2022年4月19日火曜日

春が来ない冬はない

連盟広報としては普段はなるべく偏(かたよ)らず書くことを心がけるけれど(時にはどちらかのチーム中心に書くこともある)、今回ばかりは連盟の服を脱ぎ捨て、ガッチガチのフレンズ広報として執筆。連盟役員や事務局メンバーのほとんどが出身チームの代表や理事やコーチなど兼任し何がしかの役付きなわけで、筆者もその御多分に漏れない。ちなみに筆者はスコアラー業務はご無沙汰で、現在はもっぱら広報ブロガーとしてフレンズに籍を置いている。なのでフレンズ公式戦の際はフレンズブログとなることをご容認あれ。大敗したからこその長文ブログとなる。

 ジャビットカップ初戦、鷺沼ヤングホークスVS有馬フレンズなんである。

今季の戦力は昨年から十分予想できた。多難な船出になるだろうと。春季でも初戦大敗しているし、他の試合でも2桁失点は何度もある。詳しく書くと言い訳がましくなっちゃうので詳細は省くけれど、まず少人数、6年生は二人、5年がいなくて、ほぼ4年生以下のチーム構成、低学年は野球は経験不足、昨日今日野球を始めた子も多い、etc。それでもチームの大人たちは熱心に人集めに尽力し、丁寧な指導を心がけ、Ohmoriマネージャーはじめスタッフは、コロナ禍でも数少ないグランド確保や練習試合を組むことに東奔西走し、なんとかチームのカタチを形成維持してきたのだった。

先発マウンドはSubaru、マスクをかぶるのはHaruhiのバッテリー。初回からヤング打線の猛攻が始まった。ヤングのQueens主砲Sakiも1打席目からパワー全開モード。

何度も書いてるが、Queensあるあるを言いたい〜。ヤングSakiが塁上でショートSatsukiやセカンドSacky(サッキー)と交わるのはQ選手ならお馴染みの光景である。ちなみにサッキーは今までSakkiiとローマ字的表記にしたけれど、Google翻訳でサッキーを英文化するとSackyと出たので、QueensブログでもこれからはSackyとしたい。Qでは同名の子が何組もいるので呼び分け書き分けが必要なんである。またQの伝統は選手は苗字では一切呼ばず、全員下の名前で呼ぶのでなおさらなんである。

途方もなく長い攻撃であった。映画「シンドラーのリスト」かケビン・コスナーの「ダンス・ウィズ・ウルブス」を観ているくらいの。マウンドは主将Satsukiにスイッチ。さすがにいつもは元気一杯の応援が売りのF軍応援団も静か。Nakamura父だけは一人いつもと同じテンションで鼓舞していた。チーム戦力は少々弱くても、フレンズ美人母軍団の美人度は他チームに決して引けを取らないことは、筆者が保証しちゃう。こんな褒め言葉でも今の時代はハラスメントと言われかねないけれど、「晴耕雨読」誌上ではギリセ〜フなんである。

ようやく爆撃音が鳴り止み恐る恐る外に出て、今度はF軍の攻撃開始なんである。ヤングエースくんの本格右腕が豪速球をギュンギュン投げ込む。先頭打者切込み隊長の4年Ryohjirohが鮮やかな安打で出塁したときは、内心「やるじゃん、フレンズ」と心で快哉を叫んだのだった。以下大敗を喫してもせっかくなので、F戦士の勇姿を構えと打撃2枚ずつ掲載。余計な文言は挟むまいて。

さてそんな小柄な選手ばかりのFではあるがこの大会の直前になって朗報なんであった。超大型新人がジャビット直前に入団。6年生のSohshi背番号25なんである。試合前にSatoh総監から聞いた話では野球経験はないものの、お父さんの熱心な指導もあってかなりの大器であると。昔のOB、古くはKentaやKohnoshinやShuntoを彷彿とさせる見た目も大型新人なんである。試合前のノックを見ていたら外野で見事トンネルをしたのだが、2本目の打球が来た時に誰に言われたわけでもないのに、彼はしっかりと股を閉じてガッチリ捕球していた。学習能力にも長(た)けていると感じた。総監Satohくんが言うのだから間違いはないだろう。打席では荒削りのフォームながら、思い切りの良さと豪快な振りに今後の期待の星の片鱗を見た。

