えたQのメンバーを指導するコーチ陣は真剣に練習に取り組んでいた。
とは言え、「ザッ、カキーン、だだだだだ、ズサ〜ッ.......じゃ〜ん、じゃじゃじゃじゃんじゃじゃ〜ん....重いコンダラ〜(?)♪」的な根性野球とは飽くまでも無縁、選手少女の姫たちの顔にはトロトロの笑顔が絶えない。しかし笑顔ながらもひとたびバットを握れば、あるいはグラブをはめて白球に向かっていけば、たちどころに集中し真剣になっている彼女らがいる。

さて、最近もこのブログで言い訳を書いたばかりなんであるが、写真編集だけでも脳内エネルギーをやたら消費しちゃうので、ブログ本文にまで至らずに事切れることが多い。今日はAmazonで乾電池の充電器を購入しようとエネループを検索したくらいだ。脳みそを急速充電してくれる充電器があれば、間違いなくダイナマイト級のノーベル賞ものである。(ちなみにアルフレッド・ノーベルはダイナマイトの発明者であった)

というわけで前置きが長くなってしまったのは小ブログの真骨頂であり、更に続いてすんなり本題に入らず、写真でお茶を濁す小技を弄するのは正に美人局(=つつもたせ、と読む。決してテレビ朝日女子アナウンサー局のことではないことは万人の知るところである)
筆者のこの老獪な策士ぶりは宮崎台バーズ監督Ogawaさんや富士見台ウルフ監督Ogasawaraさんや有馬フレンズ代表Yanagisawaさんに引けを取らない自負があるんである。
本編はQueens体験会とBBQ大会の2本立てロードショーといきたいと画策するも、序章の本日は写真2枚でご勘弁。我がQueensは今年ライオンズ杯とシスターリーグ西東京大会の優勝2冠を達成し、祝勝会を兼ねたBBQなんであった。
姫たちも笑顔であったけれど負けずに大人たちも満面の笑みで、
「乾杯〜!」なんであった(^-^)/
ところで、巷間(こうかん)まことしやかに囁かれる噂を耳にした情報がある。「筆者」は時に地獄耳の「記者」にも変身する術を持っているのだ。関係者から聞くところによるとQueensが年間の冠4大会を全制覇した暁にはご褒美として、Qの姫たちを全世界の米国、欧州、中国、そして日本の東京ディズニーランドへ連れていくという壮大な計画があるらしい。
これが単なる都市伝説であってほしいと眠れぬ夜を過ごしているのは、Sohma会長、Kasahara代表、MurataヘッドのQの重鎮3名のオヤジたちなんであった(^-^)/
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2013年9月26日木曜日

悔し涙のむこう側

あんなにデカい巨体をしているのに、ミニバンのことをどうしてミニバンというのだろうか。アルファードやベルファイヤーやエルグランドなどミニとは決して言えないではないか。もっとも、じゃあってんで、ビッグバンと言ってしまってはなんだか韓流アイドルか、宇宙の起源みたいで紛らわしいのも事実ではあるけれども。
そんなことはどーでも良いのだった。QueensNoeri父のビッグなミニバンで一路西武ドームを目指したのはむさ苦しい野郎ども総計7名。ミニバンの倍くらいはありそうなビッグなSohma会長始め、Kasahara代表、Murataヘッドコーチ、Sasaki事務局長、元グリーンズのOhsawaさん、そして広報担当の筆者であった。確か書いても良いとの言質(げんち)をとった記憶があるので書いちゃうのだけれど、Ohsawaさんはあの「大沢親分」の直系の方なんである。溝口で有名ないつも行列の出来るうまい鮨店を経営している。そのへんの話を書いてるとブログ記事一個が書けてしまうので、今日は控えておきたい。
操縦桿を握るNoeri父の運転で、三億円事件の府中刑務所を過ぎ、間もなく所沢の西部ドームが見えてきた。男どもの腹は泡の出る清涼飲料水の飲み過ぎですでにお腹いっぱいである(^-^)

外は暑いのにドームの中は一瞬ひんやりするほどだった。独特のドーム設計で皆「いい球場だねえ」と賞賛。外野からグランドを睥睨(へいげい)すると、いるいる横浜DeNAベイスターズガールズのピンクの姫たちが。外野の1/3ほどに少年野球用のフェンスが立てられて、そこでアップをしていた。男子の準決勝が終わり、いよいよ横浜ベイガーのシートノック開始。愛用のノックバットを振るうのは我らがQueens監督Koshimizuさんである。水を得た魚とはこのこと。筆者はカメラマンの時は野球は断片的にしか見られないので、判断は曖昧だけれど、互いのシートノックを見るに群馬代表も相当手強そうだとの印象を持った。

