2020年6月16日火曜日

言の葉の庭

夜22:30時であった。今日は興味を引きそうなTV番組はない。いつもなら就寝までAmazonプライムで無料映画を観るところであるが、ストックしてある見たい映画リストはどいつもこいつも2時間越えの長編。うーむ。だいぶ前に「観たいリスト」に保存してあった新海誠監督の「言の葉の庭」が45分の小編であった。アニメはあまり観ないけれど、新海誠氏ではあるし、上映時間は短いし、寝るまでにちょうどいいか。「君の名は。」や「天気の子」はすでに観てその素晴らしい世界観や作画の精密さに圧倒されていたから、ちょっと食指が動き観たのであった。制作年は2013年だから、この2作の原型とも言えようか。

いやはや個人的にはお勧めである。今の梅雨の時季には特に。
画像を観て一瞬で舞台が新宿御苑であることがわかった。雨に煙る背景にそびえるNTTドコモの巨大なビルは、かつて筆者が毎日のように見上げていた建造物である。残業で遅くなり0時頃会社を後にして、終電を気にしながらコートの襟を立てて代々木駅へ向かう。田園都市線の渋谷発最終は当時0:40頃だったか。新宿御苑の沿道から見上げるドコモのビルは時に華やかで、時に冷厳で、また時に巨大な都市の墓石のようにも感じられた。

映画はちょうど梅雨時の今と同じ6,7月の設定、ほぼ全編で雨が降る。男子高校生とある大人の女性の心の交流、と言ってしまえば乱暴な要約か。新海誠監督の作品は「君の名は。」や「天気の子」が有名で大ヒットしたけれど、この45分の小品「言の葉の庭」が筆者は好きだ。前出の2作はファンタジーがベースにあるが、これはリアリティーに徹したストーリー。作画精度も相変わらずの息を呑むような圧倒的リアリティー。むしろ実写を超える情感を映像が身にまとっているようだ。

当時何度か会社を抜け出し、頭を冷やすため御苑の入り口ベンチでボーッとしていたけれど、中に入ったことはない。御苑を探索していないとは公園マニアとしては失格であるが、当時は中を散策する精神的時間的余裕などなく、今にして思えば実に残念である。いつか機会があれば再度訪れてみたい。

この映画とほんの10年ほど前の記憶がリンクして、深夜にも関わらず思わず筆を執ってしまった次第である。
※勝手に画像をアップするのは違法か。一応クレジットを記載。
脚本監督新海誠作「言の葉の庭」2013年より。


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