以前、このブログでこんなことを書いたことがあった。
憎きもの
現代版「枕草子」
改めて「サランラップ」に対してもの申したい。「クレラップ」でも、聞いたことないようなメーカーのものでもいい。いわゆるラップについての一考察である。
まずあの「びにっ!」と切れる時の手に伝わる感触の違いはなんなんであろうか。王者サランラップは比較的「びにっ!」と小気味良く切れるんであるが、その他のラップでは「びにっ!」というより、時として「ぶにっ!」と、切れ味すこぶる悪し。左手に持った箱の金属製の刃と右手に持ったラップとの相互の力の入れ具合、あるいは左右互いのひねりの角度によって微妙に感触が変わるんである。0.何ミクロンの厚さの差が生む違いがあるに違いない。びにっ!とやった時の切れ味が明らかな王者と、王者以外とでは違うんである。
更に皿の上に食材や食べ残しなどを載せて冷蔵庫にて保存せんがために、右手でラップを引き出し、皿の上にかぶせ、皿の左横7,8センチあたりまで来たところで「びにっ!」または「ぶにっ!」と切る...。その後やおら右手で皿の右下までラップを巻込み、すかさず左手で皿の左下までラップを巻込み、皿の下面にピタリと吸い付くように密着させる....はずなのであるが、これが王者サランラップと言えども時として、さっぱりくっつかないことがある。ピタリと固着したのちにダメ押しに両手でラップの表面を四方八方からピンピンぱつぱつに張りつめさせてから、しかるのちに冷蔵庫に収納したいんである。高い金を支払って購入した以上、この程度のささやかな快感に浴させてもらっても良いではないか。ところが皿の下面にピタリと密着せず、ぺろんぺろんになってしまうことがあるんである。まるで「いくら密着させたくても今回は無駄だかんね!」とラップのヤツがへらへら筆者をあざ笑うかのようだ。悔しい思いをして泣く泣く冷蔵庫へぶち込んだ経験があるのは筆者だけではあるまい。特に女性主婦読者なら少なからず身に覚えがあるはずだ。
今日分ったんである。やっと理解出来ちゃったんである。その原因が。
着眼点はステンレス。ステンレス製のバットやボウルなどは「ピタピタ、ピンピン」のその期待をまず裏切らないのであった。
ではなぜ皿の場合ムラがあるのか?陶器と磁器の違い?というより「つるんっ」としているか「ざらんっ」としているかの違いなんではないだろうか。「つるんっ」としている平滑な食器にはまるで、神奈川と高知で遠距離恋愛している恋人同士が2年ぶりに逢うことが叶いひっしと抱擁するがごとくの密着感を楽しむことが出来る。反して「ざらんっ」としている凸凹(でこぼこ)な食器にはまるで、同棲しているカップルが倦怠期を迎え、互いに背中を向け合ってひとつのベッドで寝るような冷たい淋しさがある。
そんなこと、とっくの大昔から知っていたわよ、という主婦読者も大勢いらっしゃるであろう。でも浅学な男筆者はやっとこの歳になって長年の疑問を氷解出来たのであった。
最後に「甲子園高校野球余談」
浅田次郎の「沙高楼綺譚」か、または村上春樹の「東京奇譚集」みたいなタイトルだけれど。
筆者の敬愛する少年野球ブロガー、hiratakuwaさん。(右リンク上から2番目)
郷土熊本を愛してやまない氏は出身高校の済々黌高校の応援に、自身のブログでマイクロバスでの応援ツアーを呼びかけあっと言う間に30名以上を募り、今日一塁側アルプスで黄色一色の海の中に身を投じて応援に行ったのであった。筆者も今日はその試合をTV観戦。済々黌の雲行きが怪しくなるやいなや、いてもたってもいられず、今リアルタイムでアルプスにいるであろうhiratakuwaさんにショートメール。
「せいせいこうこうこう(済々黌高校)、頑張れ!アルプスの応援も頑張れ!」
試合後ほどなくして氏から返信あり。
「残念ながら負けてしまいましたが、済々黌ナインは力を出したと思います。甲子園に来られて全ての人に感謝です!ありがとうございます!」
注目して頂きたいのはこの部分。「.....甲子園に来られて全ての人に感謝です!.....」
「全ての人に感謝」と言える彼のその心意気が素晴らしいのであった。
甲子園野球の感動の副産物として、その奥深い言葉に込められた思いがあるに違いない。そんな別の意味で感動した筆者なんである。
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