2015年9月15日火曜日

下位打線と快打せん

昨晩に引き続き横浜銀行カップ決勝のブログをと思ったけれど、写真編集だけで、疲れてしまい、生きてる、ことさえ、嫌だと泣いた〜時の過ぎ行くままに〜♪....じゃなかった。写真編集だけで疲れてしまい、当初の堅い意志はもろくも崩れ去り、高原の夏の朝靄(もや)が消えるように雲散霧消、よっていましばらくお待ち下されましなんである。

しからばと取り出したるはシルクハットの白い鳩ではなく、朝の準決勝と昼過ぎの決勝のあいだの写真集。その辺を徘徊して撮ったものなんである。フレンズは繋ぐ野球を標榜しているが、このブログもなんとか決勝ブログまで繋ぐために、今日は下位打線ブログなんである。
今思いついたコトバのフシギ。「下位打線」は子どもの頃は「快打線」だとばかり思っていたんであった。7,8,9番なのになんで「快打線」なんだろーと。でもそれも漢字とひらかなの組合せを変えれば、納得するのだと気づいた。クリーンアップに比べれば打率がさほど芳しくないのが下位打線。つまり快打はなかなか打てないわけで。だから「下位打線」は「快打せん」....なんちってなんである。因みに今年のフレンズ下位打線は決して快打せん、ではなく快打と繋ぐ野球でチームを下から大きく支えてくれたんであった。彼らの踏ん張りがなかったら、フレンズはここまで来れなかっただろう。全員野球の見本のような試合がいくつもあったのである。

改めて球場の外へ出てドカベンたちの銅像を撮ってみる。ほどなくしてRui、Kohki、Kyohsukeがやってきて、ドカベンとじゃれ始めた。「Rui、そっちから投球してみて」小学生Ruiと日本野球界の伝説のスラッガー香川選手との対決が実現。今度はKohkiが里中になりきりRuiが打つ。思えばRuiは小さな体格で主将でエースという大きな存在なんである。これぞまさに里中のように「小さな巨人」の称号を与えたい。

主催はテレビ神奈川tvkと神奈川県野球連盟学童部なんである。試合の模様はtvkで9月27日(日曜日)PM7:00からの放映なんです。ヒルナンデスではない、夜なんです。特別番組とのこと。みなさま良かったらご覧下さいませ。
球場バックネット裏には放送室(記者室)があり、廊下から覗くと思いのほか凄い器材がどっさり並んでいた。

試合前のベンチ。筆者はスコアラー免除でブロガーに専念。整然と並ぶヘルメットを見て一瞬で映画「スターウォーズ」の白い兵隊のロボットを連想しちゃった。
この後ろを振り向くと大きな鏡がある。大きな球場にはバッティングフォームを確認するために必ず姿見が設置されているんである。カメラをずんずんズームしてみたら、どっかで見たことのあるオヤジがカメラを構えて俺を撮っていたのだった。
誰だっけコイツ?

決勝ブログはまたいずれ....。
念のため再度告知しちゃうんである。
試合の模様はtvk、9月27日(日曜日)PM7:00からの放映なんです、なんである。
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2015年9月14日月曜日

ふたつの真骨頂

泣いても笑っても、今日が最後の準決勝・決勝なんであるところの、「2015年横浜銀行カップ神奈川県学童軟式野球選手権大会」なんであるところの、まずは対オール上郷戦なんであった。
14年前の県大会「ろうきん杯」で連盟事務局、フレンズOBの2480ことNishiharaオヤジの息子Shingoの代に、このオール上郷に決勝で涙を飲んでいるんであった。Shingoが塁間を爆走して最後にアウトになった映像は今でも憶えている。ある意味フレンズにとっても、2480オヤジにとってもリベンジなんである。
横浜のオール上郷は古豪にして強豪、かつては全国に3度出場しているチーム。その強力打線は脅威に値するわけで、予断を許さない展開が予想されるのだった。
先発FはRui、KはNakaharaくん。

初回裏Fの攻撃は先手必勝パターンの真骨頂。先頭Ruiがファーストライナーで出塁すると、Shohgoが手堅く送り、3番Yuiの中前適時打で先制し、更に続く4番Hajimeもタイムリー二塁打で2点目をもぎ取る。

