2023年3月19日日曜日

球春、百花繚乱

関東は桜が咲き誇り、ここ宮前ではほぼ八分咲きと言った風情か。そんな中春季大会は粛々と開催されるのである。それにしてもWBC、今大会は勝敗はもちろんだが、観ていて実に楽しい。Nuuuuuu〜!

●レッパVSヤング@第一公園(本大会)

以下写真多数にて文章少なめ...と言いつつ長くなっちゃうのが「晴耕雨読」の常である。実に長い。

初回からRは2点先取の幸先良いスタート。R主将はNoguchi兄くん。開会式での立派な選手宣誓は記憶に新しい。

対するY軍、こっちにはQ主将でもある大砲Sakiがいる。すかさず取られたら取り返す展開に。最近WBCのトレンドワードで「フェン直(フェンス直撃)」更に「看板直撃(大谷選手のアレ)」が上がっていたが、Sakiの打球はまさにフェン直弾。あわやホームランかと思われるほどのセンターフェンス直撃のタイムリー、続く打者も連続タイムリーであっという間に2:2の同点に。

今季Saki父は卒団式DVD担当に任命されたそーだ。久しぶりの一眼レフを手にしていた。3表にはまたしても長打力を誇るRが3得点しYを突き放す。

しかーし、なんであった。Yの長距離打線が黙っていない。またしても3点取られれば3点取り返す、まさに伯仲の接戦になった。5:5の同点に持ち込み、試合としては観ている側としては実に面白いわけで。

戦場カメラマンはここで中座しちゃう。第四公園戦場のジュニアのフレンズ戦の取材に転戦するのである。本大会に出られない今季のフレンズは、年間通じて試合数が少ないはずで、貴重な公式戦を記録するためである。

●レッパVSフレンズ@第四公園(ジュニア)

久しぶりにレッパのB監Hirano監督に会った。昨年はイジリまくってどーもゴメンなさい。(全然反省はしちゃいないが)みなさんある時無性ににカツ丼が食いたくなることってありませんか?あるいは牛丼やざる蕎麦でもいい。なんか「ああ、今日はなんか妙に久々にカツ丼食いてえなあ」なんてことが。そのカツ丼的オヤジがHiranoさんなんである。このオヤジ、会うとなぜか楽しい気分になる人なんでる。

試合はR軍打線が初回から奮戦し4得点。主将はQのMiyu。Satsukiも主軸で頑張っている。父コーチが幼い子に「こーやって打つんだよ」と優しく指導する姿は、ジュニアならではの柔らかい光景だ。レッパBには捕手のNoguchi弟くんがいる。筆者が「第一で兄ちゃんがタイムリーツーベース打ったぞ」と伝えると「おお〜!」と嬉しげだった。

対するF軍団、こちらもなんとか1点をもぎ取り次への期待が膨らむ。Fは特別に先発全員の打席を掲載しちゃう。他に守備も含めて何枚も撮っているがそれは年末の卒団DVDのために保存す。

千手観音ならぬ、千手バチグロ観音。

Rは2回以降も攻撃の手を緩めず、相手失策に乗じ安打を重ねて毎回加点する。Fも巻き返そうと必死だ。

4回表終了時、11:3でレッパが8点リード。今大会は5回ではなく4回終了時7点差でゲーム終了となるルール。このままでは後が無いF軍だったが、粘りに粘ってなんとか3点を奪取し11:6と肉薄し5回まで繋いだ。この頑張りを次につなげてほしい。最後はRが更に加点し13:6でゲーム。

●モンスターズVSサンダース@第四公園(本大会)

Bの試合を見た後のAチームの本大会である。今日は過密スケジュールに加えて土曜の雨が祟り、毎度ながらタイトスケジュールになった。更には各チームにおいてインフルも絡んで試合予定が二転三転したのだった。連盟本部Fujisawaさんは夜を徹してリスケの嵐に巻き込まれ、さぞかし大変だったに違いない。なので変則的に第四での本大会となったんである。ここから写真枚数が激減する。筆者のカメラバッテリーがウルトラマンの赤いタイマーのようにピコンピコン鳴って、残量わずかのサイン。騙し騙し撮ったので少ないんである。

