2017年5月1日月曜日

みっつの幸せ

土曜は夕方まで仕事、日曜も午後は仕事。GW前半にこれをやっとかないと来週後半休めなくなっちゃうからなんである。GW明けに図面一式提出なんである。しかも金曜の夜には「月曜夜、オープンした茅ヶ崎の店でプロジェクトメンバーで打ち上げやるのでTさんもどうですか」とクライアントから電話があったんである。茅ヶ崎はちと遠い。どーせ行くなら半日つぶして陽春のサザンの海を見てみたいではないか。明日もあまり仕事の時間がとれないってわけで、GW前半戦は仕事を詰め込んだわけなんである。

さてその土曜日、Queensの祝勝会が鷺沼JAで快哉を叫んで開催されたのだった。
まずはQ姫たちが入場行進、主将Ayakaが優勝報告の挨拶。

監督Koshimizuさんの乾杯の音頭。試合当日は仕事で断腸の思いで行けなかったけれど、そのぶん感慨もひとしおだったろうと推察。

こんな会にはOBも駆けつけるのがQueensならではなんである。
2013年黄金期のHimariとMisaki、他にも何人ものOB、いやOGが来てくれた。実に懐かしい。彼女たちもこの春もう高校一年生になった。

写真が多いのはこの少年野球「晴耕雨読」BLOGの悪癖というか良識というか、各テーブルを活写しちゃう。

会長はJeffを「ミスターピアス。こっち座って」と隣の席に招く。Jeffはたぶんこう思ったに違いない。(俺だけこんなお偉いさんのテーブルに座って良いものだろうか。父たちはみなアッチのテーブルに座っているのになあ。でも会長直々のお招きを断るわけにもいくまいて。あとでここを辞去してアッチのテーブルへ行くべえか)...と思ったに違いない。ビール片手に各オヤジ連中と交流を深めていた。彼と話しをしてJeffは実に日本人的な感覚を身につけて日本に馴染んでいることが分かったんである。ナイスガイなんであった。

ヤングのTanakaオヤジが某銀行京都支店単身赴任から、1年半でまたこっちに戻って来たのだった。都内某所支店への栄転(?)なのかどうか?今日はTanakaイジリマスターのKitamatsuオヤジがいないので、さっそくJeffにからんでいた。日本語は通じたのだろうか。


全親子オールメンバーで挨拶。せっかくなのでオール掲載しちゃう。オールOK?



その間に会場のスキマを狙ってカシャリ。

メダルを6年生4人から監督はじめスタッフへ授与。粋な演出なんであった。


監督、Satohコーチ、続いて28番コーチKurashigeオヤジがAkaneからメダルをもらう番であった。
ところがサプライズだった。ボクは正直以前にもうもらっているので、ここはひとつ、陰の功労者チームマネージャーのYamaguchiさんへ差し上げて下さい...と。あえてYamaguchiさんへ譲ったのだった。会場から「おお〜」のどよめき。Kurashigeさんらしい粋なはからいなんであった。

宴もたけなわではあるけれど、これを「是非もう一度秋でやろう」との合い言葉で閉会。
ヤングの大将、宮前の名物監督Kurosu監督の音頭で閉会となった。

Queensではこんな会のあとは皆で集合写真。このブログに掲載された我が子の写真をDLして保存する家庭が実に多いことを理解している。よく母たちにグランドで感謝されるんであるが、筆者逆に嬉しくブロガーとしてはこの上なくありがたしなんである。公務を放棄し滅私奉公してアップしたかいがあるというものである。
まずはSohma会長とQ姫たちだけで。
このカットをなんと比喩すれば良いのだろう。
しいて言えば...。
アフリカの一夫多妻制の村の酋長が、多数の妻たちに産ませた子の孫や曾孫たちに囲まれて、村の広場で撮った一枚の記念写真。筆者は内紛の絶えないアフリカの奥地へ分け入ってこの一枚をものにした戦場カメラマンのような気分だった。今年のピューリッツアー賞は間違いない。

でもって最後に全員でリアルな集合写真。
みんな実にいい笑顔をしている。
今年あと何度も、こんな笑顔の集合写真を撮りたいものだ。

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ここで筆を置いてまだ寝るわけにはいかないんである。
このあとオトナ10人ほどで駅前の居酒屋になだれ込み二次会となった。
いろんな話に花が咲いたのだったけれど、Queensメンバーにここでとても幸せなふたつの報告がある。(ここで発表しちゃって良いのだろうか?居酒屋でブログに書くぞと断っているけれど)

