2016年5月31日火曜日

風を切る喜び

万年人手不足に悩む田舎の繁忙期の農家のように、少年野球チームにおいても部員不足は深刻な悩みなんである。フレンズにおいてはもう何年になるだろうか、ほぼ慢性化しちゃっている。そんな中、昨年の全国まで行った成績は、強豪マンモスチームのそれと違い大快挙と言っても過言ではない。しかし人数不足はチームによってまちまちではある。Queensは毎年少人数、ヤングホークスも徐々に減りつつあり、先日Kurosu監督のボヤキにも一段と拍車がかかっていた。また記憶に新しいのは神木マーキュリーズの人数激減による休部。今年満を持して復活したことは、本当におめでとうと、申し上げたい。片やいつも大人数を抱えるチームも存在するわけで。野球人気とサッカー人気の上下動で少年野球人口が左右されることは、よく喧伝(けんでん)されること。でもたとえ野球人気が下火の時代であっても、東京あたりは1チーム内で各学年で一個のチームを作っちゃうくらいな地域もあるんである。

さて、そんな時どのチームでもやるのが「体験会」である。今回は西有馬小で開催。Nakamura副事務局の努力には全く頭が下がる。今年2月に開催した時の反省点や改良点を見いだし、チーム全体に投げかけ討論し、チラシを配り(父母で)今回の開催までこぎつけたんであった。子どもの人数確保は日々の活動をやる上では危機感がなくて、今ひとつ本気になれないものであろう。しかし中長期的展望とリスクマネジメントを掛け合わせた時に、にわかに喫緊(きっきん)の課題であることに気がつかねばならない。昨年の春県大会優勝でお祭り騒ぎだったフレンズの中で、筆者は密かに人数が激減する来年のことに思いを馳せ、憂いていたんであった。そもそも野球人気以前に、地域の子どもの数自体のパイが小さいので、憂いにも勢いがついてしまうというものだ。

学校に行くと昨年勢いで作ったチームのノボリが翻っていた。実に懐かしいし誇らしい気分にもなる。良いアイディアだと思った。Shohtaが持っているバットは爪楊枝ではない。超小型の金属バットなんである。世の中にこんなちっちゃい金属バットが存在するとは思わなかった。

西有馬から5人来てくれたんである(来ていただいた)。これだけでもものすごくありがたし。チームメンバー、監督コーチ、代表から挨拶。更に来てくれた5名からも自己紹介。最初は親御さんもちょっと緊張ぎみだった。
(※お断り。まだフレンズの一員ではないのに、勝手に写真を掲載することをお許しくだされまし)


ランニング、準備運動、キャッチボールは低学年の子らと一緒に。
ティーバッティングは初心者には最もわくわくするイベントであろうか。みんな結構うまくミートしていた。そのたびにフレンズ母から拍手喝采なんである。

前回の反省を踏まえて、今回は監督コーチ自ら基本を伝授。本来なら練習なので練習着になっても良いのだが、そこを敢えて選手や監督にユニフォームを着てもらい実行したんである。

今度は打ったら走る。何しろ走る。走ることは全てのスポーツの原点である。大空のもと走ることの楽しさ、風の匂いを感じ取り、風が頬を打ち、風を切る喜びを感じてもらえたら体験会は83%成功したようなものだ。

最後はAチームの子らを呼び寄せて試合前のシートノックを披露。こんなに凄いプレイヤーになれちゃうんだぞ、と思ってもらいたくて。模範演技的なつもりで提案したのだったけれど、ヤツらポロポロしちゃってからに、全然模範になってなかったわいな(^-^)それでも投げるボールスピードは圧倒的に速く、見学した子らは目を丸くしていた。しめしめ、なんである。
後日談ではかなり好評を博したようである。筆者の目からみても体験会の子どもたちは目が生き生きしていたように思うんである。


写真的蛇足的景品的オマケなんである。
これはオレンジボール。
いわばミカンだ。

んでもって、これは...。
夏ミカンなんであった。

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