この試合もさすがは本大会3日目ともなれば、実力伯仲の好ゲームだった。スコアボードには0と1の数字が互いに並ぶ。

接戦を制したのはブルーサンダー青い稲妻軍団奮戦するも3:1で、モンスター月夜に吠える怪物軍団の勝利。

本日の結果速報、連盟速報メールから転載。

<第一公園>
1試合目 ヤング 7-8 レッパ
2試合目 花フラ 4-3 ウルフ
3試合目 バーズ 14-2 メイツ

<第四公園>
1試合目:サンダース 25×-0 松風(本大会)
2試合目:フレンズ 6-13 レッパ(ジュニア)
3試合目:モンタ 3-1 サンダース(本大会)

<宮崎台小>
ウルフ 5-8 モンタ(ジュニア)

さてここで終わらない「晴耕雨読」、タイトルの「球春、百花繚乱」なんである。今日の桜に因んだ写真を少々。下の写真を一言で表現するならまさしく球春。野球(球)のバックネットを突き抜ける桜(春)なんであった。

桜は八分咲きだろーか。満開まではすぐそこ。来週後半は雨模様とのことだ。第四へ訪れた一般の人たちは決まってスマホで桜を活写していたのだった。

春はくまなく応援幕の裏にもやってきていた。白地に投影する桜の陰影の妙。

先週チョー久しぶりにYanagisawa代表がきた。今回も第四へ来たんである。2020年コロナ以後の若い父母には馴染みないかもだが、フレンズにとって代表は心の柱、F創立以来の指導者であり、真のレジェンドである。アラガネーゼAraganeさんとの写真はFグループLINEから。筆者も滅多に撮らない自撮りのツーショット。2枚目の顔の連盟キャップのドアップが筆者である。くれぐれも1枚目のオヤジではないので間違わないよーにしてほしい。歳は一緒なのだが。お互いにジジイになったものである。この後有馬小では代表の求心力のなせる技、春休みのOBたちがわらわら湧き出てきて代表に会いにきたんである。先週もそーだった。代表が帰ろうとしても後から後からOBたちが代表に会いにやってきて大盛況だったらしい。今日は有馬小で集合写真を撮ったようである。実に素敵ではないか。フレンズLINEにアップされた写真を無断で掲載しちゃう。長年Fに携わってきたOBコーチ筆者にはそれくらいの権利はあるはずだもの。偶然ではあるが、先週は久しぶりにKaneda顧問とも連絡を取り合った。電話での声はとても元気そうだったのでひと安心。「晴耕雨読」ブログを介し、地元島根のネットワークの、ひょんなことでメールと電話での再会なんであった。いつかまたYanagisawaさんKanedaさんと膝を交えて酒を酌み交わしたいと希う筆者なんであった。

これぞ百花繚乱なんである。三塁側公園入り口の花壇。白い花に一匹のミツバチがいた。レイバンのティアードロップタイプのサングラスをかけて、忙(せわ)しなくあちこち飛び回る。レイバンくんは花粉が少ないと判断するやいなや即決で隣の花へ行っちゃうので、写真を撮る方も忙しない。

それからだいぶ時間が経ってから、本部裏で弁当を食べてふと後ろの花壇を見ると花のない植物があった。育ちすぎたブロッコリーみたいな。

よーく見るとまたアイツ、先ほどのレイバンがいるではないか。緑の中からひょっこりと顔を出す。

「おい、レイバン。ここは花もなけりゃあ、ましてや花粉もねえよ」と忠告したが、奴は意に介さず花粉だらけの顔をハエのように「手を擦り足を擦り」満足げに休憩をとっていた。筆者と目が合ったが春の陽気で気が緩んだか、カメラを向けてものんびりと身繕いを楽しんでいたのだった。

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2023年3月16日木曜日

春は心も温かくする

 「あのお、すみません」

道端で突然小学生に声をかけられたのだった。

.....