Qになくてはならない存在の若きコーチのDaiki&Ryohくん。Q姫には年の離れたお兄ちゃん的な存在。
Ryohくんになんと待望の第一子が出来たんである。ご懐妊6ヶ月。
カナダの山奥の冬眠中の熊1000匹が目を覚ましてしまうような出来事であった。
それにつられてか話を振られたDaikiくん。
なんと今年、かねてより交際中の一般女性と婚姻の運びとなる予定。
日本中のマスコミが結婚発表記者会見に殺到しそうな出来事であった。

ふたつとも実に素敵で素晴らしい「事件」なんであった。(^-^)
祝勝会の笑顔とふたつの幸福の笑顔。
つごう三つの笑顔に接する楽しい晩であった。
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2017年4月29日土曜日

キミたちを支えているもの

明日は(今金曜日夜0時前、明日とは土曜日を意味する)Queensのライオンズ杯祝勝会なんである。今年のGWは前半は仕事で、来週後半はなんとかカレンダー通り休める見通しが立った。自営業としては嬉しいやら淋しいやら複雑ではあるけれど、何はともあれ半分はゆっくり出来ることは喜ばしいことではある。
今朝の新聞折り込みの「宮前タウンニュース」にQueensの優勝に関する記事が掲載されていた。「宮前が女子の頂点」...これまた実に喜ばしいことである。

さて、ジャビットカップのフレンズVSヤングの試合詳報は既報の通り。その後筆者はFマーク帽子から連盟キャップにかぶり直し、次の試合フォルコンズVSリトルグリーンズの模様も少しだけ活写したんであった。Fマーク帽子の時はバックネット裏を徘徊することは基本御法度と認識しているけれど、連盟帽子をかぶればまるで水戸黄門の印籠のように、第一公園のあらゆる所をフリーパス、難関関所は顔パスなんである。もちろん連盟帽子はF以外の試合にのみ着用するように心がけている。いわゆる自分なりの「矜持」というヤツか。

フォルコンズVSリトルグリーンズなんであった。写真にコメントだけでさっくりいきたい。
フォルコンズ先発投手君を二枚撮った。この写真は連写ではなくふたつの投球モーションを一回ずつ別個にシャッターを切ったものである。以前にもこういう写真を掲載したかもしれないけれど、見てくれこれを。全く違う投球なのに、全くそっくりなんであった。わずかにグラブを抱え込む角度が違うだけで、ほぼ全ての体のバランスとそのタイミングがピタリと一致している。筆者は専門家ではないが、こういうきちっと同じフォームで投げれることは素晴らしいことだと思うんである。断っておくがこの二枚はコピーして並べたものではない。リリースポイントを基準に他を観察してみると見事に同じフォームである。

対するグリーンズ先発投手くん。

フォルコンズ優勢の試合展開であった。
ちょいワルオヤジ系ベンチ。F監督はTanakaさん。
最近ナニか奥さんに「おねだり」したらしい。ボトルに入った謎のモノである。Tohko父もお薦めのスグレモノらしい。
「もう、うちのパパ、欲しがりなんだから」とTanaka母のおおらかな笑顔が浮かぶ。(by Time LINE)


フォルコンズにはQの6年Sachikoがいる。今やヤングと肩を並べるほどの女子選手供給源となったFなんである。父母はアイルランド系カナダ人の父と、平野ノラ的(よく言われるらしい)峰不二子系日本人妻の、イケメンと美女のご夫婦である。
Sachiko本人は実に真面目で野球に真摯なQ姫なんである。


対するグリーンズ監督はOhnishiさん。でんと構えた風貌はいかにも歴戦の少年野球監督なんであった。

人間の走る速度と送球ボールのスピードを考慮すれば、この写真の判定はおのずとお分かりであろう。クロスプレーであった。誰でも知っているとい思うけれど、こういう場合審判は走者がベースを踏む瞬間だけを凝視している。その瞬間と聴覚で感じ取ったボールがグラブに納まる「ぱしっ」という音が、どちらが早かったかでアウトセーフの判定をする。ボールは見ない。視覚と聴覚の両方を駆使して判断するんである。ここで目で確認する「光速」と耳に届く「音速」では、差が生じるではないか?などと考え始めると、夜も眠れなくなるのでやめたほうが良い。

QのヤングAyakaとYuriko。
気をつけ〜!