4回表Kの攻撃は主砲Matsuzawaくんの強打が中前安打、6,7番に連打が生まれて1点を返す。2:1と息詰る展開に。スタンドの応援は盛大でベンチメンバー以外の選手も整然と大きな声で声援を送っていた。

フレンズは土曜日とあって仕事の父母も多く、応援団はいつもの半分ほどか。
しかし全国大会前から徹夜で(?)練習してきた、すでに有馬名物応援となったであろう、「あーーりまぁ〜勝つぞーー、おお〜おおおーーー」は少人数でも健在。これは有馬中学野球部のものをInoue29番コーチの進言で譲り受けたものだった。この他にも相当数の応援歌がある。「キーミ〜がいた夏は...♪」とかとかetc。応援団長Iharaオヤジの声はすでに慢性ガラガラ症候群に陥ってしまっているんであった。
ランコーのBuntaとTakeruもチームを支える重要なメンバーである。

決勝も睨み6表からマウンドはKyohに託すと、見事4,5,6番のK打線を無安打で三者凡退のパーフェクトリリーフ。
小康状態のまま6回裏、Fは先頭Kyohが四球で出ると、何が何でもあと1点が欲しかった監督Satohの采配は、8,9番に連続送りバントを指示、それにきっちり応えたKyousukeとShohma。走者を3塁まで進めた。下位打線が次へ繋げる「フレンズ野球」の真骨頂を見た気がした。
ここで「持ってる」男主将のRuiのバットが見事白球を捉えて、センター前強烈なライナーのタイムリー。やっと貴重な追加点で3:1。


勝った。
試合後Satoh監督が、応援に来ていた宮前連盟会長Sohmaさんと事務局Satohさんへ挨拶。

春の高円宮賜杯県大会予選は、猛打が爆発しての勝利が比較的多かったけれど、全国、夏と秋の県大会はこんな僅差の勝利も少なくない。しかし大勝するよりも僅差での勝利のほうが、子どもをより大きく成長させることを筆者は学んでいる。
これが次の最終章である決勝へ生かして欲しい。
いや、この準決勝を勝ったことで、決勝も絶対勝てると私は確信したんであった。
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最終章

今晩のブログでは多くは語るまい。...なんちゃって「多くを語れない」が正しい。
12日土曜日は念願・悲願の春・夏・秋の神奈川県大会3連覇の偉業達成。NikonP100のバッテリー3本を使い切るほどの写真枚数を撮って、その日はAM1:30までオヤジどもと祝杯で呑み続け、今日日曜は心機一転3年生以下のオレンジボール大会でグランドを徘徊し....。

準決・決勝の舞台は、神奈川高校球児の垂涎の的、大和スタジアム、愛称「ドカベンスタジアム」であった。筆者はサッカー小僧であったけれど野球漫画も好きで読んでいた。もちろん日本野球漫画界の金字塔である「巨人の星」はリアルタイムで少年マガジンを読んでいたし、TVアニメの「巨人の星」も毎週食い入るように観ていた年代なんである。子どもながらに大リーグ養成ギブスをゴムバンドで真剣に自作したクチだ。オトナになり結婚し子どもが出来てフレンズに通うようになってから読んだのが、「ドカベン」と「タッチ」と「H2」。新潟明訓ドカベン香川、岩城、殿馬が印象的で、タッチ、H2では思春期の恋模様に自分の昔を重ねてみたり、サービスショットのセクシー南ちゃんの着替えシーンにちょっとドキドキしたり...。

大和スタジアムにはそのドカベン香川と小さな巨人里中智の銅像がある。原作者水島新司氏の協力で設置されたものだ。朝球場に着くとすぐにこれが目に留まる。正面から撮った。ん?朝日が輝く陽の光がキラリ。シロウト写真の世界では逆光は嫌われ者だが、しかし時に絵を劇的にドラマチックに変貌させることをシロウトの筆者は知っている。筆者のクリエイティブ魂がむくむく、むっくりむくむく。漫画の1シーンのような、太陽をボールに見立てて香川が白球を打つ瞬間のような絵を撮ってみた。フルカラーなのに逆光ではモノクロに転じるその劇的変化。自画自賛。

