2013年5月9日木曜日

消える魔球は存在する

防犯大会開会式のあと、グランドのないフレンズは流浪の民と化したのだが、Suekiコーチが必至に捜索したかいあって、クルマで10分の横浜牛久保公園に活路を見出した。快晴の空の下、広々とした公園で第四試合までのあいだ、軽くアップ...というより、ガッツリ練習したんである。
若い飼い主と柴犬もうららかな陽光を浴びて楽しそうだった。

公園で昼食のあと第一公園ドームへ。
余裕を持って試合会場入りし、チームから離れ独りのんびり観戦しながら孤独にメンバー表を書くのは、筆者にとっては至福の時なんである。なぜだかは分らない。これに反し、バタバタ会場入りし時間がなくアタフタとメンバー表を書くことほど、無性に腹が立つことはない。なぜだかは分らない。大人が余裕なくカリカリあわただしくしていると、子どもにも不思議と伝染するものだ。長年のコーチ経験から確実に断言できる。試合前の練習を20分削ってでも、会場入りを20分早めに行ったほうが、試合結果にもいくばくかの好影響を与えるというのは長年の筆者の持論。

この日は富士見台ウルフ対宮崎台モンスターズの熱戦が繰り広げられていた。
QueensのAyanoの兄、ウルフのShuntaくんが先発、熱投していた。男の子は母に似ると言うが、彼は全く父似のイケメンである。早稲田実業を模したユニフォームも良く似合っている。名実共に将来は早稲田に進学しそうな聡明な男子である。

第四試合のプレイボール。15:18分。Tadai監督率いる対花の台フラワーズ戦。珍しくSaitoh代表兼、スナックマコト(別名フラワーズ部室)店主もベンチ入りである。

打てない守れない。特に打てなければ勝てるわけがない。投手戦であれば守りきったほうが勝利するのだけれど。結果は8:0の完敗、5回コールド。
言い訳はしたくない。が、内野陣で6年生は投手Mamoruのみで、他はみな4,5年生なんである。要となる捕手・サード・ショートは全て4年生。どーよ!?他のマンモス強豪Aチームでは考えられない布陣なんである。
ベストプレイヤーは初回ライナー性のセンター飛球をランニングキャッチ、更に2回には二遊間を抜けるクリーンヒットを矢のような送球でバッターランナーをセンター前ゴロに仕留めたBen。更にはチーム唯一の安打を放った。
もう一人は8:0ボロボロ状態で4回1/3でスイッチ登板の4年生Rui。粛々と簡単に2死を獲りチェンジ。残る最終回もピシャリと抑えた。アッパレである。

今年2月頃この宮前少年野球のメッカ、宮前の甲子園、第一公園ドームのグランド整備が敢行された。キレイになったのは事実。しかし、粘土質の粒子の細かい赤土ならではの弊害も。前回記事でも触れたが、それはそれは、もの凄い砂嵐なんであった。特に何故かライトグランド付近から頻繁に砂煙が巻き上がる。たびたび試合中断も。風の強い日は砂塵舞い上がるのは珍しくないけれど、ちょっと今までに経験したことない異常な現象ではある。Takutoはまるで、ターミネーターのシュワルツネガーが現世の地球上にこつ然と現れたシーンのようだ。Sohma会長も見るに見かねてスプリンクラー設置を熱望していたように、是非公園管理課に切望したい。試合攻守交代の間に、フレンズ代表や前監督Satohくんや父スタッフ、ウルフ監督Ogasawaraさんまでもが水まきに奔走していた。

しかしこの砂塵のおかげであの伝説の魔球を垣間見ることが出来たんである。
今の若い世代には知る由もないが、昔巨人軍に星飛雄馬という大投手がいたんである。
大リーグ養成ギブスで類い稀な豪速球を身につけたり、大リーグボール1号を編み出して、阪神に在籍していた花形満をきりきり舞いにしたり、奇想天外な野球人生であった。ひょっとしたら、長島・松井と共に国民栄誉賞を拝領しても良いくらいの名選手であった。最近ではCMタレントに転身し、剛力彩芽と共演したりして。
その星選手が編み出した大リーグボール2号は、なんと「消える魔球」だった。豪速球とボールの高速回転が相まって、本塁ベース付近でやおら強烈な砂塵を巻き上げ、その砂塵の中に身を隠したボールがふっと姿を消すという、魔法のような魔球なんであった。当時の川上監督もこれには驚いたものだ。当時の打者たちは砂塵が上がると滅茶苦茶にバットスィングをして砂煙をかき消したり、ホームベース上に水を撒くという姑息な手段でしか、この魔球を封じることが出来なかった。ジャンジャンジャ〜ン、ジャジャジャジャ〜ン。
それが数十年ぶりにここ宮前で再現したんである。
投手が投げたボールが本塁付近を通過する直前、茶色い砂塵が舞い上がり白球が見えなくなるのだった。いや、ホント、マジ。
往年の伝説の超スゴ技を再現した両チーム投手に敬意を表したい(^-^)/
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