その手首の振りではシュート回転の山成りになってストライクは入りにくい、って誰かFかQの指導者教えてあげて〜。それでも以前に比べて少しは綺麗に速いストレートが決まるようになったSatsukiである。Sackyは新入団ながら物おじせずに、劣勢の中でも誰よりも大きな声でチームを鼓舞する姿がとても印象的だった。

三番手Haruhiにスイッチ力投するも、Y軍の砲弾はやまないし、それ以上にやはり少年野球ならではの四球失策絡みで大量失点となるF。

試合中鳩が舞い降りる。おいおい、鳩さんよ、フェアグランドにだけは入ってくれるなよ。

あっ、コンニャロ、あれだけ懇願したのに一羽が国境を越えて勝手にフェアグランドに侵攻しやがった。軍事作戦ではない、明らかな侵攻である。ただし鳩さんには罪はない。

Haruhiが振りかぶった時に突然鳩が目の前に舞い降りた。ビックリして思わず投球動作をやめて左足を下ろしてしまう。明らかなボークだった。がしかし、主審のYamaderaさん、ボークは取らずにヤングベンチに提言した「今のは鳩さんのせいなので、いいですよね?」と。ヤングIshikuraさんももちろん寛大に同意してくれた。ルールブックにはない大岡裁きなんである。同時にYamaderaさんの人間性でもある。引き続きFナインの勇姿を。

カメラを構えつつ嫌な予感が。1,2回共にふた桁失点、コールドは当然としても、点差より回数より優先されるのは時間である。このままでは打者一巡せずに試合終了の可能性が出てきた。つまりブログで全員写真を掲載するつもりであったが、ラストバッターの3年Seigoが日の目を見ないでしまうかも、との懸念から、慌ててネクストBCで心臓バクバク呆然と待っているSeigoを数枚活写した。

その懸念は的中し打者8人でジャビットは終わったのだった。東京ドームでの決勝戦はフレンズは遠慮して今回は他に譲ってやろうじゃないか。

連盟的に過去の正式記録を精査したわけではないけれど、ちょっと記憶にないくらいの点差でのコールドゲーム。F的にも「歴史的大敗」であることは否定できない。しかしこれで野球を嫌いになって欲しくない。今はガチの勝敗よりも野球をずっと好きになれるかが大事な要素ではと思う。

※今回ブログを書くにあたって筆者の心の中で逡巡した二つの懸案事項があった。一つは当「晴耕雨読」では伝統的に戦場や戦争の場面を模倣して比喩として文章表現するパターンがある。猛爆とか砲弾とか着弾とかの単語を多用するわけで。昨今のウクライナ情勢の悲惨さを鑑みて不謹慎ではないかとか不適切な表現ではないかとか、筆者的に逡巡があったんである。でもあえていつもの表現にて描いた。不愉快に思った読者諸氏がいたらご容赦くだされまし。

二つ目はFの現状をブログで発信することによって、こんな弱小チームなら入団するのを躊躇う子供や父母がおられるのではないかという危惧だった。書かない方が勧誘には有効に働くかもと。しかしそれでは「のり弁」状態の森友文書のような隠蔽工作に等しい。それよりも声を大にして言いたいのは、かつては神奈川の頂点に立った実績があるし、近年2015年には高円宮全国大会ベスト16まで駒を進めた成績もあるレッキとしたチームなんである。そして負けても子供たちに罪はない、明るく元気に野球を楽しんでいるし、父母、指導者スタッフ、大人たちもそれを支えるべく磐石の体制で子供達の笑顔をサポートしている。大人たちのコミュニケーションも良好で、野球と言う共通ワードで子らと一緒に週末を楽しんでいる。筆者は以前に比べて連盟広報に傾注し、少しフレンズとは距離があるが、それでも我がフレンズ、これからもどーぞよろしくなんである。春がやってこない冬はない、朝が来ない夜はない、いつかは雨も止むはずだ。Yanagisawa代表やKaneda顧問と一緒に長年Fを支えてきた筆者が言うのだから間違いないんである。

※三戦目のモンタVSアリコ戦は次回ブログにてご勘弁。思いの外フレンズ執筆に熱くなったので今日もまた0:30なんである。

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