2018年6月15日金曜日

パリからの望郷

筆者のすぐ上の兄はフランスに在住なんである。昔以前にも書いた。大学生の頃日本を脱出しイギリスへ行きフランスへ渡った。晩婚で日本人の若い美人の奥さんをもらい今でも高校生になる男の子と一家三人パリで暮らしているのだった。当時パリでの結婚式には筆者も家族で参列したものだった。滅多に帰国しない兄とは年に1,2度メールするくらいのものである。

その兄から1ヶ月ほど前にメールが来たんであった。品川区で再度戸籍謄本を取って来て送って欲しいと。(もちろん代理人請求)実は一年前にも頼まれて謄本を送ったのだったが、フランス当局へ提出してその返事が返って来たのが一年後のついこの前。「アポスティーユ」が必要だとのことだった。どうと言うこともない手続きの返事がなんと一年かけて返ってくるのがフランス時間ということか。「アポスティーユ」とは?日本の行政機関が発行した公文書(戸籍謄本など様々)に対して、フランスなど外国から見た時に「この書類はホンマもんかいな?ほなら、日本国としてのお墨付きの証明がありゃええんじゃがの」...つまり品川区が発行した書類に対して、日本国政府が「心配せんでええがな、ほれこの通り、日本国政府が保証しちゃるけんね」というものなんである。具体的に言うと品川区の戸籍謄本に対して、外務省がそれを審査し「間違いなし」の証明書を発行するのが「アポスティーユ」なんである。財務省の公文書改竄問題がマスコミで花盛りの頃だった。

仕事が暇な時に品川区役所へ再度行ったのち、その足で外務省へ。正門から入るも、警備員に誘導されて庁舎の片隅にある「アポスティーユ」の窓口へは迂回して行くわけで。そりゃそーだ、怪しげな素人のオッさんが本庁舎へ潜入できるはずはない。アポスティーユ関連の狭い部屋には4,5人が窓口で手続きをしていた。偶然フランス人と思われる美人母が子どもが駆け回るのをフランス語でたしなめていた。
筆者その女性に言った。
「マダム。子どもは遊ぶのが仕事ですよ。この程度なら許してあげて下さい。他の人に迷惑をかけるようになったら、その時はきつく叱って下さいね」
....。んなわけない。心の中でつぶやいただけであった。筆者フランス語話せないもん。フレンズ父のDanielを連れて通訳してもらえれば良かった。

後日郵送で外務省から謄本とアポスティーユの証明書が届き、それを兄へエアメールしたのだった。
数日して兄から無事届いたとのメール。文末に故郷山形の「笹ゆべし」を自宅で作ってみようと思うと書いてあった。オフクロの味を再現してみたいと。兄は高校卒業以来、ほとんど山形には帰っていない。望郷...。年齢問わずそれは自分にもある。地方出身者なら多かれ少なかれあるのではないだろうか。

そう言えば思い出した。筆者が高校生の頃だったかすでにフランスにいる兄からいろんな食べ物が送られて来たことがあった。開けてみるといろいろあった中にエスカルゴの缶詰があった。カッパリと開けてみれば気持ち悪いカタツムリがギッシリ。当時高校生だった筆者はもちろん両親もエスカルゴのなんたるかを知らなかった為に、気味悪がってすぐ捨てたのだった。のちに数年後筆者は上京して銀座のレストランでバイトした時に、メニューにエスカルゴがあって初めてそれを食したのだったが、意外にも美味かった。サザエのつぼ焼きのフランス料理版と思えば良い。近年流行りのアヒージョともよく似ている。

そんな経緯があって兄に山形の食べ物を送ろうと一念発起し、銀座にある山形のフラッグショップへ行き、いろんな懐かしい食べ物を購入して来た。もちろん筆者にとっても垂涎ものばかりで、子供の頃慣れ親しんだ故郷の味は実に懐かしい。芋煮会のレトルトパック、醤油で煮込んだこんにゃく、冷やしラーメン、ゆべし、ミルクセーキetc。ただし「ずんだ餅」と「笹ゆべし」は賞味期限の関係で断念。
JPのHPを丹念に調べれば実にいろんな郵送方法が提示されている。早さと料金のバランスから「国際eパケット便」を選択。これがまた面倒なんであった。パソコンでWeb上で入力してそのまま印刷した送り状を添付する方法であった。その送り状はJPから専用のパウチを送ってもらいそれに封入して郵便局へ。それだけで一週間かかる。

国際書留扱いでネットで追跡も出来るし、JPから随時メールも来るシステムなんである。昨日やっと日本を飛行機でフランスへ出国したとメールがあった。今これを書いている途中にフランスへ到着したとのメールがあった。
中身が4000円くらいのもので郵送費が約3000円。でも、これでパリの兄貴に喜んでもらえたら安いものである。

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