大好きな俳優のひとり、瑛太が戻ってきた。
ラッキーセブンが終わってココロにちいさな穴があいた気がしたのも束の間、フジのTVドラマにまた主演である。今度は180度違うキャラで。ロケの舞台はたぶん渋谷にほど近い目黒川あたりか。目黒川沿いの街並には独特の空気感があるからわかる。この近くの会社に通って会社員をやっていた。20代から30代の頃の話ではある....。
所用があって新宿へ行った。去年連日徹夜がらみの仕事をした伊○丹の一階某売場の店舗へ。図面を描いている時と完成現場を見た時の落差。高名な設計事務所2社コラボのデザインであったが、これだけ金をかけた空間がこれかよ....。費用対効果はどうすんの。がっかりであった。この業界よくある話ではあるけれど、竣工間近でクライアントの鶴の一声というヤツでドンデン返しを喰らったに違いないと想像す。1ミリ単位の精度の設計が台無しである。
新宿西口へ足を向ける。学生だった頃、2年間夜のバイトをしていたパブレストランの近くを通った。当時終電を気にしながら駅へ急いだ帰り道である。ふと見ると外資系銀行のCitiBankのウィンドウが目に入る。昔ここには何があったっけなあ。
ん、思わず左から右へウィンドウを凝視してしまう自分。
「28歳の野心」...俺は野心があっただろうか?
「33歳の決意」...俺の決意はもっとずっと後だった。
「40歳の意欲」...俺は意欲はあったが不安のほうが勝っていた。
「53歳の余裕」...俺には余裕どころか猶予なしの毎日。
「58歳の挑戦」...俺に余裕があればどんなことにも挑戦したいけれど。
「65歳の未来」...俺の未来っていったいどうなんだろうか....。
しばしウィンドウの前に立ち尽くし途方に暮れる。
このコピーを見て連想したものがある。
「子の曰く、吾れ
十有五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順がう。
七十にして心の欲する所に従って、矩を踰えず」
一生かかっても天命を知ることはないかもしれない。
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