ほかにもいっぱい写真を残した。なぜなら今日は今年の激動のフレンズの最終章となる日だったからだ。でもいっぱい撮りすぎてそのブログ用写真の選択だけでいっぱいいっぱいなんであった。しかしながら試合では一敗もせずにここまで来れた。当然一杯やりたくなり、深夜には酒が胸まで浸かりもういっぱいいっぱいなんである。

なので今晩は寝るんであった。文章はまた今度なんである。
怒濤の二日間を終えて疲労困憊なのに、ここまでブログを書けたのは実は帰宅後夕飯前に1時間超爆睡したからに他ならない。
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2015年9月12日土曜日

偉業達成!

神奈川の春、夏。
…そして秋。
全制覇優勝!
3冠の偉業達成!
応援して下さった全ての人々に…

感謝!

ありがとうございました。
(帰路、車中で祝杯をあげながら、iPhoneにて)

2015年9月10日木曜日

虹の根本はどうなってる?

※昨晩ブログをアップし、今(9/11AM9時)TVニュースで鬼怒川の決壊による映像を見て唖然とした。不適切と反省し昨晩書いた文章を1/3ほど削除します。
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幸いここ有馬地方には被害などは出てないようだからこうして書いていられるのだけれど、昨日も仕事の手を休めて窓から写真を撮ってみた。
オートで撮ると雨は線状に、シャッタースピードを1/2000あたりで撮れば雨粒は点に写る。つい先日の県大会雨中戦ブログでも書いたばかり。シャッタースピードを高速にすれば取り込む光量は少なくなるので全体が暗くなる、なんてことも書いたかな。

すぐ近くの街路樹をやはり2種類のモードでアップで撮る。「雨に煙る」とは良く言ったものだ。白く煙に巻かれているような絵になる。

夕方やっと晴れた。5時か6時頃だろうか、ふと外を見ると神明社あたりから灰色の空へ大きく弧を描く虹が見えた。雨がやんだとはいえ空中にはまだ細かい霧状の水滴が漂っていたのだろう、夕陽に反応して生成された自然の不思議、綺麗な虹なんである。
思わず相棒のMacに休憩をとらせて、筆者、神社の向こうの虹の根本までバイクを駆って、この目で虹の根っこを確認しに行こうかと思った。虹を見た時に人は誰しも同じことを夢想するのではないか。...でしょ?

※ここでちょっと中断しネットで「虹の根本」を検索してみた。光の現象ゆえどこまで行っても近づけば虹は遠ざかるようになってしまうけれど、外国では条件が良ければ足元の地面から虹が生えている現場に遭遇することがあるらしい。その動画もあった。凄い。
少し向こう数十メートル先に虹の始まり(終わり?)が見えていて、こちら足元1,2メートルの地面には虹の終わり(始まり?)がある動画。地面から生えているわけだ(^-^)
ああ、やっぱり虹の根っこの探索に行けば良かった。
動画はコレ「コモンポスト」↓↓↓
コモンポスト
http://commonpost.info/?p=79290

ついでにiPhoneでも撮ってフレンズLINEにアップしてみた。NikonP100で撮るよりも、なんだか妙に哀感のある色味の絵になった。
余談。
数年前からうちのベランダにはハイビスカスの鉢植が居住しており、毎年7,8月くらいには都合5,6個の花が咲くのが通例となっている。楽しい思いをさせてくれるので、代わりに家賃はタダにしてあげている。我が家に居候を決め込んでもう5,6年は経つだろうか。真冬に枯れて寒そうにしていても平気で、夏を迎えれば必ず蘇生し立派な花をつけるのであった。
ところが今夏はジャンジャン水をあげても、うんともすんとも言わずに一輪も咲かず。とうとう寿命なのかな?と思いきや、9月になって昨日、突然台風の大雨とともに目を覚ましたんである。大自然の脅威や猛威に対してこちらは小自然のささやかな楽しさを与えてくれる。
今日、国勢調査のインターネット回答案内書が来た。
国勢調査は久しぶりだ(当たり前か)。家族同居人の欄にはワンコの「りん」と共にこの可愛い花も書き入れねばなるまい(^-^)/
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2015年9月8日火曜日