私はほぼルーティンとなった午後の公園への散歩を終えて帰路に着く途中だった。公園では今の仕事をどう、効率良く仕上げていけるかを頭で検分することでいっぱいで、時には何もリフレッシュにならないこともある。それでも新鮮な空気を胸に30分ほど公園のベンチに佇むのは悪くない。ちょうど西有馬小の下校時間帯で、あちこちの路上で子どもたちが賑やかに帰宅していたのだった。いつもの光景だ。有馬神明社から自宅へ向かう路上で、向こうに楽しげな親子が目に留まった。2,3歳頃の女の子と若い母親だった。内容は何か分からないけれど、立ち止まってとても楽しげに会話している。そこと私との間を歩いていた、小学生低学年らしきの男の子二人がやってきた。真っ直ぐ私に向かって声をかけてきたのだった。

「あのお、すみません」

「ん、どーしたの?」

ちょっと驚いた。多分今何時ですか?的な問いかけかと思った。過去にも何度かそんな体験をしているからだった。しかしこの世の中、物騒なご時世で子どもが他人の大人に声をかけるのは躊躇われることかと思う。善良な大人ばかりではないもの。ところが真面目な顔をした二人のうちの一人の男子が、おもむろにビニール袋から何やら一枚の紙と折り紙を取り出しながら言った。

「あの、僕たち、この街を笑顔でいっぱいにしたくて、これを差し上げますんで、良かったら挨拶してもらえませんか?」

...ん?最初は何を言ってるのか理解できなかった。

「え、どーゆーことかな」

見ると表情が固いではないか。知らないおじさんに声をかけるだけでも小さい子には大冒険なはずだ。ましてや筆者はキャップを目深に被りマスクをし、サングラスを帽子の上に乗せていたわけで、たじろぐかもしれないじゃないか。そう思った私は咄嗟に帽子の鍔(つば)をあげて笑顔を見せてみた。素顔を見せて警戒心を解こうとマスクも取ろうと思ったけれど、無精髭がボーボーだったのでこれでは却って不信感を抱かせるかと思いそれはやめた。

すると少年たちはちょっと表情が緩んで、同じことを繰り返し話しかけてきたのだった。鉛筆で何やら言葉を書いた色画用紙と見事な折り紙を差し出してきた。私の目の端では先の若い母親が、こちらをチラチラみているのを感じた。なんとなく合点がいって腑に落ちた。おそらく学校の課外授業か何か、地域の人たちとコミュニケーションをとるタスクみたいなことがあって、彼らが考案したかどうかは分からないけれど、そんな感じだろうかと理解した。その子はもう一度同じことを訴えた。

「この街を笑顔でいっぱいにしたくて、これを差し上げますんで、良かったら挨拶してもらえませんか?」

「うん、わかった。ボクたちに挨拶すればいいのかな?それともボクたち以外の他の街の人たちにも挨拶すれば良いかね」

少し逡巡したのちその子が言った。

「あ、はい、そんな感じです」

「分かった。こんにちは、ありがとう。これもらって良いのかい?」

「あ、はい、どーぞ」

これを受け取って、立ち去ろうとした子たちがどーにも愛おしくて言った。

「偉いねえ君たち。頑張ってな。そうそう、おじさんの子どもは二人いて、もう40歳近くなるけど、君たちと同じ西有馬小出身だよ」

二人とも同時に言った。

「おお、すげ〜」

思わず三人で笑ったのだった。何が「すげ〜」のか分からないが、可笑しくなって笑った。彼が手にしたビニール袋は空っぽになり、おそらく下校途中で出会った何人かの大人に、同じ手紙と折り紙を渡していたのだろうと想像した。

もう一度「ありがとうね」と言って彼らと別れた。10メートルほど先にいた若い母娘は相変わらず笑顔で何か話していたけれど、お母さんの視線が相変わらず私にチラチラ向けられてきているのを感じていた。個人的想像だけれど、彼女もまた私よりも先に、あの男子から同じ提案を受けて折り紙をもらい笑顔になっていたのではないか。私は彼女と目線を合わすことはできなかったが、何か頬が緩み、今私もあなたと同じ、ほっこりした気分ですよと伝えたくて、笑顔で通り過ぎたのだった。通り過ぎた後で自分にツッコミを入れた。「なんでそこでお母さんに声に出してコンニチハと挨拶しなかったんだよ」と。

嬉しいやら自責の念やら、でもほっこりした春の穏やかな午後だった。世の中捨てたものではないと、こんな子どもたちに私は逆に感謝したい気持ちでいっぱいだった。

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