2012年9月11日火曜日

子ども目線に立つこと

オレンジボール大会なんである。今年から宮前区少年野球連盟で正式開催されることになった、3年生以下の子らによる「野球のルールを覚えて、まずは野球に親しんでもらう」ことを主旨とした大会である。試合機会になかなか恵まれない小さい子にはとても良いことだ。(※連盟HPよりDL)

我がフレンズは下級生が多いこともあり、昨日今日入部した3年生の子もメンバーに加えなんとかエントリーに成功。子どもたちもワクワクドキドキ楽しみなんであるが、むしろその親のほうが熱くなっちゃって、若干ヒートアップしすぎかもと憂慮しているのは筆者だけではあるまい。
勝つことは「目標」ではあるが、「目的」ではない。目的は正に先に挙げた連盟の主旨が正解だと思うからだ。でもやるからにはやはり勝ちたいのは当たり前。勝つことの喜びは何にも増して最高の良薬である。しかしそのために怒号は必要ないし、難しい野球専門用語を連発してはいけない。平易な文章でちゃんと低学年でも理解出来る「ひらかな」で指導すべきだ。我々オトナは熱くなると、ついつい自分の持っているあらんかぎりの野球知識を総動員して、子にまくしたてちゃうことがままある。子どもにしてみれば、耳元で大人がハンディーマイクを使用してスワヒリ語でがなりたてられている気分だろう。自分が小学校3年生だった頃を思い出してみれば、筆者の言わんとすることは自ずと氷解出来るはずだ。このオレンジボール大会は少年野球の指導者や親にとって、少年野球指導の原点のひとつでもあるはずの=「子ども目線に立つこと」に立ち返る意味でも有意義な大会であると思う。
う〜む、いつものことだが前置きが長過ぎるぞ、俺。
筆者も大人げなくついつい熱くなって書いてしまった。自戒の念。

さて気分を変えて、それでもオレンジボールはめっちゃ楽しいことに違いないんである。
筆者の予想は、「うちはかなりいい線行ってるはずだ」なんである。連盟事務局のNishimuraさんも優勝候補の一角を占めているんじゃないかと予想。小さい子にしてはちゃんとそこそこ野球になっているんだもの。ただクールに俯瞰すれば低学年の人数が多く、広いグランドで年間通じて専門の練習が出来ているマンモスチームにはかなわないかもだ。「努力(練習)は嘘をつかない」からね。うちは極論すればオレンジ用の急造チームであるから。
しかし何が起こるかわからないのが少年野球の常でもあるわけで。宮前で勝てば来年東京での試合出場が確約される。ただしここでもAチームと重複している選手がいるフレンズにとってはエントリーに関して大きな問題を孕んでいるのだが...。

お隣チーム有馬子ども会、愛称「アリコ」と練習試合を組んだ。
オレンジだし練習試合だしでスコアは付けないことにした。数試合しかないから成績集計しても意味がないし。心置きなく筆者報道班のNikonP100が唸りをあげて起動するんであった。1回の表を終了し愕然とする。オレンジ特有のルールがあり、10得点した時点で攻守交代なのだった。つまり誰かが得点を正確にカウントしなきゃなんである。
ここで救世主が現れた。フレンズOBで中学部活野球をやっているHirotoとOtoが遊びに来た。
筆者独白「ヤッベ、やっぱスコア付けなきゃだな〜」
Hiroto「あ、俺やりましょうか?」
筆者思わずこのイガグリ坊主頭を食べてしまいたいと思うくらい、ヤツを可愛く思ったのは言うまでもない。1時間の労務報酬として今度ガリガリくんを買ってあげよう。


完勝である。
1回4得点、2回2、3回5の猛攻で3回裏終了時11:0の7点差以上でコールド。
Hirotoのスコアブックによると2回以降はシングルヒットのみながら5本の安打ノーエラー、投手Kohkiは2回以降の記録ではノーヒットノーラン・打者7人に対して三振5の快投である。ベストプレイヤーは投手のKohkiと2安打のRui。(※初回の記録は空白なので考慮しない)
筆者実は楽しみのひとつにしていたのは、三振振り逃げの時に「走れっ!」とコーチに言われて一目散に3塁へ駆け出す子とか、攻守交代の時にグラブを持ってヘルメをかぶったまま一目散に守備位置へ駆け出す子とかを見たかったんである。さすがにそれはなかったものの、ちょっと面白い場面があった。アリコピッチャーが投球の時。主審が試合を止めてアリコベンチへ行き何やら確認作業。それでも無我夢中のピッチャーは主審が立っていないのに投球しちゃったんである。しかもうちのバッターも空振りするしで、両軍とも大笑いであった。低学年のゲームはこうでなくっちゃ。
小さい子の打撃にありがちな代表的なダメパターンをふたつ列挙出来るだろうか?
ちっちっちっ、ち〜ん!
答えは「振り遅れ」と「高いボール球をつい振ってしまう」なんである。
全員の打撃を編集してみたのがコレ。

すんごく良い写真が撮れた。
小さいけれど入ったばかりの3年生の代打Wakamiyaが2塁ランナーの時、相手がショートフライを打ち上げたけれど一生懸命スコスコ3塁へ進塁。ショートからセカンドへ転送されてホースアウトの併殺。
これを三塁コーチャーの28番Suekiコーチが立て膝になり子どもと同じ目線で説明していた。この日一番のシャッターチャンスとビビビッときた筆者は、カメラを起動させるあいだ「Suekiさん、シャッター切るまでもっと長くその姿勢でいてくれよっ!」と念じて撮った。(註※オレンジではオトナ30,29,28番が子どもの代わりにコーチャーズBOXに入れる。これもなかなか素敵なルールである)
ピューリッツアー賞に応募したくなるほどの、いい写真である。前述の名実共に「子ども目線」の持論とリンクしていると感じた読者はエライ!

最後はNishikawaさんの発案でノーサイドのワンショット。
これもちょっと不思議な写真なんである。圧倒的に右のフレンズのほうが人数が多いように見えるけれど、フレンズ11人に対してアリコ10人の差はたった1人だけ。でもこのボリュームの違い。よく見て分析すれば簡単なカラクリなんだけれど、ちょっとオヤッと思ったんである。穿った見方をすれば仲間同士がギュッと集まったこれがアリコの良いところでもある。

次回ブログは南部リーグBチームの「快勝」編である。
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