そんなこんなでオレンジボール

今年は激動の年なんであった、フレンズ的には。遠征に次ぐ遠征、試合のあとはまた試合。座布団を温める暇もない多忙さなんであった。人数が少ないがゆえのチーム事情というやつで、レギュラーメンバー以外の5年生以下は、試合はおろか練習さえも例年の1兆分の3くらいしか実施出来ていないんである。子どもたちには申し訳ない気持ちで頭を垂れる。その代わり彼らは先輩たちの背中を見て、普通の小学生では味わえないような素晴らしい光景を目にし、数々の貴重な経験をしたはずだ。筆者の息子がフレンズにいた頃はやはり怒濤の快進撃で、毎週上部大会へ行くため夏休みはプール禁止令が出た。怪我が一番怖いからだった。今年は夏合宿が消滅。楽しみだった合宿よりももっと素敵な経験をしたのではと、私は思いたい。

そんな今年であるけれど、いよいよ今週末は6年最後の、真の神奈川最強の小学生チームを決する県大会の準決勝と決勝だ。そのあとは、6年生は御多分にもれず連合チームへと散ってゆく。願いが叶った瞬間に世界中に散らばる7つのドラゴンボールのように。今の筆者に必要なのはサントリーセサミンEXよりも仙豆(せんず)が欲しい。

そんなフレンズの内部事情であるけれど、この時季3年生以下の「オレンジボール大会」が迫ってきた。これにはNakamuraオヤジが並々ならぬ熱意を持って、本年早春から危機感を抱き低学年の子の獲得に動いていたんであった。体験会実施や募集ポスターを幼稚園、店などにも貼りに行き、学校や幼稚園の知り合いに声をかけ、超頑張ってくれたんである。常人にはなかなか真似出来ない。頭が下がる思いだ。

そんなこんなの経緯であるけれど、なんとか人数だけはギリギリ揃ったわけで。
現役選手の幼稚園児の弟妹なども、試合には出れないけれど一緒に練習。
新しい子たちも来てくれた。実に新鮮で楽しい気分になっちゃう。勝敗はいい。野球を好きになって楽しんでくれたらそれでいい。それがオレンジボールの主旨なのだから。数年前のフレンズはマジで優勝を狙って勝ちに行った経緯があり、それのDNAが今年の盛夏の成果になったせいか、ともすると勝ち負けに走りがちだが、今年は前記のようなチーム事情があり、大いに笑って汗をかいて楽しんでもらえたらと切に願うんである。もしかしたら打ったとたんに3塁へ走り出す子もいるかもしれない。幸いにして1塁へ走ったとしても、ベースを踏んでそのままライト線を疾走し家に帰ってしまう子もいるかもしれない。

宮前では低学年のオレンジと言えど、真剣勝負で臨むチームもあるだろう。そんなチームに対しては失礼かもしれないが、Fの諸般のチーム事情を鑑みて大きなココロで寛容していただきたい。

そんなことを言いつつも、現役3年生オレンジ主将はRuiの弟Shoh。3年生にしてはかなり期待を寄せてしまうほどのDNAを継承しちゃっている。順位はともかく大会のダークホース的存在になるかもしれない、なんちゃって。Shoh以外はみな2年生だ。
ここからは写真で一気に。これで全員ではない。また、一人ひとりの紹介は控えよう。子らには溢れんばかりの輝かしい未来があるが、不本意ながら筆者には残された時間と髪の毛がないんである。
まずはグランドで自己紹介から。紺のキャップ、赤いTシャツ、白の練習着の女の子。まるでQueensなんである。筆者の夢想は具体的な将来の構想となって、すでにQueensの一員として見てしまっている。Queens広報の職業病とも言える。彼女やその他の子たちの紹介はいつかオレンジブログにてまた。