礼!....ありがとうございました!
前試合の激戦を制した勝者ヤングは、来週はフォルコンズ戦なんである。

試合はFの優勢のままに展開。


宮前審判団のベテランの一人、Katsuさん。審判のジェスチャーはいろいろある。ストライク、ボール、アウト、セーフ、ファウル、フェア、タイム...。筆者的に好きなカットは意外と思われるかもしれないが「プレイッ!」の時の人差し指を投手に差し向けるこのスタイルである。これがスパッと決めてカッコいい人はたぶん他のジェスチャーも全部カッコいいに違いないんである。筆者がオヤジとしてこの少年野球の世界に入った頃には、すでにKatsuさんはバリバリ審判をやっていた。今まで何万回このポーズをしてきたのだろう。

試合も終盤、次のカードの対戦チーム同士のジャンケン大会を撮る。メイツKimura監督とブルアロYoshida監督。Kimura監督は筆者をつかまえて握手を求めて来た。「Queens優勝おめでとうございます」と。メイツ在籍のQ姫Rinaの成長の姿を、目を細めて嬉しそうにとうとうと語ってくれた。
今回のブログに登場したオトナたち以外にも宮前のいろんなオトナたちが、こうして自チームやQの子らを一生懸命、かつ温かく見守って育てているのだった。

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2017年4月27日木曜日

小説「月に雨降る」39

「恭子、今日の八時に渋谷のあのスペインバルで会えないか」
耳元でちいさく囁かれた恭子は少し驚いた。
恭子も小声で返した。
「どうしたのリュウさん。そんなに改まってさ」
ランチから戻ったばかりの設計室は人はまばらだった。渋谷の店とは、駅から代官山方面へ少し入ったところにある飲食ビルの五階の個室がある店だった。一度だけ二人で行ったことがあった。普段ならデートの時は、仕事が早めに終わりそうな日に、どちらからともなくスマホのLINEで連絡を入れるのが普通だった。直接社内で言うことはめったにない。恭子の怪訝な反応に多少狼狽しながら龍一は言った。
「あ、うん、まあね」
「いいわよ、私は。八時ね」
「うん、今日は俺、心斎橋の実施設計の打合が終わるのが七時半くらいかな。たぶんその時間には行けると思うから」
ここ数ヶ月龍一の様子に異変を感じ取っていた恭子は、眉根に皺をよせながらデスクのパソコンに向き直った。龍一と恭子の仲はいわゆる社内恋愛だ。そういうものはややもするとすぐバレてしまうものだったが、龍一の考えでつき合った当初から社内では絶対分からないようにしようと恭子には言ってあったし、また、恭子も女子の同僚や周囲などにも一切悟られないように気を遣っていた。設計の部署では二人は普通に仲のいい上司と部下の関係に見えているはずだった。

店に着くとすでに恭子は小さな個室で待っていた。ビールのジョッキはまだ四分の一ほどしか減っておらず、恭子も来て間もないことを龍一に知らしめた。
「ああ腹減った。ビールと何頼もうかな。前回食べたあれ、うまかったよな。なんだっけ」
「まぐろとアボカドのカルパッチョでしょ、スペインなのにイタリア料理。もう頼んであるし。たぶんリュウさん頼むだろうと思ってね。それとあとでアヒージョもね。リュウさん大好きだもんね」
「おう。それと最後はパエリアだね」
付き合いが長くなればなるほど、互いのことは以心伝心だった。龍一も恭子の服装の好みや、嬉しいときの笑顔は必ず片目をつぶってみせる癖など、よく知っていた。龍一は心から恭子のことを愛おしいと思っていた。しかし付き合いの長さが、むしろ相手を苦しめることになることも大人になった今では分かる。
小さな個室は龍一の思惑で取ってあった。他の客に聞かれたくない話をしなければならなかった。しばらく他愛無い話をして、ビールからワインに切り替えて二度目の乾杯をした時だった。龍一が切り出すよりも先に、恭子がグラスを置いて神妙な面持ちで言った。
「リュウさん。何か私に言いたいことがあるんじゃないの」
「えっ」
図星だった。彼女なりに薄々何かを感じ取っていたのだろうか。やはり以心伝心だった。良くも悪くも。
「なんで分かったの」
「最近のリュウさんを見れば分かるわよ。これだけの付き合いだもの。今日なんかいつもだったらこんな高いお店なんか来ないし。しかもその話の内容は、たぶん...」
たぶんと言ったきり恭子は黙りこくってしまい、下を向いて固まってしまったように見えた。
「恭子。ごめん」
ゆっくり顔を上げた彼女はまっすぐ龍一の目を見据えた。
「ごめんって、何?はっきり言ってもらったほうがいいわ。このところずっと、毎晩眠れなくて、リュウさん変だから。私と話をしていても私の後ろにいる他の誰かに向かってしゃべっているみたいで。心ここにあらずって感じで。私はね、このままずっとリュウさんとは、ずっと...ずっと...このままでいたいと」
恭子の目からみるみるうちに涙が溢れてきた。喉を振り絞るように言った。
「どうして?私じゃだめなの?」

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