どうやら筆者は単独で行動することが苦にならないタチらしいと、この歳になって再認識したんである。世の中には「一人で喫茶店に入るなんて絶対ムリ〜」と言う女子も多いけれど。
会社の歯車として上からの指示に盲従することを潔(いさぎよ)しとせず独立した...スピンオフなんて言えばカッコつけすぎであるが、実際はあの時会社を辞めずにいたらもっと豊かな人生を謳歌していたに違いないと今では密かに思っているくらい、組織の中で年上や同僚や後輩たちと行動を共にすることは嫌いではない。30代後半の時に仲間に相談し会社の上司に辞表を出し、最後に社長に呼び出されサシで面談となった。静かな社長室で社長が言った。「Teshima君は将来は経営陣の一人として取締役に迎えたいと思っている。基本給を〇〇万円アップしたいと思うが、ウチに残って欲しい。どうかね?」経営が下降線を辿り思わしくない状態だった。にも関わらず当時の金額からすれば驚くようなベースアップの金額提示だった。しかし意思は変わらずやんわりと辞意は固いことを説明すると、社長は一転退職を了承し、独立した後も支援することを約束してくれたのだった。
果たして、その会社はそれから1年後に、経営難で二度目の不渡りを出して倒産したのであるが...。筆者もそこから仕事をもらっていたので債権者となり、一部回収できなかったけれど、どーしても遮二無二取り立てる気にはなれなかった。自分を育ててくれた会社だったから。
「単独で行動することが苦にならない」と思うに至ったのには数々の理由があった。
●小学生の頃一人で自転車に乗りいろんな所へ遊びに出かけ、よく遠くまで遠征した。HONDAショールームのN360に乗りに行ったり、スケート場へ行ったり、山へカブトムシを獲りに行ったり。
●中学生(?)の頃山形にやってきた、当時山形では無名のアリスのコンサートに一人で行き、事もあろうにコンサート後、今で言う「出待ち」をして、谷村新司にサインをもらった。
●更に高校生の時には一人で東京の兄貴の家に泊まりに行って、日比谷の野音でアリスのコンサートを聴きに行った。その時の前座バンドは売れる前のアルフィーだった。アリスもアルフィーもその後今ではこんなにビッグになるとは当時はつゆ知らず。
●東京のデザイン専門学校に入学して最初の19歳の夏。7月には仲間と千葉の外房の海へ遊びに行き、ナンパしたり逆ナンされたり。筆者は口下手でナンパする勇気がなくて仲間に任せきりだったのだが。その翌8月には今度は一人で八丈島と三宅島へ野郎一人旅。レンタカーで回った三宅島一周は、当時道路にほぼ信号がなく実に快適愉快爽快だった。夜のバイトで貯めたお金はすっからかんになったし、真夜中の三等船室の船底で雑魚寝の船酔いは、この世の地獄であったけれど。
...その後大人になってからも「単独行動」の話を列挙していたら枚挙にいとまがない。上記全てに散在するのは「一人で」の文字。
今までの自分の来(こ)し方を振り返り、「単独で行動することが苦にならない」と思うに至った根拠である。しかし冒頭前述のように、大勢の仲間と一つの目標に向かって立ち向かう事も大好きな組織形態である。
その真骨頂が少年野球であった。
息子がフレンズに入り自分も少年野球に携わるようになって20数年。
当時はまさかこんなに長年続くとは思っていなかった。息子娘が卒業したら自分オヤジも卒業することに疑いの余地はなかったんである。現在の多くの少年野球に携わる父たちのように。筆者はそれまでどちらかと言うと人見知りで、自分から臆面なく他人に声をかけるようなタイプでは全くなかった。それが徐々に大きな視野を持てるようになり、そーゆー意味では自分を成長させてくれた少年野球との出会いは、一つの大きなターニングポイントだった。更に言えば、井の中の蛙的だった狭いフレンズから抜け出て、別の視点から見える少女野球Queens、そして今は大きな宮前少年野球連盟広報担当で、物事を広い視野で睥睨(へいげい)出来るようになった。
この少年野球「晴耕雨読」BLOGは「よっしゃブログをやろう」と思って意図的に作ったものではなく、偶発的に仕方なく出来てしまった産物で、ダラダラと書き綴り11年目である。
筆者の人生の後半戦は、少年野球とこのブログ「晴耕雨読」を通じて、多くの人との邂逅(かいこう)が幸いした。40歳からの週末はずっと少年野球ありきだったわけで。
いまだに「単独で行動することが苦にならない」とは思う。今日も渋谷の新生なった宮下公園「MIYASHITA PARK」へ一人で見聞してきた。東方見聞録マルコポーロのように。或いは巨悪に立ち向かう孤軍奮闘の検事のように。ローンウルフ、一匹狼なんて似合わないけれど。(宮下公園については後日ブログを書きたい)
単独は苦にならないしむしろ望む所だけれど、孤独は好きな言葉ではない、孤高は嫌いではないが。かと言ってブログアクセス数が低かったり、ブログ下欄の「いいね」のクリック数が少なかったりすると他のブロガー同様、ちょっぴり心が折れそうになったりしちゃう弱い自分。
少年野球と「晴耕雨読」BLOGを通じて出会えた全ての人に改めて感謝。
そんなふうに今までの自分の人生をちょっぴり見つめ直してみる、そんな穏やかなお盆休みの夏があってもいい。
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