監督はフレンズOBで筆者の息子と同期だった現コーチのItohくんだ。オヤジ連中からはシンヤくんと呼ばれている。28番はこれまたOBの若いShohta。代表や筆者から見ればまだ子どもの延長のようなコーチだ。Aチーム監督Satohくんといい、オレンジベンチスタッフといい、ここまでOBの子が監督コーチを務めるチームはそうそうあるまい。そういう意味でもなんだか楽しい気分になる。

キャッチボールのあとは軽いノックから。うしろに親やOBや現コーチなどが就いて優しく指導。指導というより、「ボール取ったらあそこに投げてね」なんてゆー程度であるが(^-^)

バッティング。当たれば「おお〜凄い!」空振りしても「良いスイングしてるね〜」
100万個のアメを用意して、そのかわり100万本のムチは捨てよう。

オマケ。
隣りの外野ではAチームの子らに混じって、腹の出た大きな少年3人が全力疾走でリレー競争をやっていた。大地を揺るがすその大きな少年オヤジの走りは、今日か明日、激しい筋肉痛を誘発しているに違いない。
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2015年9月7日月曜日

追って追われて凛として

すっかり通い慣れた境川球場ドームで胃の痛くなる県大会4回戦を闘い、有馬スタジアムに帰還後はオレンジボールの練習、雨がぱらついてきたので先に帰宅し、コンビニで買った「秋味」をぐびりとやりながらカメラからパソコンにオレンジの写真を転送、どれにしよっかなと写真の海の中をたゆたえば、いつしか瞼の前に帳(とばり)が降りてボロ雑巾のように眠りに落ち、気がつけばあらまあ高校野球の世界大会決勝と、女子バレーVS中国戦が始まっちゃってるではないかと、目をこすりながらシャワーを浴びてのち、またビールのプルトップをぷしゅりと開けて蘇生し、今日のうちにブログを書こうと意気込めば、TVではTOKYO1964オリンピックエンブレムの亀倉雄策氏の名作誕生秘話etcに、キーボードを打つ手が止まってしまっている筆者なんであった。
バサロ泳法のごとく息継ぎなしで長い前文を書けば「おいおい試合はどーした!?」との批判を浴びかねないので、そろそろ少年野球「晴耕雨読」に突入なんである。
(※筆者スコアラーゆえに写真は皆無。文章が苦手な読者諸氏にはポップコーン片手に気長に読んでいただきたい)

横浜銀行カップ4回戦、うちだけではない、ここまで来ればどこも百戦錬磨の強者(つわもの)どもが夢のあと...じゃなかった強者ぞろいなんであった。対するは湘南台クローバーズ。強烈な打球を惜しげもなくぽんぽん外野へ飛ばす強豪なんである。

1回表有馬フレンズの攻撃。
先頭Ruiが相手失策にて出塁、2塁まで脚を伸ばすと、更にShohgoも出塁し盗塁で無死2,3塁の好機に打席は3番Yui。今まではなんとか打ってやろうとする気負いが裏目に出て凡飛球に終始することが多かったが、今日のYuiは違った。明らかに肩の力が抜けてミートだけを心がけたのだろうか、綺麗なセンター返しで鮮やかな先制2点タイムリー。またひとつ成長したと思った瞬間だった。このあとの打席でも4打数3安打、いづれも強打ではあったがどこか吹っ切れたような伸びやかなスイングであった。
更に有馬Fは相手FCやWPなどの連鎖で1点加点し3:0のスタート。

これは想像なので筆者の独り言と思っていただきたい。湘南台クローバーズはやはり初回から堅くなっていたのではないだろうか。本来こんなにエラーを連発するチームではないはず。スコアラーをやった筆者の記録では、3失点はいずれも投手の自責点にはなっていない。これは裏を返せば有馬Fとて紙一重なんであろう。しかし、今年は大舞台での砲火をあびながらも戦場を駆け抜けて来た経験があるFは、目には見えないけれど集中力を欠かさない精神力も身につけているのだった。

3回表Fの攻撃。またしてもYuiがセンター前ツーベースと盗塁、4番大砲のHajimeに送りバントのサインで3塁到達、5番Kohkiが見事にスクイズを決めて4:0。クリーンアップトリオが長打と犠打ふたつで稼いだ1点だった。僅差の勝負になるだろうとの監督Satohの判断なのであろうか、手堅く1点をもぎ取った。この1点がのちに大きくものを言うことになるんであった。

