2020年11月20日金曜日

Jrフレンズと夢中になれること

 少年野球の人口減少を嘆く声を聞いて久しい。少子高齢化、野球人気の低迷、時代の変化とともに野球以外の選択肢が多岐にわたる、更には親の教育観念の変化、etc。しかし野球であれ他のスポーツであれ、体を思い切り動かし、人とのコミュニケーションを身につけ、礼儀や思いやりなどを学べることは、少なくとも子供にとっても保護者にとっても損はしないわけで。子や親や指導者も含めて、その資質でまた違ってくる場合もあるから、絶対とは言えないけれど。だってこの世の中に「絶対」という価値観は喪失しちゃっているから。米国の9.11なんていったい誰が予想し得ただろうか。東日本の2.11然り。また昨年の今頃、2020年の世界がコロナ渦でこんなになるとは誰が想像できたろうか。しかし絶対はないけれど、野球(スポーツ)をやって良かったと思うことは、そうでないことを凌駕して余りあるはずだ。


大昔、聞いたことがある。花フラやレッパには「ジュニアの部」なるものがあって、未就学児を対象として楽しく野球をやるスタイルがあることを。フレンズでは(Fに限らないが)チームの人数確保のために体験会をなんども開催している。勝った負けたはまず人がいなくちゃ話にならない。ここ数年で宮前内でも浮いたり沈んだりのチーム事情を抱えているところが多いわけで。以前「晴耕雨読」で取り上げた神木マーキュリーズは、指導者や大人の努力と忍耐で不死鳥のように蘇り、見事返り咲いたことは記憶に新しい。向丘キッズが新生イーグルスとして再出発したことも特筆だ。フレンズでもつい5年前には少人数なれども、全国大会まで登りつめたけれど、慢性的な「少数精鋭」には変わりない。


そこでついにFも未就学児から小学1年生を対象とした、楽しく野球ができるジュニアフレンズの部を発足させるに至ったのだった。Nakamura夫妻を中心に父母たちが努力した結果である。来季も厳しい展望は変わりないが、フレンズは子どものみならず保護者や指導者のオトナの空気感も和やかで、「野球が楽しくて、そして強いチーム」を目指している。楽しいだけでは強くなれないし、強ければなんでもいいかと言ったら否、その両方のバランスをとっているチームだと自負する。...と、筆者的には思うのだが。あくまで筆者の理想的フレンズ論だけれど。過日開催した体験会では「F体験会史上もっとも多い」人数の入部希望者があったそうである。Nakamura、Maeda両家と父母たちの努力に感謝したい。今日フレンズLINEにアップされたチラシを掲載。携帯番号はさすがに消してあるけれど、下のQRコードを読み取ればNakamura事務局へメールで連絡が取れる。


さてここからは「晴耕雨読」的「日々雑感」ブログ。ここ1,2週間の日々。コロナの行方が急変し右肩上がりの急な数字を記録している。八ヶ岳を下山する途中にいきなり目の前にチョモランマの急峻な姿が現れたかのように。連日マスコミも騒然とする今日この頃、それを尻目に日本の秋は深くなってきた。11/14に撮った銀杏の黄色。まだレモンイエローと言った段階か。それから1週間後の今朝同じアングルで撮ってみると、少なからずクロームイエローになってきた。レモンからマンゴーの断面に変わったみたいだ。もう少しで全部葉が散っちゃうのだろうか。

今日の黄色。濃くなった。

近所の禅寺にはこれまた年季の入った銀杏の大木がある。実にバランスがいい。以前有馬小にも大きな銀杏があったが、近年枝が伐採されて面影はなくなったけれど。

エルトン・ジョンの「グッバイ イエローブリックロード」にちなんで、この時季秋の銀杏などをモチーフにここでなんども書いてきた。「行きつけのスナック」ならぬ「行きつけの公園」の、枯葉に埋め尽くされた坂道は、秋の柔らかい陽光を身にまといしっとりと輝いていた。

この近くには大きな植木屋さんがある。散水のためにスプリンクラーが作動していた。シャンシャンシャンシャン、ガルルルルーーーー、シャンシャンシャンシャン、ガルルルルーーーー、.....の繰り返し。その見事な機動の様を飽きもせずに眺めていた。しかも下にはくっきりと虹が出来ているではないか。霧雨の時に太陽を背にすると虹が見えるのは小学生でも知っているけれど、スプリンクラーの運動と相まってずっと見ていられるのだった。散水兼自動虹製造機である。

その規則正しい運動の様子をウットリ眺めていると、下校途中の男の子が目をまん丸にして通りかかった。筆者少年に声をかけた。このご時世知らないオジサンから声をかけられたら、すぐに110番なんて悲しいフレーズが浮かんだけれど、構うものか。

「ほら、凄いだろ。こっちから見てごらん。虹ができてるよ」

「うん。これどーやって動いてるんですか?」

「....えーとね、キミもオトナになればわかるよ」

....。なんて、筆者の3行目の言葉は嘘。そんなこと言ってない。しかしスプリンクラーの構造や機構の科学的根拠、コロナの今風に言えば「エビデンス」は大のオトナとして説明出来ず、言葉に詰まったのだった。どう見ても電源は接続されておらず水道のホースだけ、なのにこの規則的な動きは素敵だった。おそらく水圧のチカラとスプリングが絡んでいるのかな?と想像する。

別れ際ランドセルの少年は不思議そうにスプリンクラーの周りを行ったり来たりして、丹念に観察していた。実にいい光景であった。仮にスポーツしなくてもその探究心があれば将来ノーベル物理学賞かもしれない。筆者はスポーツであれ勉学であれ、夢中になれることを見つけることが子どもには一番大事だと思っている。

小学校のグランドのスプリンクラーは大きいので今まで不思議には思わなかったけれど、これは小さいメカニズムなのに不思議で楽しくて動画を撮った。まるでイージス艦に搭載された、1秒間に75発を打てる20mmシウスガトリング砲みたいであった。帰宅後ネットでカラクリを調べたら、やはり水圧と内蔵されているバネの反復運動の相関関係で、この規則的な運動が繰り返されるようだ。それでもまだよく分からなかったけれど。スプリンクラーは周囲の緑に水分を与え、同時に虹を生成して人の心にも潤いを与えていたのだった。


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