「集合!」
審判のコールで神奈川と群馬の決勝の火ぶたは切って落された。
西武ドームの観客席には5万の大観衆、ドーム独特の応援声援鳴りものの反響音がどわんどわん響き渡る。プロのTV中継ならバックネット裏に陣取ってカメラを構えようものなら、即刻係員に排除されるのが常であるけれど、今日は大丈夫。筆者のNikonP100のコンデジを鼻でせせら笑うように、素人カメラマンとは言え、親たちの一眼レフのごついカメラの放列が所狭しと並んでいた。(そう言えば余談。この結果はベースボールマガジンに掲載されるはずである)

関係者を装ってベンチ裏から、またはカメラマン席から撮ろうと思いつつ、「関係者以外立ち入り禁止」区域に踏み込んだものの、関所で係員から待ったのお声。あえなく撃沈、踵を返し、主にバックネット裏からの広報活動に切り替え。前回大宮球場編でも書いたけれど、ネット裏ではHimariやQのメンバーに熱い視線を送るQの28番Mochida父も健在だった。

途中望遠にして気がついた。この大会はおそらく埼玉県連盟審判の協力であろうと思うけれど、主審が男性なのを除いて1,2,3塁、塁審は全て女性であった。女子野球ならではの光景である。おそらく学童レベルではなくもっと上の審判であろう。皆すごくセオリー通りの真面目な所作で一生懸命審判をしていた。特筆したい。

試合は筆者の懸念どおり息詰る投手戦となった。横浜ベイガーのエースはQのHinata。今日は調子はいいようだ。対して群馬代表の投手は短く折り畳んだ右腕からクイックで繰り出される速球のキレが良い。リリースポイントが見えずらくモーションに入ったとたんに球がもう打席へ来ている、みたいな感じだった。横浜の姫たちもかなり打ちあぐねている。Hinataの忍耐の力投が続く。


そのHinataが走者を置いてチャンスで安打、満塁とした。中盤4回表になんとか1点を先制した。白熱の投手戦だけにこれは大きいぞ。

決勝もQのNoeriは一生懸命ボールガールやバット引きを健気に務めていた。
彼女の身体能力は皆の認めるところであり、少女体操の二足のわらじを履いていて、体操でも有望株なのだそうだ。7年後には東京オリンピックで満員の会場を沸かせるに違いないともっぱらの噂なんである(^-^)

ゲームは4回に先制したものの、その裏すかさず群馬も1点を返し同点。まさに死闘である。貧打戦ではない、投手戦である。Qの主将セカンド2番Himariは凡打を積み重ねる。確か3打席目だったか内野フライに倒れた時はさすがに表情が曇っていたのを記憶している。
その後5回についに逆転された。2:1、もうあとがない。
最終回表の走者を置いてのチャンスにここまで無安打のHimariに打席が回ってきた。前回の大宮では大車輪の大活躍だっただけに期待が高まる。ツーアウトである。ここで打てなければ敗戦が決定する。
「カキーーーン!」
内野フライだったかゴロだったかは筆者は覚えていない。筆者が覚えているのはカメラのファインダー越しに、一塁を駆け抜けた瞬間Himariが大粒の涙をこぼして、顔を上げられないほど泣き崩れていたことだけだった。一塁コーチャーのチームメイトの女の子に肩を抱かれてベンチに戻るHimari。これを見た瞬間、どうしたものか筆者のファインダーには上からゆるゆると透明の幕が降りてきた。ふたりの姿が滲んで見えた。ピントが合わなくなったのはカメラのせいではない。
悔し涙の向こうにはその何倍もの笑顔が待っている。

甲子園の夢破れたものの、晴れて自由の身となった法政二高のHimariのお兄ちゃんも応援に駆けつけた。オヤジに似て超イケメン、大学受験よりもジャニーズ事務所に就職したほうが確実ではないかと思う。他にも川崎少年野球連盟のお歴々も数名がわざわざ応援に来てくださった。泡の出る飲料水片手にわしゃわしゃ、賑やかな応援であった。

男子の決勝戦前に女子の表彰式をやった。NPB事務局次長などからそれぞれに銀メダルを首にかけられる横浜ベイの姫たち。Qのみならず神奈川代表で集まった彼女たちは、おそらく一生記憶に残る夏を終えたに違いない。
お疲れさま....そして感動をありがとう。

こんな野球をしたいと思わないかい?これを読んだ小学校女子諸君と保護者のみなさん。
うかつにも筆者も勉強不足なんであるが、いまや女子野球は学童から大人の女子プロ野球まで思った以上に大盛り上がり、急成長しているんである。
今週の9月28日土曜には、川崎の宮前第四公園ドームにて、恒例宮前Queens(くぃーんず)
の野球体験会が開催される。開催なんていうと大袈裟だけれど、まずは白球と楽しく遊んでみよう。Queensの仲間たちが待ってるよ。午後はこれまた恒例のBBQ大会もあるよ〜(^-^)/
(※下の写真はMochida名カメラマン提供による、先日行われた2013年西東京大会優勝のQueensたちの写真)
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