3回裏湘南台Cの攻撃。9番打者がふらりと上げた飛球がポテンヒットとなり2塁まで出塁、1番が手堅く送り1死3塁、2番Sawakiくんが三遊間を見事に破る適時打で1点を返す。4:1。その後のFは長短打が出るも、線に繋がらず無得点。

4回裏Cの攻撃。4番主砲のSekineくんが見事なセンターオーバー2塁打、5番の進塁打ののち、内野ゴロの間に1点追加し、4:2。

終盤6回更にCの攻撃。安打で出た走者を7番Nishimuraくんが起死回生のタイムリー2塁打で本塁を踏ませて4:3と猛追肉薄するが.....。

結果終わってみれば4:3の勝利で勝ち抜いた。
先日は追って追って終盤の逆転劇の勝利。今日は追われて追われて逃げ切った勝利。どちらの経験も選手らをまた大きく成長させたに違いない。

以下のエピソードシリーズは、事実を元に筆者の独創的目線からの考察なんである。

エピソード1
4番Hajimeがバットを振り抜いた白球は高々と宙を舞い、レフト線のポールを左に旋回する特大のファウルボールだった。あと97ミリ右へ通過していれば文句なくフェンス越えのホームラン。惜しい。

エピソード2
2回Fの守備。走者は2塁。打者が打った打球はライト前安打。ベンチも観衆も皆ライト方向に目線が行く。浅い打球ゆえ少年野球ならではのライト前ゴロにすべく、セオリーからすれば、打者走者を1塁でアウトにするために当然1塁へ送球しアウトカウントを稼がねばならぬ。十分アウトに出来るはずだった。
しかし右翼手Kyohsukeはナニを血迷ったのか迷わず本塁へバックホーム送球。
ライト方向しか見ていなかった我々は、「はあ!?」「なんで?」
イチロービームとはほど遠い山なりのボールだったが、目を本塁へ転じれば2塁走者がホームへ突っ込んでいく瞬間だった。捕手Yuiが走者と交錯せんばかりに間一髪のタッチに行く。

日本中の鳥が地中にもぐってしまった朝のように、球場が一瞬静寂に包まれた。
「アーーーーウッ!」
審判の右手が挙がった瞬間、
世界中の鳥がグランド上空に押し寄せてきたかのように、球場中に歓声と悲鳴が響き渡った。彼は彼の視野にしか見えない走者の陰を捉えていたのだった。Kyohsukeのとっさの気転と判断に称賛を。それに果敢に本塁へ突進した相手走者にもエールを送りたい。Yanagisawa代表は「あれはアウトになったが暴走ではなく、あの子の勇気を褒めるべきだろう」。同感である。

エピソード3
8本の長短打を浴びながらも我慢の投球で先発マウンドを守りきった主将Rui。
カミソリのような強烈な打球が右横を抜けるかと思った瞬間、ナイフのような切れ味の反応を見せて飛びつき捕球し起き上がり1塁送球、打者走者をアウトにするプレーは圧巻だった。
しかし、このところ打撃では戦況や走者の位置、アウトカウントなどを考え過ぎて凡飛凡打に倒れていた(のように見える=筆者の洞察)のだった。本来のヤツはこんなものではない。野球は考えることは必要だ。だが、考え過ぎるな。野球を楽しめ!
最終回先頭打者のRui。まっさらな空間での打席。俺がここで打たなきゃというプレッシャーはあったかもしれないが、筆者の目にはそのスィングはどこか吹っ切れたように見えた。梅雨が明けた早朝に青空のもと朝顔が咲いた姿のように凛として。
キンーーーー。バットが火を噴いた。
その白球は三塁手の左頭上73ミリ上空を一瞬のうちに切り裂くと、きついカーブを描きながら白線ギリギリの左翼手横の芝を蹴散らし、鋭く回転しながらファウルグランドへ。息を呑むような圧巻のツーベースヒット。本来のRuiのバットが帰ってきたと思える打撃だった。

今週末土曜はいよいよ準決勝と決勝が待っている。
6年には最後の公認試合となるのだった。
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